ご近所散歩 上尾市二ツ宮「氷川神社」その2
連休中です。
外出自粛を続けてはおりますが。
クルマで買い物に出かけたついでに、神社を散歩してきました。
埼玉県上尾市二ツ宮の氷川神社です。
http://www3.plala.or.jp/hikawa/jinja/top.html
本殿の彫刻が、市指定有形文化財となっています。
まずは拝殿でお参り。
庇は、ごく最近修理したようです。
さて、裏手の本殿の周囲へ。
うへ。
木が茂っていて、歩くのも大変です。
三面に彫刻の解説パネルがあるのは、ありがたいです。
ステンレス製の立派なものです。平成4年8月とあります。
先日行った、埼玉県蓮田市高虫の「氷川神社」のような「覆屋」はありません。
さて、周囲を回ってみます。
向かって右側の解説パネルです。
・精衛公主(左側の彫刻)
彫刻は、頭に鳥の宝冠を載せたあでやかな精衛公主と、仙人の輿車に乗った気品のある仙界の女王といわれる西王母との対面の光景です。
精衛公主は、神農民(古い時代の仙人)の娘で、容姿端麗にして絶世の美女でした。ある日、散る花を見て無常を感じ、天に向かって嘆いたところ、西王母が仙人の輿車に乗って多くの侍女とともに姿を現わし、「精衛公主よ、里心を断ち切り、仙宮に来なさい」と告げて姿を隠したといわれています。
・嫦娥公主(右側の彫刻)
彫刻は、老松に雲を配し、渓流沿いに牡丹を彫り、その上に薬籠を持った玉女(仙人の侍女)と符を持つ童仙とともに、嫦娥公主が昇天しようとしている構図です。
嫦娥公主は、亭主が西王母(仙界の女王)から授かって隠し持っていた不老不死の仙薬を密かに盗みだしては服用し、いつの間にか仙人となり、そのまま月の世界へ飛んで月宮殿の女王となった、幸運の美女といわれています。
ウィキペディアでは、正反対の結末になっています。
嫦娥
嫦娥(じょうが、こうが)は、中国神話に登場する人物。后羿の妻。古くは姮娥(こうが)と表記された。
『淮南子』覧冥訓によれば、もとは仙女だったが地上に下りた際に不死でなくなったため、夫の后羿が西王母からもらい受けた不死の薬を盗んで飲み、月(月宮殿)に逃げ、蟾蜍(ヒキガエル)になったと伝えられる(嫦娥奔月)。
彫刻の題材は、中国の神話なのですね。
縁の下などの彫刻も大変立派です。
低い位置の彫刻を保護するためでしょう。
階段下には、透明のカバーが付いていました。
裏側の解説パネルです。
・王方平と麻姑
彫刻は、老松に満開の桜を配し、下段に老翁の王方平が、仙果を持った玉女(仙人の次女)と如意を持った童仙を連れて立っている構図です。
上段には、若々しい美女の麻姑が、珊瑚の壷を持つ童仙と玉女を従えて現われた姿が彫られています。
麻姑の背面には、宮殿風の建物がありますが、この建物が蔡経の家です。
仙界の逸材といわれる王方平は、五匹の竜にひかせた羽車に乗り、多くの人々を従えて、蔡経の家に着くと、王方平は麻姑の許へ使者を遣わせました。
やがて、十八、九に見える若くて美しい麻姑が、多くの侍女とともに到着しました。
麻姑が持ってきた御馳走を金の大皿に盛って、酒席が開かれました。
この日、蔡経は、人を救い病を治すことのできる法を伝授されました。
宴が終ると、王方平と麻姑は、乗り物を命じ、行列の支度ができると昇天したといわれています。
ウィキペディアの解説。
麻姑(まこ)は、中国神話に登場する下八洞神仙の一柱仙女である。西晋・東晋時代の葛洪の書『神仙伝』などに記述があり、その容姿は歳の頃18、19の若く美しい娘で、鳥のように長い爪をしているという。また長寿の象徴でもあり、西王母の誕生祝いに麻姑が美酒を贈る「麻姑献寿」は絵画の題材にとられることも多い。
真ん中の「胴羽目」に比べ、両側の「脇障子」の彫刻は、かなりシンプル。
向かって左側の解説パネルです。
・黄鶴仙人(左側の彫刻)
彫刻は、善根を積む業績が認められた黄鶴仙人が、仙界の帝王の宮殿に伺候し、黄帝より仙薬の秘伝を書いた巻物を伝授されて、鶴に乗って下界に下ろうとする構図です。
黄鶴仙人とは費長房のことです。費長房の仙術の師は壺公です。壺公は、町に出ては薬を売り、その収入を困っている人々に施していました。
費長房は、壺公が凡人でないことを知り、無償で壺公に尽くしました。
壺公は、費長房の誠実さを認めて仙術を伝授して、地上で病を治し諸々の災難を消すことに専念するように申し渡したといわれています。
・応夫人(右側の彫刻)
彫刻は、堂々たる応夫人と竜です。応夫人は、和楽器を扱う人々の祖神として崇拝されることがありますが、この本殿では、応夫人の琴によって祭神をなぐさめたいという願いがこめられているのでしょう。
応夫人は、仙界の女王といわれる西王母の侍女で、一絃の琴の名手といわれ、白竜に乗って飛行した仙人です。
応夫人の彫刻は彫工の間で人気があったとみえ、県内の社寺にも点在しています。
残念ながら、私は中国神話について全く知識がありません。
今後、どこかの神社の彫刻を見た時に、同じようなモチーフが出てくるかも。
その時の参考に、解説文を全文転記しました。
そう言えば。
世界で初めて月の裏側に着陸した中国の無人探査機が「嫦娥4号」でしたっけ。
中国では、このような神話が今もポピュラーなのでしょうかね。
JAXAの月周回衛星が「かぐや」のように。
これ位にしておきます。
| 固定リンク
「ウォーク」カテゴリの記事
- ちょっと見物「河口湖周辺インバウンド観光地」(2024.08.25)
- ダイハツ コペン エクスプレイSで 白河小峯城跡(2024.08.17)
- ダイハツ コペン エクスプレイSで 福島県観光道路3ライン一気走り(2024.08.16)
- ダイハツ コペン エクスプレイSで JAXA角田宇宙センターと飯坂温泉(2024.08.14)
- ダイハツ コペン エクスプレイSで 仙台から宮城県村田町の重伝建(2024.08.13)
コメント