見てきました「フェルメール展」その2
さて、「フェルメール展」の感想ですが。
私なんぞ、美術に対して特段の知識も感性もありません。
今回も、有名な作家の有名な作品をちょっと見てみようと、思っただけです。
なのですが、思いがけず面白かったですねぇ。
今回の展示は、フェルメールが8点、その前に同時代の画家の作品が40点ほど。
美術鑑賞というより、その時代を想像して楽しくなってしまいました。
初めに、肖像画がずらり。
当時の裕福な人の間では、肖像画を描かせるのが流行したのですって。
お好みの衣装や小物やポーズで、当然ルックスも割増しで描いたのでしょう。
神話画や宗教画は、そのまま絵物語のよう。
少しだけネットから拝借してご紹介。
ヤン・デ・ブライ「ハールレム聖ルカ組合の理事たち」
私たちがデジカメで撮る記念写真みたい。
「ちゃんと男前に描いてくれよ!」って聞こえてくるようです。
アブラハム・ストルク「捕鯨をするオランダ船」
大きなクジラのほか、白クマやセイウチも描かれています。
見たこともない光景の迫力ある細密画。
さぞ見ごたえがあったことでしょう。
ハブリエル・メツー「手紙を書く男」「手紙を読む女」連作
チャラい男が書いた手紙を、純真な娘が読んでいる。
脇では使用人の女性が、何か言いたそう。
ふーん、これはちょっとマズくないですか?
ユディト・レイステル「陽気な酒飲み」
ヤン・ミーンセ・モレナール「宿屋デ・クローンの外」
もう本当に、皆さん楽しそうですねぇ。
さーて、ちょっと楽しく俗っぽい気分で、フェルメールの部屋です。
「牛乳を注ぐ女」「手紙を書く女」
公式サイトでは「単調な日常の所作を印象的な絵画に仕上げた」ですか。
石原さとみの音声ガイドが語ってくれます。
固くなったパンとミルクで、パンプディングを作るところですって。
黄色い上着は他の作品にも登場。フェルメールのお気に入りだったのだろうと。
なるほどー。ぐっと親しみと興味が湧いてきます。
「ワイングラス」「取り持ち女」
こちらは更に俗っぽい。
公式サイトでは「室内での色恋沙汰を戒める寓意」ですって。
そうかーこいつ、自分は飲まないで娘にだけワインを飲ませて。
もう下心見えみえ。
もう一枚は、娼家ですって。
女性は後ろから胸に手を伸ばされて、右手はお金を受け取るところ。
男性二人の間の「取り持ち女」つまり「遣り手婆」の目つきときたら。
これは楽しいですねー。
見やすいブックレットと、親しみやすい音声ガイドのおかげですね。
まるで、17世紀のオランダを旅しているみたいでした。
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