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2015年3月22日 (日)

見てきました 映画「息子」

一昨日行った自主上映会に、また行ってきました。

20150322_01

上映室は2室あります。
片方が先日の「もういちど」。こちらはデジタル上映。
今日これから見るのが、もう片方のフィルム上映。
山田洋次監督の「息子」です。
1991年作品。
私も以前見た覚えはあるのですが「ながら見」のようで記憶があいまいです。
つい先日も、BSで放映していました。
Bsfuji_20150207

会場は6割程度の入りで、年配の方が多かったです。
多少のざわつきは、雰囲気のうちでしょう。
さて上映開始ですが、画面の傷も雑音も、かなりのもの。
ですが、内容の理解には、何の不足もありません。
このように35mmフィルムの映画を見るのは、おそらくこれが最後の機会です。

映画の後は、映写室の見学もありました。
20150322_03

こちらは、以前もご紹介した、山田洋次監督からのメッセージ。
20150322_02

さて、映画自体の感想です。
まずは内容をざっとご紹介。

 岩手の山奥に暮らす父の三國連太郎。
 子どもたちは家を離れ、奥さんを亡くして一人暮らしです。

 大企業に勤務する長男は、都内の高層マンション暮らし。
 三國連太郎は、長男宅を訪ねても、居心地が悪い。

 次男の永瀬正敏も、都内でフリーター。
 仕事の配送先の和久井映見に惚れるが、彼女は耳が不自由。

 父は、戦友会の翌日は次男のアパートへ。
 思いがけず次男の恋人に会い、結婚を考えていると告げられる。

小津安二郎の「東京物語」と、大変よく似た展開なのです。
ですが、ラストシーンの印象は、ぜんぜん違うんです。
あちらは真夏、がらんとした家で、一人座ってうちわを使う。
こちらは真冬、大きなFAXの箱を下げて、積雪の中を喘ぎながら家に帰る。

一人暮らしの事情は同じですし、「東京物語」でも次男には恋人がいます。
ですがこちらでは、耳が不自由で、加えて秋葉原で買ったFAXが登場。

このあたりが、良いですねぇ。
きっとFAXには、心楽しい内容が届くだろうという、先に繋がるエンディングです。
このような暖かさが、さすが山田洋次と感じます。

このような名作がありながら、なぜリメイク「東京家族」を作ったのか、不思議です。

原作は、椎名誠の「倉庫作業員」です。
こちらについても書きたい事もあるのですが、項を改めます。

おまけです。
カウンターにあった「トランスフォーマー」のメダル。
入場者へのプレゼント品の余りなのでしょう。
ここで働いていた方が持ってきた物のようです。
記念にひとつ頂いて帰りました。
20150322_04

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