Breva750で「海野宿~無言館~別所温泉~地蔵峠」その3
2017年6月3日(土)の続きです。
以前から気になっていた「無言館」です。
第二次世界大戦で没した画学生の遺作を集めた美術館です。
館内は撮影禁止。
予約なしの団体はお断り。
作者名を刻んだモニュメントには「絶対に乗らないでください」と注意書き。
入り口には誰もおらず、入場料大人1,000円は、出口で支払い。
作品のモチーフは、自画像、風景画、家族など。
妻や恋人がモデルという裸婦像も、数点ありました。
私なんぞ、絵画の良し悪しなんてさっぱり分かりません。
例えば、ルノワールやゴーギャンの裸婦像を見たとして。
正直なところ、芸術としてもヌードとしても、さほどの感慨はありません。
ですが。
ここの裸婦像は、違いますね。
妻や恋人を残して出征するとして、どこに心を残すか。
まさに、ここに描かれた姿でしょう。
そのような思いが迫り、見ているこちらも無言にさせられます。
中には、嗚咽を漏らしている方もいました。
気を取り直して、素晴らしい緑と青空の道。
一応の目的地「別所温泉」は、足湯だけで失礼します。
周辺には、歴史のあるお寺なども沢山ありますが、今回は全てパスします。
ここで、小説「彼のオートバイ、彼女の島」の冒頭を、要約してご紹介します。
カワサキのオートバイにまたがって、ぼくは、にぎりめしを食べていた。
遠く浅間山のうしろに、入道雲がそびえはじめていた。空は、真っ青だ。
ぼくは、そのとき、千曲川をはさんで反対側、別所温泉の高原にいた。
ガス・ステーションの自動販売機で買ったにぎりめし。
これでお茶があればと、ぜいたくなことを思った時、うしろに足音がした。
若い女の子だった。
ワイン色のラッカー仕上げをしたシグのボトルを、彼女は、さし出してくれた。
「ほうじ茶。つめたいの」
もちろん、私なんぞにそんなことが起きるはずもありません。
というわけで。
コンビニで買ったオニギリと、ペットボトルの伊藤園のほうじ茶。
心地良いベンチで、一人で食べました。
道の駅「雷電くるみの里」で、オミヤゲ購入。
途中で「オルガン針株式会社」の本社を、偶然発見。
ミシン針のトップメーカーです。
ホームページのスローガンに、誠実さが現れていますね。
一本の針に心を込めて、世界の顧客に手渡そう
続きは後ほど。
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