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2019年8月20日 (火)

見てきました!!! 映画「アルキメデスの大戦」

お盆の前に「ローマの休日」を見て、お盆の後には「アルキメデスの大戦」です。
Archimedes_201908_1
山崎貴監督作品。
デビュー作をはじめ、私の好きな作品がいろいろ。
 ジュブナイル
 ALWAYS 三丁目の夕日シリーズ
 DESTINY 鎌倉ものがたり
 STAND BY ME ドラえもん

その一方で。
 見たけれどどうにもアレだった・・・SPACE BATTLESHIP ヤマト
 原作者がアレで見る気にもなれない・・・永遠の0
 女子高生をばったばったと惨殺する・・・寄生獣

現在公開中で、若い友人が「がっかり感ハンパない」と嘆いていた・・・
 ドラゴンクエスト ユア・ストーリー


さて「アルキメデスの大戦」は、どちらでしょうか。

原作漫画は既刊17巻。
先日の「空母いぶき」と同様に、まだ連載中の長編です。

 2019年5月29日(水) 見てきました!!! 映画「空母いぶき」

原作のダイジェストではなく、設定を活かして話を凝縮して。
私は、大変良かったと思います。

以下、まずはウィキペディアの抜粋です。
超大型戦艦の建造計画をめぐる、「これからの戦争は航空機が主体になり、巨大戦艦は不要になるであろう」と考えている山本五十六海軍少将は、平山忠道造船中将が計画している無駄に大きい巨大戦艦の建造計画案ではなく、対航空機戦闘を考えた藤岡喜男の案に賛成する。
一方、平山は不当に安い見積もりで、自らの巨大戦艦の建造案「大和」を新型戦艦造船会議で通したいと考えていた。
平山の計画を阻止するために、山本は、元帝大生の櫂直(かい ただし)を海軍主計少佐に抜擢する。
櫂少佐とその部下田中正二郎少尉は、特別会計監査課の課長として、平山案の見積もり金額の嘘をあばくために奔走し、その過程で日本の技術戦略にまつわる数々の矛盾に直面していくことになる。

漫画は、ここから架空戦記のような展開の長い物語となります。
映画では、この「空母案 vs 巨大戦艦案」の攻防を描いています。

これがまるで、オセロゲームのようなどんでん返しの連続で、大変面白かったです。
以下、たっぷりとネタバレ連発です。

映画冒頭で、いきなり大和の沈没シーン
そして話は昭和8年に遡ります。

主人公は数学の天才。
日米の国力の差から「米国と戦争になれば勝てるはずはない」と語ります。
史実に基づき、これが物語の基本となりますね。
これを前提に、分かりやすい「正義と悪」の対立が描かれます。

舞台は、新しい戦艦建造計画の二案を検討する会議。
大型戦艦の「推進派」と、航空母艦を推す「反対派」としておきます。

初めは軍事技術論。
・反対派:これからの戦争は航空機が主体となるので、航空母艦が必要
・推進派:過去の実績や象徴という観点から、大きく立派な戦艦が必要

大型戦艦がどのような意味を持つか。
・反対派:心理的な面からも、勝てる見込みのない対米戦争の引き金となりかねない

続いて、建造費用見積の過少をあばく。
・反対派:金額が小さすぎる、正しくはこれ位のはず、業者との癒着ではないか
・推進派:建造費用は公開されることになる、機密保持のためあえて小さい金額にしている

更に厳しい財政状況が後押し。
・議長:費用の少ない方で答申したい

ここで突然、設計の不具合が発覚。
・反対派:この設計では、大波で剪断応力が発生し沈没しかねない
・推進派:設計の欠陥を認め、計画案を取り下げる

推進派の造船中将は、反対派の主人公を呼び出し「君と僕は考えが近い」と語ります。
そしてついに、推進派としての、深~い意図が明らかに。
・推進派:対米戦争になれば日本は負ける、その時に敗戦を象徴する「依代」がいる

というわけで、この大型戦艦の名前は「大和」なのだと。

うーん、なるほど。
そこまで見通しての、巨大戦艦建造計画だったのか。

もちろん映画の中の話ですよ。念のため。

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