見てきました!「シェイプ・オブ・ウォーター」
遅ればせながら、話題の映画「シェイプ・オブ・ウォーター」です。
公式サイトでは、以下の通り。
ベネチア国際映画祭の金獅子賞を獲得した名匠「ギレルモ・デル・トロ」監督作品。
比類なき世界観のなか、言葉なしで溢れんばかりの感情を表現する
女優サリー・ホーキンスが渾身の演技をみせるサスペンスフルでユーモラス、
かつ官能的な、究極のファンタジー・ロマンス映画。
第90回アカデミー賞 作品賞 監督賞 作曲賞 美術賞
第75回ゴールデングローブ賞 監督賞 作曲賞
ベネチア国際映画祭金獅子賞2017 その他多数
物語は、主人公の部屋から始まります。
とりたてて美しくもなく若くもない、一人暮らしの女性。
ベッドから起きて、ぜんまい式タイマーで茹で卵を作って、バスルームへ。
部屋にはテレビもラジオもない、少し昔の欧米のアパートのようです。
彼女の勤務先は政府の研究所。米ソ冷戦時代の軍事的な組織のようです。
そこへ、アマゾンで捕獲された半魚人が運び込まれて・・・
(便宜上「半魚人」と書きましたが、作中でそう呼ばれている訳ではありません)
情景描写からだんだんと事情が分かってくる、良い感じのオープニング。
この後、彼女はその半魚人と恋に落ちるわけです。
言葉を話せない彼女は、手話で意思を伝えます。
更に、ポータブルのレコードプレーヤーまで持ち込んだり。
この設定は「異類婚姻譚」と言われる、良くあるジャンルです。
これに米ソ冷戦スパイ活動がからみ、それぞれ事情のある登場人物。
シンプルなストーリーに、様々な要素が幅広くちりばめられています。
人間と異生物が手話や音楽で心を通わせるロマンス。
指を噛みちぎられたり、猫を食べちゃったりのバイオレンス。
げげ。縫合したのに膿んでしまった指は、ぐいっと・・・
その一方で、何となくのんびりでユーモラスな描写も数々。
噛みちぎられた指を拾って入れたのは、サンドイッチか何かの空き袋。
バスルームに水を満たして半魚人といちゃついて、階下の映画館が雨漏りしたり。
何しろ、天井近くまで水を溜めちゃうという(^^;
こういうのをファンタジーと呼んでよいのでしょうか。
エロチックな描写も数々。
彼女はひとりバスタブで、足を広げて何かしていたり。
悪役は夜勤明けに家に帰って、子どもが出掛けたら、さっそく始めるし。
恐ろしい彼も、家庭では奥さんにも子どもに好かれているようでした。
気になるのは、半魚人のは一体どうなっているのか?
主人公は友人の黒人女性の問いに対して、身振りで答えます。
どうやら「ぱかっと開いて中からにゅっと現れる」ようです。
なるほどー。
ウルトラマンやゴジラも、そうなっているのかも知れません。
古今東西様々なクリーチャーに対する、根源的な疑問への回答(^o^)
アカデミー賞最多受賞の名作を見て、こんなところに感心している。
私のレベルが、知れてしまいますねぇ。
というわけで。
異生物とのロマンス、ファンタジー、ユーモア、バイオレンス。
様々な要素が相俟って、見ごたえたっぷりの映画でした。
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