雑考「埼玉国体のマスゲーム」その6「埼玉国体白書」
どなたも全く興味がないのは、重々承知しています。
それでも、まだ続きます。
県立図書館で資料を借りてきました。
埼玉国体白書 教育現場からの報告
発行 昭和43年5月10日 第一版発行
編者 埼玉県高等学校教職員組合
発行所 労働旬報社
印刷所 第一印刷株式会社
定価 380円
当時の高校生の反発の様子を、教職員組合がまとめた本です。
具体的な数値の部分を、拾いだしてみます。
・動員された児童生徒数 小学生2573名、中学生2101名、高校生2877名
・演技時間 14分
・マスゲームの内容
・某高校での合同練習会参加 20回
・別の某大宮市内の高校が参加を断った理由
合同練習をする場合、地理的に会場と離れ過ぎている
男子40名女子10名しか選手になれず、選手以外の生徒が問題になる
内容が非常に高度である
体育の時間をつぶしてマス・ゲームはできない
・某高校の練習時間
入学以来週4時間の体育時間(男子)は、ほとんどマス・ゲームの練習ばかり
・高体連部報7号の記載
1966(昭和41)年度4~10月の各校男子の練習時間
最高92時間平均64時間、放課後も平均7.8時間
1967(昭和42)年度 教育委員会通達(41・教指発第346号)
どの学校も週1回以上は2年生全体の合同体育時間を設けて練習
この他に、毎月1回または2回の6校合同練習会
練習時間はほとんどの高校でほぼ200時間に達した
・埼玉県教組上桶支部(上尾、桶川地区)報告「国体と体育」
41年度の授業の欠課時数
小学校で最高180時間・最低100時間、中学校で最高74時間・最低51時間
(42年度の事例のページ)
・国体100日前リハーサル 7月18日
朝日新聞(7月19日)
マス・ゲーム、民謡などに動員された120人が日射病で倒れ応急手当てを受けた
小学生5900人、中学生2000人など計12000人が参加
・総合練習会 10月1日
朝日新聞(10月2日)
見出し「また140人倒れる。頭をかかえる関係者」
・ユニホーム
当初は半額を生徒負担の計画だったが、反対があり生地の質を落として無償支給
高校女子のユニホームは、スカイブルーの水着同然
運動靴は300円全額負担
・閉会式当日 10月27日
土砂降りで、マス・ゲームは中止
決定が遅れて、出発してしまった学校もあった
・開会式の高校生
いくつかのグループが、わざとチグハグな動きをしたり、ふざけた態度を見せた。
スタンドで見守っていた体協関係者は、『高校生の反抗的な態度の表れだ。
(略)と憤慨にたえぬ顔だった」と朝日新聞は報じています。 とのこと。
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コメント
記事を見ていたら、妙な妄想がわきあがり駄文化してしまいました。
https://blog.goo.ne.jp/6697irakusa/e/27c267318a05719883bc62b6b26d965f
参考リンクしてみましたが、ご迷惑ならご連絡ください。
投稿: 落差 | 2020年6月 9日 (火) 23時18分
落差さん
ご連絡どうもありがとうございます。
ちゃんとご連絡頂けるだけでも、ありがたいです。
私も古い本を勝手にコピーして、勝手に書き散らしています。
ご覧になる方がどう受け止めるかも、自由だと思っていますので。
投稿: 缶コーヒー | 2020年6月10日 (水) 17時26分