« 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」 | トップページ | 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」その3 »

2016年3月 3日 (木)

行ってきました「フランク・パターソン回顧展」その2 【訂正追記】

2016年2月27日(土)「フランク・パターソン回顧展」の内容です。
約20点ほどが額装されて展示されています。

全部をご紹介したいですが、、、まぁ幾つかだけ。

20世紀前半の、のどかな英国の風景です。
そこを舞台に、自転車での旅やレースの様子が描かれています。

いきなり細かい話ですが。
当時の自動車、二輪車、自転車の服装についての解説がありました。
 自動車乗りは白いつなぎ服、ホコリよけなのでしょう。
 二輪車乗りは黒皮服で、汚いのでレストランでは来店を断られたとか。
 そして自転車は、ツイードのジャケットにネクタイ、半ズボンやニッカーボッカース。
自転車が一番上品でお洒落、、、という話になるのでしょうか(^^;

ちなみに、私の好きな浦沢直樹の「マスターキートン」。
第1巻のCHAPTER5「黒と白の熱砂」では、こんなシーンがあります。
砂漠の調査隊に、スーツで現れるキートンさん。
Master_keaton
「背広に長袖、それに長ズボンは、実際には直射日光をさけ、通気性もいい。」
「知ってやっているとすれば、あの男、ただ者ではない・・・」

前置きが長くなりました。
まずはこれです。
右上に、クラッシュした自動車の絵がピンで止められている構図です。
憮然として歩いている自動車乗りの脇を、にやりと笑いながら「GOODNIGHT」。
20160227_11

男女での自転車旅行も何件か。
サイクリストにお茶を出しているおばさん。
カンバンには「TEAS CYCLISTS WELCOMED」とあります。
秩父札所巡りなどの「お接待」のようなものでしょうか。
20160227_12

タンデムの自転車も格好良いですね。
上の作品の下半分です。
ホイールは、手で締める「蝶ねじ=ウィングナット」のように見えます。
この頃は、偏心レバーのクイックレリーズは、まだ存在しないのかも。
負荷のかかるタンデムで、これで大丈夫なのでしょうか。
20160227_13

タンデムもう一作品。男性の嬉しそうなこと(^^)
20160227_14

二台での旅のシーン。
前が女性用「ミキスト ループ形」フレーム、後ろが男性用「ダイヤモンド形」フレーム。
【訂正です。詳細は文末に追記しました。】
ほとんどの荷物は、男性が引き受けているようですね。
ハンドルが、かくんと大きく切れ込んでいます。
フロントの荷物の重さが、リアルに表現されています。
20160227_15

その他、くずれかけた家の前で語り合ったり。
20160227_16

パブで地元のおじさんにビールを奢って話をしたり。
20160227_17

雨が降ったり風が吹いたり。
20160227_18

イーゼルを立ててスケッチをしたり。
20160227_19

独特のペン画は、当時の印刷物での再現性も考慮してのことでしょう。
当時の英国の田舎の雰囲気と、自転車旅行の楽しさが、よーく伝わってきます。

これはどうにも、たまりませんねぇ。
四輪車も二輪車も自転車も歩きも、それぞれ楽しいものですが。
長いこと忘れていた、自転車ならではの風が、思い出されます・・・

【訂正です】2016年3月4日

女性用自転車のフレームは、良く見たら「ミキスト形」ではありませんね(^^;
「ミキスト形」は二本のパイプがヘッドからリヤエンドまでつながっている形式です。
描かれているのは、普通に言えば「スタッガード形」でしょう。

日本工業続格「JIS D 9401: 2010 自転車―フレーム」には、詳細な分類があります。
こちらによれば「ループ形」でしょうか。
Jis_d9401_2010

ちなみに。
「ミキスト」は mixte。フランス語「混合の・折衷の」。英語なら mixed で、男女兼用の意味でしょうか。
「スタッガード」は staggered。よろめく、よろよろする?

|

« 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」 | トップページ | 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」その3 »

ウォーク」カテゴリの記事

コメント

近所なら見に行きたい展覧会ですね
一時期自転車にお金をかけていたこともありましたが
数年前に二台だけを残してすべて手放してしまいました。
そのうちの1台も2年前に知り合いに譲りました。
現在ガレージに最後の一台があります。パナソニックのロデオです(笑)

投稿: はじめ | 2016年3月 3日 (木) 07時25分

はじめさん、こんにちは。
以前は自転車もやっていらしたのですか。
それなら、この展示会も興味を持って頂けますよね。

最後に残った一台は、あのロデオですか!
小径でキャスターが倒れていて、乗るだけでひと苦労だという(^^;
私は乗った事はないのですが、楽しそうですね。

投稿: 缶コーヒー | 2016年3月 3日 (木) 23時41分

当時でも周りに乗ってる人はほとんどいませんでした、というか見たこともないですが
30分もあればまっすぐは乗れますよ。言われてるほど難しくはないです。
しばらく乗ってませんけど、ちょっとした買い物とか普通にできます。
小径過ぎてなかなか進みませんけど(笑)

投稿: はじめ | 2016年3月 4日 (金) 07時39分

へぇー。
それほど難しくは無いのですか。
実は私も、一度も現物に触れたことがないんです(^^;
どこかで試してみたいものですが・・・

投稿: 缶コーヒー | 2016年3月 4日 (金) 21時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」その2 【訂正追記】:

« 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」 | トップページ | 行ってきました「フランク・パターソン回顧展」その3 »