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2021年1月13日 (水)

誰得? 映画「夏への扉」

少し前から、映画館で Coming Soon として掲示されていまして。
先日の「新解釈・三國志」の上映前に、ついに予告編映像が。
Natsu_202101
映画「夏への扉 ―キミのいる未来へ―」

 公開:2021年2月19日(金)
 主演:山﨑賢人
 共演:清原果耶、藤木直人
 主題歌:LiSA
 監督:三木孝浩
 原作:ロバート・A・ハインライン
 翻訳:福島正実

「夏への扉」待望の映画化!
おいおい・・・
誰が「待望」しているというのでしょう。

私がこの小説を初めて読んだのは、中校生の頃です。
その後、何度読み返したか分かりません。

1956年に書かれた「空想科学小説」の古典。
「科学の進歩が人類の幸せ」と誰もが思っていた時代の、明るいハッピーエンドのお話です。
わくわくの未来世界の描写、二つの手法でのタイムトラベル。
年の離れた少女と、冷凍睡眠で年の差を調整するというアイデアも面白い。
ストーリーは、ざっとこんな感じ。
 主人公はエンジニア
 仕事仲間の親友と恋人に裏切られ、冷凍睡眠で30年後の未来へ
 未来では、裏切った二人はみじめな生活をしている
 謎解きのため、主人公はタイムマシンで30年前に戻る
 協力者を得て、画期的な発明を託して、
 少女に「お年頃になったら冷凍睡眠で30年後に会おう」と告げて、
 冷凍睡眠で30年後の未来に戻る
 目覚めると、協力者のおかげで、大企業のオーナー
 幼い女の子はお年頃の恋人になる、めでたしめでたし

で、映画ですが。
予告編映像では、交通事故のようなシーンや、俺をはめたのかと叫んだり。
どうも、裏切りと復讐のミステリーといった感じのようです。

やれやれ。
これはどうも、先日見た「新解釈・三國志」と似たような話に思えてきます。
三木孝浩監督や山﨑賢人のファンの多くは、ハインラインの小説に興味は無いでしょう。
同様に、ハインラインの原作ファンの多くは、山﨑賢人演じる復讐劇なんて、見たくないでしょう。
少なくとも私は、今のところ、見る気には全くなれません。

とまぁ、一人で騒いでも仕方ありません。
小説をどう解釈するかは、人それぞれでしょう。
まして映画化にあたり、どのような面に重点を置くかは、制作者の考えですし。

懐かしい小説の再評価の機会と思えば、それはそれで結構なことか、とも思います。

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コメント

缶さんこんにちは
「夏への扉」は私の好きな山下達郎がこの小説をモチーフにしたという同名の曲がアルバム「RIDE ON TIME」に収録されていました。
作詞は吉田美奈子だったと思います。
歌詞に過去や未来、その日までおやすみ、ピート、リッキーティッキータビーなどのワードが有りどんな小説なのか調べた覚えがあります。読むには至りませんでしたが缶さんの愛読書とは知りませんでした。守備範囲の広さは流石ですね。

投稿: のも | 2021年1月18日 (月) 12時02分

のもさん、情報ありがとうございます(^^)
山下達郎さん、RIDE ON TIME は有名曲ですが、
アルバムにこの小説をテーマにした曲があるのですね。
Youtubeで聞いてみました。
これはまったく、この小説のテーマ曲のようですね。
そう言えば。
香取慎吾や鈴木杏の出ているSF映画「ジュブナイル」というのがありまして。
そのテーマ曲も山下達郎さんでしたっけ。

投稿: 缶コーヒー | 2021年1月19日 (火) 07時50分

ジュブナイルもそうですね、でもこの頃からの喉を絞めた様な歌唱は私の好みでは無いのですよ。
木村拓哉主演のレシピの曲もそうでしたね。
※あくまでも個人の感想です。

投稿: のも | 2021年1月19日 (火) 20時46分

山下達郎さんの「喉を絞めた様な歌唱」ですか。
なるほど~。
さすが、のもさん。
長くフォローしていると、そういった変化も気付けますね。

投稿: 缶コーヒー | 2021年1月20日 (水) 19時31分

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