見てきました 映画「歓待1.1」「ほとりの朔子」その2
まずは、さくっと映画館のご紹介。
キネカ大森は、東京都大田区のJR京浜東北線の大森駅から、歩いて5分。
「日本初のシネコンとして1984年大森にオープンした映画館」とのこと。
西友の最上階、レストラン街の奥、3スクリーンで合計243席。
同時上映は、こんな感じ。
それいけ!アンパンマン おもちゃの星のナンダとルンダ
カサブランカ(1942年)~ワーナーブラザース映画フィルムフェス~
FAKE
最新作「淵に立つ」の深田晃司監督直筆サイン入りポスター。
第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞
10月上旬ロードショー とのこと。
さて「歓待1.1」です。
1.1はディレクターズカット版=バージョンアップという意味のようです。
歓待1.1 96分 日本 2010年
監督・脚本・編集: 深田晃司
出演者: 山内健司、杉野希妃、古舘寛治、ブライアリー・ロング、兵藤公美、オノエリコ、河村竜也、松田弘子、菅原直樹、斎藤晴香、永井秀樹
ネタバレを書きますね。
舞台は、墨田区内の夫婦と従業員一人の小さな印刷会社です。
2階建ての、かな~り古い建物。
エンドロールでは「鳩の街商店街」の名前もありました。
今年の初め、2016年1月6日に行った、ちょっとアヤしい街並みです。
大人しそうなご主人と、その家族たち。
再婚なのですね、若くてキレイな奥さん。
幼稚園児位の娘さんは、前の奥さんの子。
それから、バツイチで戻ってきたお姉さん。
そこに、昔のわずかな縁で、おかしな男が転がり込みます。
住み込みで働くことになったら、実は外国人の奥さんがいて。
夫婦それぞれ、弱みを握られてつけ込まれて。
遂には、不法滞在らしい外国人まで、続々と家に入ってきます。
おやおや、一体どうなるのかと思ったら。
酔って騒いで警察官に見つかり、不法滞在のガサ入れ。
あははと笑いながら逃げていく、侵入者たち。
夫婦で散らかった部屋を片付ける光景で、エンディング。
謎の侵入者に平和な家庭が壊されていく恐怖、、、でもなくて。
狭い部屋に大勢の外国人が入り込むシュールな不条理劇、、、でもなくて。
今の日本なら、当然こうなるであろう「公権力の介入」で問題解決します。
これに、出戻りのお姉さん、町内会の皆さん。
先妻とその娘など、様々な人物が絡みます。
細かい所も凝っているんですよねー。
奥さんは子どもに英語を教えているとのこと。
それを受けてか、娘は新しいお母さんを「先生」と呼ぶ。
奥さん、商店街の会合には出たくない。地域に溶け込めていないのか?
出戻りの姉は海外留学を目指しているが、奥さんは「現実逃避」と見ている。
もちろん、侵入者も謎だらけ。
なぜか印刷機に詳しい。
どこからか大量の注文を取って来る。
どこからか不法滞在者らしい外国人を10数人も連れて来る。
外国人の奥さん、出身国を聞かれて相手によって答えが違う。
これらの謎(?)は、映画が終わっても、ほとんど解決しません。
別にいいじゃーん。それで。
なんて思います。
日常のような、そうでないような。
ちょっと不思議な世界に身を置いて、最後は元の世界に戻る。
その中で、小さな仕掛けも沢山あって。
ボロっちい家も、なんだか居心地が良さそう。
全く違いますけど、まるでディズニーランドのような不思議で楽しい感じ。
謎の男が喫茶店でチンピラと話をつけるシーンは、どこかで見たなーと思ったら。
ネットで評判になった「風俗行ったら人生変わったwww」ですね。
或いは、落語の「居残り佐平次」に例えても、良いかも知れません。
この男をメインに据え、ユーモア風味をもう少し増やせば・・・
普通に面白い映画になるかなー、と思いましたが。
やはりダメですよね。
弱いものの弱みにつけ込んでいては、主役はムリですね。
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