見てきました映画「日本のいちばん長い日」
8月と言えば?
「夏休みだ海だ山だツーリングだ!」
それはそうなのですが。
「お盆に終戦記念日です(-_-)」
これが、おじさんの回答です。
太平洋戦争の終わりを描く映画「日本のいちばん長い日」を見てきました。
同名の映画があります。1967年の岡本喜八監督の名作です。
私も何回か見ていますが、さてリメイクは、どう違うでしょうか。
同じ出来事を描いていますが、やはり印象はかなり異なりますね。
前作は、前日から終戦までの一日だけを濃密に描いています。
それに対し、こちらは数ヶ月前からの情勢の変化を描きます。
英題が表示され「THE EMPEROR IN AUGUST」となっていました。
なるほど「一日」ではないのですね。
昭和天皇(本木雅弘)、阿南惟幾陸軍大臣(役所広司)、鈴木貫太郎総理大臣(山崎努)。
これらの人々を中心に、人物像をしっかり描いていると感じました。
陸軍大臣の家族を思いやる心情とか、昭和天皇の学者としての一面とか。
また、宮内庁や放送局では、女性の活躍を描くサービスカットも幾つか。
場所の紹介は、なぜか英語表記も付けて格好良く表示されます。
一方、人物の名前や肩書は表示されません。
また、終戦当日の動きは、当然時間も短くなります。
そのため、例えば総理大臣を襲撃する佐々木武雄大尉は、何の前触れもなく登場します。
これでは、ある程度の予備知識がないと、状況を追いかけるだけでも苦労しそうです。
また、録音技師や外務省など事務方の動きが描かれないのも、私は残念です。
前作の、青年将校の狂気や、じりじりとした汗臭さや焦燥感を抑えて。
キレイな映像で現代的な人間ドラマに仕立てた、というように感じました。
とはいえ、長尺で見ごたえは充分です。
恐竜テーマパークもスパイ大作戦も楽しいでしょう。
でも、たまにはね。
若い方にも、こういう映画も見て貰いたいものです。
ウィキペディアで充分なので、少し日本史の復習をして頂いてね。
取り急ぎ、旧作レンタルからも良いかと思います。
徹底抗戦を主張する畑中健二少佐や横浜の佐々木武雄大尉。
黒沢年男や天本英世の迫力が、すごいですよ。
「目が飛び出す」といった表現がありますが、まさにそういう感じ。
最後にちょっと、余計な揚げ足取りを書きます。
閣僚が乗ってくる高級車が、ずらりと並ぶシーン。
その中の一台のロールス・ロイスは、私の見間違いでなければ、戦後のシルヴァークラウド。
同様に、車寄せに入ってくる別のロールス・ロイスのフロントグラスのワイパーです。
メッキでピカピカのアームに、当時は存在しない艶消し黒のブレードが。
本来は、ブレードもピカピカのはずです。
実動のクラシックカーでしょうから、消耗品は現代の汎用品を付けているのでしょう。
我ながら、性格の悪いことです(^^;
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