見てきました 東京国立博物館 特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」
はじめに、台北の國立故宮博物院の経緯をさくっと書いておきます。
・中国にも同名の故宮博物院があります。
・こちらは、清朝の滅亡時に紫禁城に残された美術品を展示するために作られました。
・その後、孫文の後継者として蒋介石が中華民国の統一を果たします。
・ところが太平洋戦争の後に「国共内戦」が勃発します。
・「毛沢東の中国共産党」VS「蒋介石の国民党」の結果は、ご存知の通り、中国共産党の勝ち。
・破れた蒋介石の国民党は、台湾に逃れます。
・その時に、故宮博物院から約3,000箱の所蔵品を台北に運び出したのだそうです。
・それらを展示しているのが、台北の國立故宮博物院。
こんな感じで、合っていますかね?
この特別展の開催直前に、台湾側から「國立」が抜けているという抗議があり騒動になりましたっけ。
私は、台北の國立故宮博物院は、10数年前に一度行っています。
最近は大変に混雑しているそうですね。
当時は全然そんなことはなく、ゆったりと一日過ごしたのは、良い思い出です。
前置きが長くなりました。
今回最も注目されている「翠玉白菜」の展示が、7月7日(月)で終了しました。
これで、混雑も解消されたでしょう。
私が見た、アレやコレも来ているでしょうか。
ちょっと見てきましょう。
台風一過の平日の午後です。予想通り、ごく普通にゆったりと見られました。
会場内は撮影禁止です。
失礼して、本家や東京九州の国立博物館のサイトから一部引用させて頂きます。
http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx
翠玉白菜(すいぎょくはくさい)清時代・18~19世紀
肉形石(にくがたいし)清時代・18~19世紀
これらと「清明上河図」で、故宮博物院の三大至宝だそうです。
あと幾つか。
最初の展示は、散氏盤(さんしばん)西周時代・前9~前8世紀
ちょっとちょっと。前9~前8世紀っていつですか?
日本は、えーっと、弥生時代の始め頃。
勝てないですよねぇ。
紫檀多宝格(したんたほうかく)清時代・乾隆年間(1736~1795)
乾隆帝が、コレクションのミニチュアを作って納めていた箱ですって。
この展示コーナー自体が、この多宝格をモチーフにしているそうです。
藍地描金粉彩游魚文回転瓶(らんじびょうきんふんさいゆうぎょもんかいてんへい)
景徳鎮窯 清時代・乾隆年間(1736~1795)
上のつまみを回すと、中がぐるぐる回って、金魚が泳いで見えるんですって。
キリがないので、これ位にしておきますね。
ヒスイの原石で「この色だったらさぁ、やっぱ白菜って感じ?」
変わった色のメノウは「こっちは東坡肉(トンポーロウ)美味しそうにね!」
なんていうノリだったのですかね?
素人の私見ですが。
「芸術作品」というのは、高度な技法を駆使して高度な形而上の主題を具象化する。
そういうものと考えて良いかと思います。
ですがこれらは、そうではないですよね。
途方もなく貴重な素材や超絶技巧を駆使した、神がかりのような作品。
とはいえ、別に「自然の神秘」とか「奥深い人の心」を表わしている訳ではないですよね。
いわば「美術工芸品」なわけで。
(もちろん、そうではない文物も沢山ありましたが)
そのような、まさに「宝物」を、皇帝は惜しげもなく身の回りに置いて楽しむと。
だからこそ「政治権力の正統性を象徴する品物」たり得るのでしょうか。
そう言えば、童謡で「アイスクリームの歌」ってありましたね。
おとぎ話の王子でも 昔はとても食べられない
アイスクリーム アイスクリーム
ぼくは王子ではないけれど
アイスクリームを召し上がる (以下略)
私は皇帝でも蒋介石でもないですが、たった1,600円で神品至宝を見学です。
ありがたいことです。
オミヤゲはこちら。
白菜グッズ(笑)が沢山あったのですが、これはマグネット700円。
國立故宮博物院のオリジナルグッズです。
ガチャガチャではにわ2個600円よりは、ナンボか良いですね。
そうそう。私が見た記憶のある品物は、ぜんぜんありませんでした。
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