ダイレクトショップ・・・
7月15日の朝の新聞に、こんな折り込みチラシが入っていました。
クルマやバイクのバッテリーを出張交換してくれるそうです。
どこかのカーショップかと思ったら、何とメーカー独自のチラシです。
GSユアサのホームページも見てみました。
埼玉の一部地域限定なのですね。
http://gyb.gs-yuasa.com/direct/index.html
うーん。
バッテリー交換の機会は、二種類しかないですよね。
・「ちょっと弱ってきたかな」という予防交換。
埼玉のこの地域なら、ディーラーやカーショップ、お店はいくらでもあります。
・「セルが回らなくなってしまった」という緊急交換。
この場合、新聞チラシなど意味はありません。
おっと、もう一つありました。
・宣伝による需要喚起。
折込チラシを見てバッテリー交換しようなんて人が、いるのでしょうか。
その上、このチラシには値段が書いてないんですよ。
どう考えても、私には、商売になるとは到底思えません。
バッテリーのような汎用部品の販売ルートは、大きく二種類だろうと思います。
・新車装着用の、自動車メーカー向け
・小売用の、卸業者や大手ショップ向け
どちらのルートも、競合メーカーとの関係で厳しい値下げを求められている事でしょう。
そういった宿命を持つメーカーにとって、「ダイレクトショップ」という言葉は、
いかにも美味しそうに響くのかも知れません。
GSユアサでは、不況脱出のため「新事業開発プロジェクト」を新設。
社内でアイディアを公募したら、こんな案が出てきた。
口先ばかりのリーダーが、パワーポイントで役員会に答申。
「直販なら、新車装着や販売店卸より利益率は数倍!」
「これからはバッテリーも攻めの時代です!」と力説。
かくして、達成できっこない利益目標を示されて、頭を抱える担当者。
なんて情景が、目に浮かびます。
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