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2013年2月 3日 (日)

映画 山田洋次 「東京家族」を見てきました

話題の映画を見てきました。
Tokyokazoku_1
「男はつらいよ」「学校」シリーズの山田洋次81本目の監督作。
映画監督生活50周年を機に、名匠・小津安二郎の「東京物語」(1953)にオマージュをささげた家族ドラマ。
瀬戸内海の小さな島に暮らす平山周吉と妻のとみこは、子どもたちに会うために東京へやってくる。
「東京物語」の舞台を現代に移し、老夫婦と子どもたちの姿を通じて、家族の絆と喪失、夫婦や親子、老いや死についての問いかけを描く。

冒頭から、小津安二郎のテイスト満載です。
カメラ固定。ゆったりと古風で上品なセリフ回し。
これといった大事件もなく、穏やかなストーリーで夫婦や親子の情景が描かれます。

さすがに小津作品よりは少しドラマチックで、山田洋次ならではのシーンも沢山。
「息子の恋人と初めて会い、一目で気に入るお母さん」といった温かいシーン。
「蒼井優に見惚れて自転車でひっくり返る若い先生」といったベタなギャグ。
そして「この国はどこで間違えてしまったのか」といった問いかけ。

私も、人生の折り返しをとっくに過ぎています。
生老病死。人の子、配偶者、親として。或いは友人や同僚として。
様々な立場からの様々な思いが、胸にあふれます。

観客は「中高年の夫婦連れ」という感じの方ばかりでした。
「良かったね」と語りながら帰って行く、後ろ姿。
Tokyokazoku_2

「しみじみと家族や人生について思いを至らせたい」といった方には、おすすめです。


、、、とキレイに決めて、終わりにしておきたいのですが。
本当は、様々なリアルな問題が脳裏をよぎってしまいます。
「おかしくて、かなしい。」→全然おかしくない。


話かわって。
それにしても、世界的に評価の高い小津安二郎作品のリメイクです。
こんな物を作ってしまうと「もう後がない」のではないか、、、
「大丈夫ですか?」なんて思ってしまいます。

ウィキペディアによれば、山田洋次監督は、1931年9月13日生まれの81歳。
次回作は「小さいおうち(2013年以降公開予定)」とのことです。
まだまだお元気で、頑張って頂きたいものです。

ところで、私も先のバイク映画三本に続きリメイクばかり見ています。
新しいことに興味が湧かず、知っていることを追体験したい。
無意識に、そんな気持ちになっているのでしょうか。
「大丈夫ですか?」は、私の方かも知れません。

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