2019年12月
2019年12月30日 (月)
2019年12月26日 (木)
聞いてきました「三遊亭遊馬 中村仲蔵」その2
中村仲蔵に限らない「仮名手本忠臣蔵」五段目六段目について。
めったにない機会なので、書き出してみます。
言うまでもありませんが「仮名手本忠臣蔵」は、主君の仇討ちの話です。
この幕は「外伝」、メインのストーリーからは離れたサブのエピソードです。
その割にと言いますか、だからこそか、因果関係がひどく複雑です。
・主人公は勘平とお軽
塩治判官の家来だが、不始末で屋敷を去る
・二人でお軽の実家へ転がり込む
山の中の貧しい家で、勘平は猟師になる
・勘平は偶然かつての同僚の千崎弥五郎たちに出逢う
仇討の仲間に加えてくれと頼み、そのために金が必要になる
・お軽の父与一兵衛は、勘平のためにお軽を祇園の一力茶屋に百両で売る
与一兵衛は半金五十両を持って、夜道を帰る
その途中、浪人の定九郎は与一兵衛を刺し殺し、五十両を奪う
定九郎は塩治判官の家来斧九太夫の息子だが、素行不良で勘当された
・その殺人現場に猪が走ってくる
勘平は猪を狙って発砲するが、誤って定九郎を射殺
勘平は定九郎の懐の五十両を持ち去り、千崎弥五郎たちに渡す
(以下は六段目)
・祇園の一力茶屋から、買い取ったお軽の迎えが来る
家族一同、話は聞いていない
財布の柄から、勘平が持ち帰った五十両は与一兵衛に渡した金と判明
勘平は自分が与一兵衛を射殺したと思い込む
・お軽は祇園に買われて行く
猟師仲間が与一兵衛の死体を運び込む
与一兵衛の妻おかやは、勘平をお前が殺したとなじる
・千崎弥五郎たちが来て、勘平に仇討の仲間には出来ないと金を返す
勘平は絶望して腹を切る
・千崎弥五郎たちが与一兵衛の死体を確認する
鉄砲傷はないので、与一兵衛殺しは定九郎の仕業と判明
・定九郎を撃ち殺した勘平は、与一兵衛の仇を討ったことになる
これを手柄として、勘平は仇討の仲間と認められる
勘平は連判状に血判を押し、息絶える
書いていて、疲れてしまいます。
現在の常識で考えると、納得のいかないことばかり。
とにかく、決めのシーンさえ盛り上がれば良い「様式美」ですからね。
現代のテレビドラマなどでも、似たようなことは良くありますが。
2019年12月25日 (水)
2019年12月24日 (火)
聞いてきました「三遊亭遊馬 中村仲蔵」
地元の市民ホールで開催された「人権啓発の大会」。
第二部のゲストが三遊亭遊馬さん。
演目は「中村仲蔵」90分と紹介されています。
ずいぶん時間が長いと思いましたら、前段で、落語の所作の説明。
左を向いて子どもが母親に、右を向いて母親が子どもに話しかける。
加えて、視線の上下で背の高さを表す。
扇子を割り箸に見立てて、そばを手繰る。 など。
さらに、落語家や歌舞伎役者の階級の話などの予備知識の説明。
さて、はじまりました「中村仲蔵」。
歌舞伎の世界で下積みから出世する仲蔵を描く、1時間を超える大ネタです。
人気の演目「仮名手本忠臣蔵」の五段目が話の舞台です。
当時のこの幕は、四段目の切腹の後で「弁当幕」と言われるほど人気のないものでした。
それを仲蔵が工夫を凝らして演じて、大人気になったという出世噺。
これは「劇中劇」というパターンですね。
歌舞伎の舞台での仲蔵の工夫を、しっかり描き出していて、さすがです。
私は、この幕を20年近く前に国立劇場で見たことがあります。
その時の舞台を思い出しながら、じっくり楽しませて頂きました。
ですが。
今日の行事の演目としては、どうでしょう。
先のように、努力を重ねて出世する長い苦労話です。
講談としても語られる演目で、笑えるシーンは多くはありません。
重箱の隅ですが、前振りをした「扇子で蕎麦をたぐる仕草」。
有名なのは「時そば」ですね。
いかにも旨そうに食べてみせて、蕎麦屋をだます。
マネをした男が、今度はぜんぜん旨くないのを、口先でお世辞を言う。
それぞれ、どんな気持ちで食べているかは明確です。
ところがこちらでは、雨宿りのついでに食べているだけ。
上手に蕎麦をたぐっても、旨いも不味いもなし、ストーリーには関係ありません。
今回の観客の多くは、本来の行事のために参列した方々です。
失礼ながら、落語も歌舞伎も特に興味はない、という方もいるでしょう。
また、落語自体を目当てに来場している方もいらしたようです。
その結果、大看板の団十郎が語っている真っ最中に、携帯電話の着信音(-_-)
驚きました。
こんな漫画のようなことが、実際に起こるのですねぇ。
ちゃんと笑いに変えてさばいてしまうのは、さすがでしたが・・・
こう言ってはナンですが、このような客層です。
もう少し、軽めの噺でも良かったのではないかと思いました。
例えば、持ち時間を1時間半として、先日の二人会や独演会の演目であれば。
廓噺「品川心中」や「たちきり」は避けるとして。
まずは「金明竹」の前半分だけ。おとぼけ言葉で笑わせて。
その後、魚屋夫婦が主人公の笑って泣ける人情噺「芝浜」とか。
あるいは、この噺を、もう少しコンパクトに演じるとか。
そんな組み合わせでも、良かったかなと思いました。
2019年12月23日 (月)
雑考「運転トラブル」
ドライブレコーダーつながりで、今年を振り返りますと。
ショッキングなドラレコ映像が、大きな話題になりました。
ネットから画像を拝借。
あおり運転をされて、果ては窓から顔を殴られる。
更には、いきなりフロントグラスを叩き割られるという事件まで。
うーん。
ドラレコは、もう前方録画や後方録画では足りませんね。
車内まで記録できる360度タイプにしなくては。
このような事件が続くと、ドアロックも大事だなと思います。
ハザードスイッチは、以前はステアリングコラムの上に付いていました。
最近のクルマは、ダッシュボード中央の押し易い位置になっています。
これと同様に、ドアロックも、緊急時に押し易い位置に移動してはどうでしょう?
例えば、こんな感じにして。
助手席からも押し易い位置にすれば、監禁事件の対策にも役立つかも知れません。
2019年12月21日 (土)
ダイハツタントのドライブレコーダー故障 その2
一般的に、自動車は半年か一年毎の点検整備で、10年位は大きな問題なく動きます。
車載のナビやオーディオも、特に点検もしないで同じ期間、正常動作します。
これに対し、パソコンやスマホなどの身近な電子機器は違いますね。
数年程度で故障する事も珍しくありません。
また、高性能化で数年で買い替えることも一般的です。
ギョーカイとして、この辺をどう考えているのか。
さくっと検索してみると、こんな団体が見つかりました。
一般社団法人ドライブレコーダー協議会
http://www.jdrc.gr.jp/
出荷実績統計が公表されています。
一部を抜粋。
ドライブレコーダー出荷実績
2016年度第1四半期: 323,407台
2019年度第1四半期:1,082,242台
なるほど、すごい伸びです。
あくまで出荷ですが、年間換算400万台とは。
ちなみに、国内の自動車保有台数は、約8000万台。
まだまだ「伸び代」はあるでしょう。
気になる「ドライブレコーダーの寿命」について。
推奨ガイドライン 基本要件編(2019年3月公表)
4.必須要件
4.1 前方用カメラアセンブリ
4.1.1 カメラのレンズは、耐熱性があり、1年程度の使用期間において、
変色、変形等が発生せずに性能を維持できるものであること。
ははぁ。
法的な規制でも規格でもない「推奨ガイドライン」で「1年程度」ですか。
やはり「まだまだこれから」の装備ですね。
今度、シートベルトや運転支援システムのように、法規などの整備が進むでしょうか。
2019年12月20日 (金)
ダイハツタントのドライブレコーダー故障
ウチのダイハツタントに付けていたドライブレコーダーが壊れました。
エンジンをかけても画面が真っ暗。マイクロSDカードをチェック。
なんと。
一か月近く前で、録画が途絶えていました。
使用開始は2015年8月。
動作期間は約4年、走行距離3万キロ程度ということになります。
2015年8月23日(日) タントにドライブレコーダー取付
スペイドにも、同じものを付けていました。
そちらの動作期間は約3年、走行距離5万キロ程度でした。
2014年4月28日(月) スペイドにドライブレコーダー取付
2017年3月24日(金) スペイドのドラレコ故障交換です HP f800g
その後スペイドに取り付けた HP f800g も、すでに2年半が経過。
チェックしましたが、今のところ正常に動作しています。
Geanee DVRGPS-02という機種ですが、発売元はこんな会社です。
株式会社ジェネシスホールディングス | JENESIS HOLDINGS
https://www.jenesis.jp
大手メーカーという訳ではありませんが、ちゃんとした会社のようです。
その会社の製品で、寿命は先の通りです。
というわけで。
マイナーメーカーの僅か2件の事例ではありますが。
ドライブレコーダーの寿命は、せいぜい3年・数万キロ程度と思っておいた方が良さそうです。
最近、あおり運転が社会問題になり、ドライブレコーダーの普及が進んでいます。
ですが、自動車メーカーのライン装着純正品というのは、あるのでしょうか。
多くの方は、販売店オプションや小売店や通販で買ったり。
更には、メーカーさえ分からないような激安品とか。
いずれも、普通の家電品同様に一年程度の保証書が付いてくるだけでしょう。
当然、保証期間後の故障には、メーカーは責任なし。
車自体の法定点検の対象でもなし。
もちろん、始業点検などする人はめったにいないでしょう。
私もそうですが、装着当初は珍しくてデータを見直したり動作確認したり。
そのうち慣れてしまい、触りもしないで数年が経過・・・
数年後には「いざという時に録画されていなかった」といったことが、頻発するかも知れません。
2019年12月19日 (木)
大佛次郎「赤穂浪士」
遅ればせながら。
12月14日は赤穂浪士討ち入りの日です。
これにちなみ、昨年の冬は講談や浪曲を聞いていました。
2018年10月26日(金) 赤穂義士外伝・天野屋利兵衛の「槍梯子」
今年は、大佛次郎の長編小説「赤穂浪士」を読んでいます。
大佛次郎記念館の年表では、このように表現されています。
1927年(昭2) 30歳 画期的な時代小説「赤穂浪士」を世に送る。
画期的と評するこの小説について、ウィキペディアから抜粋。
従来の『忠臣蔵』では、主君の仇をとる「義士」として捉えられていた47人を、
幕藩体制や時代風潮に抗う「浪士」として描いている。
現行は新潮文庫上下巻で、討ち入りの時期に併せ、2007年(平成19年)暮れに改版した。
従来の「忠義による仇討」を超えた発想で描いたことを、画期的と評しているのですね。
新潮文庫版の上下巻で、約1400ページという長編です。
いずれにしても、文庫の長編は目が疲れるので(^^;
スマホとパソコンで読んでいるのですが。
これがもう、大変に面白い。
主人公は、浪人の堀田隼人、盗賊の蜘蛛の陣十郎、謎の美女お仙といった架空の人物。
話は、大石内蔵助と米沢藩上杉家江戸家老の千坂兵部との知恵比べのような形で進みます。
そこに、まるでルパン三世のような先のメンバーがからみ、既定の物語がぐっと面白くなっています。
更に、箸削り職人から犬医者として名士になった丸岡朴庵など、多彩な登場人物のエピソード。
架空の手紙の文面まで、事細かに描かれます。
大変長い小説ですが、全体の流れが整っていてキャラクターが明快なので、読みにくさはありません。
以前も書きましたが。
・物理的な本自体を楽しむなら、紙の本
・文章自体を楽しむなら、電子媒体
2017年12月10日 (日) 購入しました(^^) 古本「復刻版 海底軍艦」
昭和初期のレトロな味わいの文章を、スマホで自由に楽しめる。
便利で、ありがたいことです。
2019年12月18日 (水)
見てきました!!! 映画「サウンド・オブ・ミュージック」
2019年12月14日(土)です。
今度の映画は「午前十時の映画祭ファイナル」の中でも、楽しみにしていた一本。
たまらなく面白い「サウンド・オブ・ミュージック」です。
前週の「ウェストサイド物語」も見逃して惜しかったですが、個人的には断然こちら。
美しく、楽しく、勇気に満ちた音楽の調べ
語り出すとキリがないでしょうから、ごく短く済ませます。
舞台はオーストリア。1930年代「最後の黄金の日々」。
修道女見習のマリアが、厳格なトラップ大佐の家の家庭教師になり、
頑なな子どもたちの心を音楽で解きほぐし、さらには大佐と恋に落ちる。
そんな日々の中で、迫りくるナチスの影。
そして後半は一転、ナチスの侵攻から逃れスイスへの逃避行。
まるで2本の映画を見るような好対照。
大佐の婚約者、ナチスの侵攻、長女の恋人の豹変など、程よい緊張感。
アルプス、修道院、邸宅、結婚式など、多彩で美しい映像。
音符と同じ7人の子どもの愛らしさ。心地良く楽しい歌と音楽。
大佐が祖国オーストリアを思い歌うエーデルワイスは、やがて観客の合唱に。
ここはまるで、ユダヤ国歌「ハティクヴァ」のよう。
2015年12月16日(水) 見てきました 映画「杉原千畝 スギハラチウネ」
ウチには格安購入DVDもありますが、やはり大スクリーンで見る楽しさは格別。
途中休憩も入り、上映時間174分という長尺。
たっぷり楽しめて、誰でもたったの1100円。
良い温泉が湯冷めしにくいように、鑑賞後も数日間は幸せな余韻が持続します。
「午前十時の映画祭」終わってしまうのが、本当に残念です。
おまけです。
柱に貼ってあったポスター。
12月27日公開予定、先日試写会で見てきた「男はつらいよ50 おかえり寅さん」。
2020年3月6日公開予定「Fukushima50 フクシマフィフティ」。
両方に出演し、両方のポスターで悲しそうなのは、吉岡秀隆さん。
2019年12月17日 (火)
国立演芸場で落語「三遊亭遊馬独演会」その2
2019年12月8日(日)の夜の続きです。
さて「三遊亭遊馬独演会」の内容です。
三遊亭遊馬独演会
2019年12月8日(日) 18時00分開場 18時30分開演
国立演芸場
前売2500円 当日3000円
・金明竹
与太郎が骨董屋の店番をする。
前半は様々な来客に対し、与太郎がトンチンカンな受け答え。
後半は取引先の使いがやってきて、骨董品について意味不明なことを延々と語る。
この噺は、私はこれまで前半後半を別々にしか、聞いたことがありませんでした。
確かに、区切ってしまっても良い内容です。
後半では、骨董について意味不明の符牒を交えて延々と語る。
これを立て板に水、滑らかに演じるのが聞かせ所なのでしょう。
落語の入門者が「寿限無」の次に学ぶ演目だそうです。
そう言えば、先日の二人会でも前座さんが演じていました。
・たちきり
初心な商家の若旦那が芸者に入れあげる。
番頭に蔵に押し込められ、その間に芸者は死んでしまう。
ウィキペディアで確認。
一般的な滑稽噺のような抜けた人物が登場せず、クスグリが非常に少ない。
なおかつ悲劇的になりすぎないように演じる必要があり、演者には高い技量が要求される。
なるほど。
言われてみれば、確かにそうなのでしょう。
そう言えば、先日の二人会でも似たようなテーマの「品川心中」を演じていました。
枕の線香についての話が、下げの説明になっているわけですが。
例えば「船徳」の「新造船の舳先をぶつける=御新造の鬢をおっ欠く」などと同じ言葉遊び。
そこが面白さなのでしょう。
・芝浜
酒飲みの魚屋が、海辺で大金の入った財布を拾い大喜び。
奥さんに「夢を見ていたのだ」と言われ、魚屋は改心して真面目に働く。
三年後には、借金取りの来ない大晦日を迎えることが出来た。
有名な人情噺。
最後の落ちに至る、クライマックス。
三年間断酒しお茶で我慢していた主人公が、本音で語る。
羊羹?いらねぇ。
先ほどまで、お茶と羊羹が旨いと言っていたのに、がらり豹変。
そして酒に口を付けるその瞬間、、、
よそう、また夢になるといけねぇ。
この落差をどう演じるかが、肝でしょう。
例えば先代の圓楽さんですと、こうです。
羊羹?いらねぇいらねぇ。猫にでもくれてやれ。
枡の縁に塩を盛ったりする演出があります。
そして最後は、すぱっと切る。
よそう、また夢になる。
これに対して、割合型通りに演じているように聞こえます。
それも、この方の持ち味かと思います。
というわけで。
三本とも、さらっと演じているように見えて、実はかなりの技量の玄人芸、といったところでしょうか。
先の「金明竹」を前座噺二本とすれば、前座ふたり、二つ目、真打と四本聞いたような感じです。
どれも大変良くて、お腹いっぱい、です。
以下、大変失礼ながら。
独演会ですからね、当然ながら全て一人で演じます。
結果として、似たような味わい。
例えば「ホールケーキまるごと」食べたような、満腹感と言いますか膨満感。
それに対し、先日の「二人会」は、全く異なる個性のお二人でした。
加えて前座さんや色物まで入って、コスパ最高満足感いっぱい、という感じでした。
決して、今回の独演会が不満ということではありませんが。
私のようなセコい素人には、そのような「全部入り幕の内弁当」の方が、お得に感じてしまいます。
と言いながら、年内にもう一度遊馬さんを聞きに行こうと思っているのですが。
2019年12月16日 (月)
国立演芸場で落語「三遊亭遊馬独演会」
2019年12月8日(日)の夜です。
三遊亭遊馬さんの落語を、たっぷりと楽しんできました。
以前、二人会に行って、大変良かった方です。
2019年7月28日(日) 日本橋で落語「三遊亭遊馬・瀧川鯉朝二人会」
例えば「静の遊馬・動の鯉朝」とでも言うような。
いかにも「端正」「折り目正しい」正統派という感じの方でした。
今回は独演会です。
三遊亭遊馬独演会
2019年12月8日(日) 18時00分開場 18時30分開演
国立演芸場
前売2500円 当日3000円
皇居の「大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開」のあと。
しばらくぶらぶら。
東京駅丸ノ内南口の商業ビルKITTEの「インターメディアテク」。
日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館の協働運営の施設。
さて。
内堀通りから三宅坂の国立劇場まで歩きます。
ビルに挟まれた東京タワー。お濠に映える夜景。
大きな国立劇場から裏に回ると、小さな国立演芸場。
展示コーナー。
「あたま山」が面白い。
さくらんぼのを種ごと食べた男の頭に、桜の木が生えて。
近所の人たちがそこで花見をする、というシュールな噺。
待合席の並び順が決まっていて、その順に入場です。
定員300席のところ、私のチケットは200番を超えています。
満席とは行きませんが、7割位でしょうか。
演目はこの通りです。
・金明竹 18:30~19:00
・たちきり 19:00~19:30
(中入り15分)
・芝浜 19:45~20:30
感想などは、後ほど。
2019年12月13日 (金)
行ってきました「大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開」
2019年12月8日(日)です。
皇居の「大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開」に行ってきました。
以下、宮内庁のホームページより転載です。
1.趣旨
<大嘗宮一般参観>
大嘗宮一般参観は,本年11月14日(木)及び15日(金),天皇陛下がご即位の後,初めて新穀を皇祖・天神地祇に供えられ,自らも召し上がり,国家・国民のためにその安寧と五穀豊穣などを感謝し祈念された大嘗宮の儀が行われた大嘗宮を一般に公開するものです。
<皇居乾通り一般公開>
皇居乾通り一般公開は,平成26年に,上皇陛下の傘寿を記念して,初めて春季と秋季に実施したもので,大変好評であったことにかんがみ,平成27年秋季から,毎年春季の桜の時期と秋季の紅葉の時期に実施しているものです。
11月から公開が始まり、この日が最終日。
9月には、建設途中の大嘗宮も見ています。
これは見ておかないと後で悔やむかも。
天気も良いですし、大混雑覚悟で行ってきました。
宮内庁のホームページによりますと、参入者は以下の通り。
期間中の参入者数は792,911人
(大嘗宮一般参観782,081人,令和元年秋季皇居乾通り一般公開381,173人)
ぞろぞろぞろと入場し、途中分かれ道がありましたが。
一体どこで人数をカウントしていたのか、不思議です。
東京駅から、てくてく。
内堀通りから警察の案内が出ています。
手荷物チェックを経て、皇居内へ。
この辺までは混雑も大したことはありません。
乾通りの紅葉を眺めたり。
さて大嘗宮一般参観、行列の始まりです。
幅が広いところは停滞。狭いところでするすると。川の流れと同じですね。
延々と一時間ほど並んで。大嘗宮そばに到着。
おぉー。清々しい白木造り。
鳥居や灯篭、屋根の上の「千木」「鰹木」などは、皮付き丸太。
真っ直ぐで皮目の美しい木を、選び抜いたのでしょうね。
加工や運搬も、大変だったでしょう。
屋根の上の「千木」の形が違います。
悠紀殿は先端を地面に対して水平に削る「内削ぎ」。
主基殿は垂直に削る「外削ぎ」です。
ものの本やネットの記事で「男神の社は外削ぎ、女神の社は内削ぎ」というのを見かけます。
ウィキペディアによると、全くの俗説とのこと。
実際は祭神に関わらず、千木の形は「外削ぎ」が圧倒的に多く、
木材の木口が上を向いていると導管から雨が浸みこんで腐りやすい
(つまり、内削ぎだと千木が腐りやすい)からだと三浦は推測している。
なるほど。
壁の飾りのようなものは、木の葉ですね。
今は枯れて茶色ですが、儀式の際は緑色だったのでしょう。
ウィキペディアで確認。
椎の和恵(しいのわえ)
「和恵差(わえさし)」とも言い、葉が付いたスダジイの小枝が膳屋や柴垣に取り付けられている。
榊かと思いましたが、違いました。
筋鯛?須田爺? いやいや。「スダジイ」は「スダ椎」でしょう。
椎の木の種類だそうで、あてる漢字がないのだそうです。
良く神社の裏にこんもり茂っている、あの木ですね。
年輪を数えてみました。この程度の柱でも樹齢40年以上。
消火器の箱も白木、蓋の紐も凝ったもの。
ウィキペディアによりますと。
令和の大嘗宮は、清水建設が9億5700万円で一般競争入札で落札し受注したそうです。
ヤフーニュースによりますと。
大嘗宮、解体後の木材を発電利用へ 12/10(火) 6:35配信
宮内庁は、大嘗宮に使われた木材の大部分を、バイオマス発電に利用すると発表しました。
えぇ~。
それはもったいない。
足利の八雲神社のように、どこかに移設するとか。
細かく切って、おみやげやお守りにするとか。
いやいや。
それは出来ないのでしょう。
転売されたり、桜を見る会のように「箔付け」に悪用されたら大変ですからね。
いやどうも。
ありがたいものを見せて頂きました。
2019年12月12日 (木)
見てきました「世田谷文学館 小松左京展」その3
2019年12月7日(土)の続きです。
この機会に、予習のため「日本沈没」も再読しておきました。
出版は1973年です。
今になって読み返すと、描写が荒削りで何とも暑苦しい。
話は真夏の東京駅から始まります。
35度を超す異常な暑さで、病気や死者まで出ている。
胸とお尻を突き出したカンカン帽に短パン姿の若い女性。
駅の「水飲み器」に向かい壁を見上げると、細い亀裂が上まで続いている。
まるで未舗装道路をボンネットバスが黒煙モクモクで走っているみたい。
当時の熱気が伝わってくるようです。
未曽有の大事件に遭遇した様々な出来事や人物の描写が続きます。
若い頃は読み流してしまったシーン。
日本列島が沈むというニュースに驚く50代のサラリーマン。
戦中戦後の苦しい時代を経験して、やっと穏やかで豊かな生活を手に入れた。
妻と中高生の子どもを抱えて、俺はこれからもう一度頑張れるのか。
国連で演説する、タンザニアのンバヨ委員長。
高い経済力と技術力を持つ極東の島国、勤勉で均質な一億一千万人の危機。
この事態は、彼らの"因果応報"でも"自業自得"でもない。
人類同胞の2.5パーセントに襲いかかる巨大な厄災は、私たち人類全員に対する試練なのだ。
じーん。じわー。
どうにも、たまりません。
1973年版の映画も見直したかったのですが、見ていません。
ですが、内容はしっかり覚えています。
主演の藤岡弘。熱い男が危険も顧みず人々の救助に活躍。
ラストは包帯ぐるぐるで、シベリアを走る貨物列車の中。
いつの日か、世界のどこかで、恋人いしだあゆみと再会できるでしょうか。
話は戻って。
イベントの最後「日本沈没」(2006年版)映画上映です。
原作や1973年版とは、設定が大きく異なります。
深海潜水艇のパイロットは、草彅剛。
ヒロインは柴咲コウ。
原作や1973年版では大手財閥の令嬢ですが、こちらは東京消防庁ハイパーレスキュー隊員。
政府で陣頭指揮を執るのも、女性大臣になっています。
ラストも大きく違います。
豊川悦司演じる田所博士の尽力で、日本列島の全面沈没は回避。
その計画のため、草彅剛ともう一人の深海潜水艇パイロットは命を落とす。
幾人かのカメオ出演。
あらかじめチェックしていたので、しっかり確認できました。
・京都の高僧:富野由悠季
・山城教授の娘:安野モヨコ
・山城教授の女婿:庵野秀明
今回の展示会で、樋口真嗣監督の思い入れは、しっかり伝わってきました。
映画自体の内容、特にストーリーにつきましては、ノーコメントとさせて頂きます。
2019年12月11日 (水)
見てきました「世田谷文学館 小松左京展」その2
2019年12月7日(土)の続きです。
さて午後は、こちらです。
「日本沈没」(2006年版)トーク&上映会
日時:2019年12月7日(土) 13:00~18:00
出演:樋口真嗣(映画監督)、巽好幸(マグマ学者・神戸大学海洋底探査センター教授)
定員:150名の完全前売制
参加費:1000円
会場:1階文学サロン
前売り券はローソンチケットのみ。
指定日時から発売開始という、公平な方法です。
これの前に、こんなイベントもありました。
オープニング記念対談「小松左京とSF蜜月時代」
日時:2019年10月13日(日) 17:00~18:00
出演:筒井康隆(作家)、豊田有恒(作家)
こちらは油断していたら、一日で売り切れで入手できず。
今回の樋口真嗣+巽好幸は、発売日の午後にゲット出来ました。
発行番号から見て、翌日には売り切れたのではないかと思います。
当日の日程は、こうです。
13:00~14:00 樋口真嗣、巽好幸対談
14:00~14:30 樋口真嗣トークと秘蔵映像
(会場準備)
15:00~17:15 映画「日本沈没」(2006年版)上映
発行番号順の入場。謙虚な方が多いのか、最前列に座れました。
イベント中は撮影禁止ですので、開始前にワンショット。
始まると、お二人の「圧」がすごい。
巽好幸さん。
スキンヘッド、ピンクのボタンダウン、ジーンズ、クロックス。
ウィキペディアによると身長193㎝。
映画で「日本列島を科学的理論に基づき沈めたい」と言われて、
「そんなのありっこない」と答えたと。
結果として、時間軸以外は妥当な表現になったとか。
田所博士の役作りのため豊川悦司と会った際、鉱物をなめる話をした。
標本の表面を濡らすためだが、豊川悦司さんは味を見ると解釈したらしい。
映画ではそういう映像になっていると。
樋口真嗣さん。
この「日本沈没」には思い入れがある。
1973年版映画は、小学2年で見て大感激。見た回数が一番多い映画。
映画を見てから読んだ原作が、初めて小説を読む体験とのこと。
小学2年は若すぎと思いました。
後でウィキペディアで確認すると1965年9月22日生まれ。計算は合います。
さすが、天才は早熟なんですね。
その後の「さよならジュピター」。
高校3年のときに撮影現場に入り浸っていた。
おかげで受験勉強は全然しなかった。
監督した2006年版映画「日本沈没」 。
撮影期間1年。主演が人気の二人で大人の事情。
二人が上る地球深部探査船「ちきゅう」のやぐらは、実は高崎市役所の屋上。
企画だけで終わった1999年版映画「日本沈没」 。
関わっていない、いいなぁと思った。
対談の後、樋口真嗣さん一人で30分。
小松左京のお別れ会で流した映像を公開。
小松左京さんが宇宙へ旅立つという想定。
ロケットに小松左京さんの似顔絵はヤマザキマリ。
代表作の抜粋朗読は松尾貴史。
今回の展示の椅子は、同じものを樋口真嗣さんも愛用とのこと。
オカムラのコンテッサという商品、デザインはジウジアーロ。
バブルの頃の商品で高いけれど、中古なら安いですよ。
良い企画展ですね。私も世田谷区民で良かった。
まだまだ話があるのですが。
疲れたので、これ位で。
おまけです。
オカムラのコンテッサ、同じに見える椅子がヤフオクに出ていました。
説明文によると、定価20万円ほど。
落札価格は、税込40,150円。
ちょっと欲しかったですが、、、
この椅子に座ったところで、私が大ベストセラーが書けるはずもありませんし(^^;
2019年12月10日 (火)
見てきました「世田谷文学館 小松左京展」
2019年12月7日(土)です。
こんな展示会を見てきました。
世田谷文学館
小松左京展 ―D計画―
・期間:10月12日(土)~12月22日(日)
・会場:世田谷文学館2階展示室
・観覧料:一般800円、高校・大学生・65歳以上600円、小・中学生300円
「SFとは文学の中の文学である。そして、SFとは希望である」(小松左京『SF魂』)
京王電鉄京王線の芦花公園駅から歩いて10分。
会場内は撮影禁止で、幾つか撮影可能ポイントが設定されています。
なんと、会場中心に置かれた愛用の机と椅子と文房具は、撮影可能。
少し周辺も写り込んでしまいました(^^;
展示は、年表や愛用の品物、「日本アパッチ族」などの初期作から始まります。
その後ジャンル別の作品紹介がありますが、メインは「日本沈没」。
主人公の小野寺を描写した部分の生原稿。
小説抜粋は、写真や見出しをつけて、新聞記事のように仕立ててあります。
救助隊員のエピソード、国連のスピーチなど。
小説として読んでも名シーンですが、写真付き新聞記事の演出で、感動ひとしお。
その他、関連商品として、イマイのプラモデルやガレージキットなどなど。
関連するラジオやテレビ番組、そして映画もしっかり紹介。
1973年版映画、監督は森谷司郎(本編)・中野昭慶(特撮)、出演は藤岡弘、いしだあゆみ、小林桂樹ほか。
2006年版映画、監督は樋口真嗣、出演は草彅剛、柴咲コウ、豊川悦司ほか。
2020年公開予定のアニメの絵コンテもありました。
そして、幻の1998年版映画についても展示されています。
大森一樹監督のコメントもありました。
最後の部分だけ原文通りにご紹介。
そして、前作の『日本沈没』しかり、『復活の日』『さよならジュピター』、
それらを映画にした我が先輩映画人たちの創意と力量に改めて敬服する。
余計なことかもしれないが、現在、小松左京原作という巨艦に立ち向かう
エネルギーが日本映画にあるのだろうかとも。
他の映画では「さよならジュピター」関連の展示も豊富にありました。
撮影に使用したミニチュアやメイキング映像など。
ざっと以下のような経緯の文章がありました。
・スター・ウォーズのような映画が作りたい
・若手SF作家など集めてアイディア出し
・小説を先に出して製作費を集める
・これで大ヒットなら良い話だが、収支トントンで終わった
なるほどねぇ。
ウィキペディアでは、大赤字と書いてありますが。
これらの映画については、以前一度書いたことがあります。
2015年3月7日(土) 行ってきました 世田谷美術館の企画展「東宝スタジオ展 映画=創造の現場」余談
日本映画のあの頃。
今回の展示会で、小松左京はじめ関係者の熱意はしっかり伝わってきました。
おまけです。
小松左京展、もう一つの撮影可能ポイント。
歴代の飼い猫・・・
この施設は、他の部屋も面白くてたまりません。
ハヤカワのポケットミステリとSFシリーズ。
この時に、久しぶりに手にしたシリーズです。
2019年10月25日 (金) 見てきました! 映画「真実」その2
洋書のペーパーバックのような独特の体裁が、格好良いんですよねぇ。
早川の「ポケミス」ポケットミステリなどと同じ、縦長の新書判サイズ。
黒い表紙に銀の背表紙、小口と天地が茶色。
中学生の頃は、いかにも大人の読み物と感じて、あこがれたものでした。
2019年12月 9日 (月)
行ってきました!!!「南こうせつ コンサートツアー2019~いつも歌があった~」
2019年12月6日(金)です。
南こうせつ コンサートツアー2019~いつも歌があった~
・2019年12月6日(金) 開場18:00 開演18:30
・東京国際フォーラム ホールC
・全席指定7,200円(税込)
2019年06月29日(土)の埼玉県久喜市も、行っているのですが。
今回はバックバンドの人数が増え、コーラスも二人。
2019年9月28日(土) に九州の福岡市で開催された「サマーピクニック」からの曲もいくつか。
ももクロと歌った「青春」や、加山雄三と歌った曲など。
若大将は自信満々ですごいですねー。何しろ「お嫁においで」ですから。
フォークでは小田和正でさえ「君を抱いていいの?」相手に許可を得ていますからね。
NHK BSの特番を見ておいて、ちょうど良かったです。
その他、ソロでの弾き語りや、新アルバムからの曲も入って。
東京国際フォーラムという場所柄でしょうか。
観客のノリも良く、大変盛り上がりました。
最後に愚痴です。
チケットは、某サイトで先行予約で購入。
取れたのはなんと、二階席の最後列(-\-メ
通路わきの席なので、出入りは楽ですが。
これでS席料金とは。
あまりにひどいので、次回分は別ルートで購入しました。
おまけです。
丸の内仲通りでは黄葉が見ごろ。ここでもウィディング撮影。
近隣のビル街では、年末公開のディズニー映画にちなんだキラキラ展示。
東京国際フォーラムCホール2階から、外の光景。
以前書きました、いつか滅びる「ガラスの船底」。
2019年12月 7日 (土)
見てきました!!!「男はつらいよ お帰り寅さん」その2
今、君たちは幸せかい?
新時代を生きる私たちのために 今、寅さんがスクリーンに蘇ります!
シリーズ開始から50年目の50作目。待望の『男はつらいよ』最新作の登場です!
2019年12月27日(金) ロードショー
約2時間の上映時間のうち、30分くらいは回想シーンだったと思います。
満男が何度も思い浮かべる、泉ちゃんとのあれこれ。
リリーさんが語る、寅さんと過ごした加計呂麻での暮らし。
更には、さくらに「お兄ちゃんのお嫁さんに」と言われた時のこと。
満男の奥さんの七回忌に、義父はお供えにメロンを持ってきます。
さぁ出ました。
シリーズ屈指の名シーン「寅次郎相合い傘」メロン切り分けの大騒動。
満夫が思い浮かべる「おじさんが連れてきたキレイな女の人」たち。
同じ役で複数回出演したのは、浅岡ルリ子のリリーさんと吉永小百合の歌子さん。
違う役で3回出演の竹下景子さんは、北海道で三船敏郎の娘のシーンでした。
松坂恵子さんは2回、大阪の芸者さんの方。
大原麗子さんも2回、白い割烹着の店員姿の方。
栗原小巻さんも2回、学校の先生の方。
奈良を旅する御前様と娘の冬子は光本幸子さん。
先日亡くなった八千草薫さん。
床屋の風子さんこと風吹ジュンさん。
中村雅俊に恋する食堂の店員の大竹しのぶさん。
北海道から出てきて定時制高校に入学するキャンディーズの伊藤蘭さん。
旅芸人の大空小百合の大人になった姿の志穂美悦子さん。
化粧品のセールスで旅を続ける秋吉久美子さん。
信州の女医の三田佳子さん。
陶芸家の家から実家に戻った、いしだあゆみの笑顔。
びっくりウェディングドレス姿で逃げてきた桃井かおり。
えーと、あとは。
あぁもう、きりがない。
わずか1~2秒づつ、選び抜かれたマドンナの最高の表情。
言うなれば、わずか数分に凝縮した、48作一挙ダイジェスト。
各作品が瞬時に思い浮かび、たまりません。
少し細かい話も。
満男の娘、桜田ひよりさん演じるユリちゃん。
中学生ですが、6年前にお母さんを亡くしています。
お父さんのシャツやハンカチにアイロンをかける。
書斎にこもるお父さんにコーヒーを持って来る。
柴又では、おばあちゃまと寝るのだと、嬉しそうに一緒に布団に入る。
満男の担当編集の池脇千鶴演じる高野節子に、英語を教えてもらったり。
何といいますか、今どき奇跡のような良い子っぷり。
以前も書きましたが。
山田洋次監督、子どもの扱い方は結構適当なんですよねぇ。
2015年12月22日(火) 見てきましたが、、、映画「母と暮らせば」
2018年6月18日 (月) 山田洋二監督と是枝裕和監督
もうひとつ。
満男の担当編集は高野節子。
今どき、お年頃の女性の名前で「節子」は、どうでしょう。
まさか「火垂るの墓」や「原節子」から持って来たのではないでしょうが。
同じ名前の方で、お気にさわったら済みません。
更に細かい話です。
カフェを切り盛りする三平ちゃん。
お店で、ちらっと見える女性がいるのですが。
三平ちゃんと一緒に働いていた、かよちゃんに見えました。
調べると、以前は鈴木美恵という方が演じていたようです。
今回はどうなのでしょう、残念ながら、ネット上には情報はありません。
これはやはり、もう一度見て確かめなくては。
見てきました!!!「男はつらいよ お帰り寅さん」
今、君たちは幸せかい?
新時代を生きる私たちのために 今、寅さんがスクリーンに蘇ります!
シリーズ開始から50年目の50作目。待望の『男はつらいよ』最新作の登場です!
2019年12月27日(金) ロードショー
各地の劇場で試写会が開催されています。
私は3か所応募して、舞台挨拶付きはハズレ。
ですが幸運にも埼玉県内の2か所に当選。
さっそく見てきました。
もう片方は、都合のつかない日なので、友人に譲りました。
以下、ネタバレたっぷりです。未見の方は、ご注意下さい。
ほぼ満員の観客席。
オープニングは桑田佳祐さん。
しっかりとフルコーラス歌い、啖呵まで。
そこに、若い頃の寅さんの映像が重なります。
このシリーズのお約束、映画は夢から始まります。
とは言っても、ぐっとシリアスな内容。
満男が、若い頃の泉の夢を見ています。
あぁ。
これはたまりません。
キャストの紹介では、及川泉ではなくイズミと表記されていました。
海外で長く生活しているからでしょうか。
私は、泉で通します。
満男の現在から話は始まります。
サラリーマンを辞めて、念願の小説家になって。
妻に先立たれ、中学3年生の娘と二人暮らし。
一方泉は、海外で結婚しUNHCRの職員として世界各地を飛び回る生活。
日本への出張の合間に、3日間だけの休日。
八重洲ブックセンターのサイン会で、満男と偶然再会します。
柴又の「くるまや」は、カフェに改装。
三平ちゃんが蝶ネクタイで店に立っています。
茶の間には椅子や手すり。高齢者向けのリフォーム。
さくらと博は、ここで暮らしているのですね。
タコ社長の娘のあけみちゃんも、元気いっぱい。
中学生の息子も登場。
そして満男と泉は、リリーさんや泉のお母さんと再会。
演じるのは、もちろん浅丘ルリ子と夏木マリ。
入院しているお父さんに会いに行くのですが、、、
おっと残念。
父親は、寺尾聡でなく橋爪功でした。
泉と会うのは、これが最後になるかも。
そんな状況でも突っ込んでくる、山田監督ならではのおとぼけシーン。
随所に挿入される、過去作品のシーン。
例えば満男と泉、それぞれの回想。
就職のために訪れた銀座の楽器店。
泉と別れがたく、新幹線に飛び乗る満男、などなど。
さくら、博、満男、泉の四人で過ごす、くるまやの茶の間。
そこに、かつてのマドンナとの茶の間のシーンが重なります。
おいちゃん、おばちゃん、タコ社長、そして寅さん。
もう皆が揃うことは、ないのですね。
あぁ。
これはもう、たまりません。
それでも。
カフェになった「くるまや」は三平ちゃんがしっかり守っています。
満男の娘、諏訪ユリ(桜田ひより)は、ものすごく良い子。
あけみちゃんの息子は、親以上にやんちゃのようです。
でもユリちゃんとは、幼なじみで仲良し。
満男の担当編集の高野節子(池脇千鶴)も、ユリちゃんと仲良し。
さて。
満男と節子は、ちょっと良い感じですが、どうなるでしょう。
問題は、満男の気持ちです。
遠く離れて子どももいる、泉ちゃんと再会して。
3日間を共に過ごし、お互い深く心を残しながらの別れ。
その後、ユリちゃんがこんな意味のことを言っています。
「3日間、パパはどこか別の世界へ行っていたみたい」。
あぁ、そうですね。
逆に言えば「戻ってきた」のですね。
そして新作小説のタイトルは「ぼくの伯父さん」。
第51作が作られることは、まずないでしょう。
50年間続いた物語は、今度こそ終わりになるのでしょう。
満男や「くるまや」の人々は、これからも幸せに暮らして行くのでしょう。
【2021年3月追記】
小説のタイトルは「お帰り、寅さん」でした。
再度見て、間違いに気付きました。
2019年12月 5日 (木)
行ってきました「いすゞプラザ」その3
いすゞ自動車の展示施設「いすゞプラザ」の続きです。
通路の壁に大きな字が並んでいます。
良く見ると、歴代各車の広告キャッチコピーのようです。
最小の経費で最大の利益
狼派の紋章 ベレット
いすゞは無個性な車はつくらない 117COUPE
この街の笑顔のために
シニア感覚 PIAZZA
飾らない豊かさが好きだ「粋」なアスカ
働く人と世界を走る 走ろういっしょに
人と地球の未来のために
スミダM型バス。
経済産業省の「近代化産業遺産」、国内に現存する実走可能な最古の国産バス。
初代エルフ(1964年)やTX80型トラック。
ベレル(1963年)、LUV(1972年)、ジェミニ(1975年)。
あれぇ、乗用車はこれだけですか・・・
1/43ミニカーを並べて表現した、歴代の車種年表。
おー、あるある。
べレットや117クーペ。
エルフマイパック。
後部は様々な架装が出来たという、ユニークなFFのトラック。
まるでサンダーバード2号のよう。
歴代エンジン。
こちらもキレイな塗装やメッキが施され、ピカピカ。
なにやら未来のバス。
歴代のエルフと、レトロな街並みのペーパークラフト。
ロビーに戻りました。
様々なグッズ類の販売。
スマホで操作するラジコントラックは7800円。
小さい子にせがまれたら、大変でしょうねぇ。
ポストカードは3枚500円。
おっ。
ベレットMX1600も描かれています。
117クーペと同じカロッェリアギアがデザイン。
1969年にリトラクタブルライト仕様で展示。
翌1970年に丸目4灯に変更され再度展示されています。
当時のカーグラには試乗記事まで載りました。
このポストカードは1970年の仕様ですね。
手前は1989年の4200Rコンセプト。
別棟のサクラカフェは、ちょうど貸切で入れなくて残念でした。
コーヒーや紅茶は130円。
料理は飲み物付きで790円や890円。
キッズカレーやキッズうどんはジュース付きで590円。
外にはクリスマスのライトアップ。
というわけです。
先日の日野とは、みごとに対照的と感じました。
エンジン展示
・日野:油ギトギトのようなリアルさで展示し、解説文もたっぷり
・いすゞ:現行も歴代も塗装にメッキでつるぴか
乗用車
・日野:主要車種に加えプロトタイプまで
・いすゞ:ほんのわずかで、がっかり
生産工程
・日野:なし
・いすゞ:ミニチュア主体でゲームもあり
活躍のイメージ
・日野:レゴの街並み
・いすゞ:凝りに凝ったミニチュアの街並み
その他、レストランは、食べてはいませんが、
メニューから見て、いすゞの圧勝という感じです。
日野オートプラザは、地味で歴史技術博物館といった趣き。
それに対し、いすゞプラザは、こざっぱりと都会的。
そんな感じですかね。
他のメーカーでは、ヤマハに近い印象でした。
2016年1月23日(土) ボルボV40クロスカントリーで「ヤマハ コミュニケーションプラザ」
2014年4月11日(金) ヤマハコミュニケーションプラザを見学 その1
2019年12月 4日 (水)
行ってきました「いすゞプラザ」その2
いすゞ自動車の展示施設「いすゞプラザ」の続きです。
自衛隊車両「SKW」や現行のトラック各種。
幌のかかった荷台や運転席にも入れます、
エンジン単体展示。
ブロックはキレイに塗装されて、配管類もメッキでピカピカ。
SUVはmu-X、泰国いすゞ自動車 ISUZU MOTORS CO.,(THAILAND)LTD 製。
二輪駆動で三列シート。
くるまづくりのコーナー。
工程別に説明パネルと模型や現物の展示。
設計の際の考慮事項について、詳しい説明パネル。
設計分類:エンジン、トランスミッション、シャシ、キャブ、電装
検討項目:環境性、安全性、耐久性、性能、整備性、コスト
工程別に、そこで使う道具も展示されています。
設計の道具。
三角スケール、自在定規、ステンレス字消し板、文字テンプレートなどなど。
おやおや、いつの時代の道具なんですか(^^;
部品の製造工程。
プレスやダイカスト。
プレスの道具では、ケブラー製の手袋とか。
エンジンブロックの鋳造工程。
アルミは金型鋳造で鉄は砂型だとか。
塗装工程はゲームになっています。
塗料の色を選んで、スプレーガンで塗装。
早すぎると薄くなり、遅すぎると垂れてしまいます。
子どもたちが楽しそうでした。
クルマ全体の組立工程は、ミニチュアで紹介されています。
まずはミーティング。
これがすごい。
現物を複写して縮小したのでしょう。
正面のプロジェクタースクリーン。
4月11日(火)
本日の仕掛り状況
仕掛り合計
①FM仕掛り
②検査ライン内
③F点以降仕掛り
④カプラ架装
⑤カプラ
横のパネル。
「QUALITY BOAD」
品質方針
上位方針Objective、品質4ポイントQuality、安全Safety、品質Quality
「車両製造部 総合掲示板」
合理化Cost、生産DeliVery on Time、稼働率Productivity、志気Morele
へぇ?「志気Morele」ですか。
あまり目にしない言葉です。
ネットの辞書で確認。
Morele:フランス語で「道徳」これは英語のmoralの間違いでしょうか?
士気:兵士の、戦いに対する意気込み。また、人々が団結して物事を行うときの意気込み
志気:物事をなそうとする意気込み。こころざし
なるほど微妙にニュアンスが違うのですね。
その後、組立工程を延々と長いミニチュアで紹介。
先ほどのジオラマといい、すごい凝りっぷり。
2019年12月 3日 (火)
行ってきました「いすゞプラザ」
2019年11月30日(土)です。
10月の日野に続き、トラックメーカーの展示施設を見てきました。
2019年10月11日(金) 行ってきました「日野オートプラザ」
いすゞ自動車の展示施設「いすゞプラザ」です。
場 所 神奈川県藤沢市土棚8
開館日 火~金曜日(完全予約制)、土曜日・祝日(自由見学日)
入場料 無料
開館時間 10:00~17:00 (受付16:00まで)
送迎バス JR湘南台駅から毎時20分50分発 無料
JR湘南台駅の駅前ロータリーから無料送迎バスで10分ほど。
受付で入管手続き。入館者シールとA4三つ折りのパンフ。
エントランスの名前は、ピアッツァ(Piazza)。
イタリア語で「広場」。かつていすゞで作っていた乗用車の名前。
※車名最後の文字は小文字の「ァ」。
まずは「ウーズレーCP型トラック(1924年)」。
壁にはいすゞ創立の経緯。
10月の日野同様に「東京石川島造船所(1893年)」「東京瓦斯電気工業(1910年)」がルーツ。
通路に歴代の主要車種のイラスト。
おっ。初代ピアッツァ、かと思ったら「アッソ・ディ・フィオーリ(1979年)」。
Asso di fiori、イタリア語でクラブのエース。
ベースとなったジウジアーロによるショーモデルですね。
通路の先には、すごい造り込みのジオラマです。
毎時15分にデモが始まり、町の一日の様子が表現されます。
多くの自動車や船舶や電車が動き、解説のアナウンス。
火災にはいすゞの消防車が出動。
マリンエンジンの屋形船などなど。
二代目FFジェミニ「町の遊撃手」のCMの再現もありました。
ジオラマの上を、溝もなしで動いているのが不思議です。
磁石で動かしているのでしょうか?
神社では、いすゞの社員10名ほどが安全祈願のおはらいを受けています。
境界もなく地続きで山門があり、その先にお墓も並んでいます。
こちらがお寺、ということでしょうか。
神社とお寺で、建物がよく似た造りなのは、ちょっと残念ですが。
夜の高速道路はヘッドライト、テールライトが連なります。
さすがにこちらは走りませんが。
タクシーはクラウンでしょうか。
乗用車はWVゴルフやアウディのアバントなど、欧州車が多いようです。
専用パンフレットには「いすゞ県いすゞ市」とあります。
いきなりこの見ごたえですからね。先は長そうです。
2019年12月 2日 (月)
見てきました 足利市立美術館「安野光雅展 絵本とデザインの仕事」雑考
足利市立美術館「安野光雅展 絵本とデザインの仕事」の特設コーナー。
「旅の絵本」シリーズ全9巻が並んでいます。
青いシールの貼ってある本は、売店で販売中とのこと。
おや、何冊かはシールがありません。
販売コーナーで見ると、確かに飛びとび。
在庫がないのでしょうか?
帰宅後、今回展示作品の流通状況について、アマゾンで確認してみました。
旅の絵本シリーズ9作ほか、ほとんどは新刊で入手可能。
絶版の絵本が2点あり、なんと古書がプレミア価格。
・蚤の市 6,330円
・昔咄 きりがみ桃太郎 5,870円
少し他の本も調べてみます。
80年代に出版された風景画と短文集。
人気の「津和野」はありますが「安曇野」は絶版。
こちらは古書でも通常価格。
個人的にも「津和野」の方が良いと感じますので、仕方ないところ。
私の好きな、安野光雅さんの数学や科学に関するエッセイ集など。
なんと、こちらはかなりの作品が絶版になっています。
・算私語録シリーズ各巻
・散語拾語
・わが友石頭計算機
・噴版 悪魔の辞典 などなど。
あれれ。これも絶版ですか。
・ZEROより愛をこめて
悩み多き年頃を迎えた「順君」に宛てて書いた44の手紙。
本の読後感をテーマに、友情や人生について温かい筆致で綴るエッセイ集。
吉野源三郎「君たちはどう生きるか」が再評価される時代です。
こちらも負けず劣らず、良い本だと思うのですが。
というわけで。
安野光雅さんに限らず、絵本の定番作品のライフはとても長いです。
また、風景画は時代を経ても「懐かしい風景」として評価されるでしょう。
これらに対して。
ある程度世相を反映した一般向けの書籍は、やはり流れてしまう、、、と。
仕方のないことではありますが。
安野光雅さんは、絵画や美術と共に科学や数学更には歴史や文学にも造詣が深い方です。
絵画と共に、これらの著作も紹介するような、多面的な展示会は出来ないものかと思うのですが。
2019年12月 1日 (日)
見てきました 足利市立美術館「安野光雅展 絵本とデザインの仕事」その2
2019年11月23日(土)勤労感謝の日の続きです。
ふしぎなえや蚤の市など。
精緻な絵柄を一枚一枚、原画をじっくり。
きりがみ絵本は、絵柄もさることながら文章のリズムも面白い。
絵も描けて文章も書ける、安野光雅の面目躍如。
珍しい、こまつ座座の公演ポスター。
遅筆で有名な井上ひさし。
まだ内容も分からないうちにポスターの制作に取り掛かっていたそうです。
渡良瀬橋のてくてく歩きの後ですからね。
じっくり見ていると、さすがに疲れてきました。
美術館内のカフェで休憩。
コーヒー300円、ワッフル180円くらい。
コーヒーにはビスケット付き、ワッフルも温めてくれるのが嬉しいところ。
グッズ類や安野光雅の関連書籍も売っています。
安野光雅の本を自由に見られる特設コーナーもありました。
旅の絵本シリーズ全巻など。
子ども向け絵本ですが、時間があれば、ゆっくり過ごしてみたい。
初期の作品を中心に、じっくり原画を楽しめる、良い展示会でした。