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2021年9月 7日 (火)

見てきました!! 映画「キネマの神様」その2

8月6日公開の「キネマの神様」。山田洋二監督の最新作です。
Kinema_202108_1
沢田研二のクソジジイっぷり。
NHK朝ドラ「エール」の「木枯くん」野田洋次郎のまじめ青年。
北川景子の、いかにも美人女優と言う感じ。
などなど。
皆さん大変良かったのですが。

残念ながら、ちょっと入り込みにくいシーンもありました。
黙っていれば良いのですが。
書きたくなってしまう、私の性格の悪さ。

過去パートの若者二人。それぞれが挫折を味わいます。
これがねぇ・・・

まずはテラシン
ゴウの友人の映写技師。
テラシンは、食堂の看板娘・淑子に恋をします。
ゴウから、手紙を書けとアドバイスされるのですが。
郵送で手紙を受け取った淑子は、、、
なんと、ゴウに返事の手紙をテラシンに渡してくれと頼みます。
この出来事で、お互いの想いを確認するゴウと淑子。
おいおい。
断りの手紙を、恋敵のゴウに届けさせるのかい!?
その上ゴウは、ロケに行っていたと言い訳して、テラシンに手紙を渡すのは数日後。
おいおい。
テラシンがどんな気持ちで返事を待っているか、知っているだろう!?

主人公ゴウ
映画会社の助監督。
ゴウはついに、自作の脚本「キネマの神様」で監督デビューです。
ところが。
撮影初日に下痢をして、たびたび撮影中断。
斬新なカメラアングルを主張して、カメラマンとモメる。
平凡なアングルを勧めるカメラマンに対し、投げやりな調子で対応。
そして高いカメラの撮影台から落ちて怪我。
かくして、撮影は中止。
へえー。
そういうもの、なのですか。
公式サイトのストーリーでは「大怪我」と書かれています。
ですが映画本編からは、怪我の程度は分かりません。
とにかく、これをきっかけに、映画会社を辞めて故郷に帰ってしまう。
淑子「私があの人を幸せにしてあげる」と後を追います。

下痢の描写はくだらないなぁ、とは思いますが。
「山田洋二節」ですから、これで良いのでしょう。
例えば、前の晩に大酒飲んで大騒ぎでもすれば、、、
現代のゴウの、自堕落で飲んだくれの生活に繋がる描写になったかも知れません。

先のふたつの挫折自体も「山田洋二節」としては、これで良いのでしょう。
例えば、、、
 女性への愛情と男同士の友情の間で悩む、、、とか。
 理想の映画を求めスタッフと対立し孤立する、、、とか。
そういうのは、別の映画でやれば良いですよね。

さて。
現代パートです。

その後のゴウと淑子の生活は描かれず、一気に、ゴウはギャンブル好きのクソジジイ。
故郷に帰ってから、失意の中で、そんな暮らしになってしまったのか?
それとも、元々だらしない性格だったのか?
いずれにしても、同一人物には見えませんでした。
先のような、性格の描写があっても良かったかな、と思います。

ついでに書きますと。
過去パートの美人女優は、現代パートには登場しません。
メインキャラ4人中3人のその後が描かれ、彼女だけ全く触れられないのは、ちょっと残念。
モデルは「原節子」です。
引退後は一切表舞台に現れなかったことは有名ですが。
例えば、死亡のニュースに驚く、くらいはあっても良かったかな、と思います。

というわけで。
正直なところ、映画への没入感は、いま一つでした。
7年前の、こちらの映画ほどではありませんが。
 2015年12月22日(火) 見てきましたが、、、映画「母と暮らせば」

一応書いておきます。
ウィキペディアによれば、山田洋次監督は、1931年9月13日生まれ。
もうすぐ90歳という、ご高齢です。

これからも、いつまでも、お元気で頑張って頂きたいものです。

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