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2022年6月28日 (火)

見てきました!!! 映画「ベイビー・ブローカー」

2022年6月24日(金)公開。
是枝裕和監督の韓国映画「ベイビー・ブローカー」です。
Baby_202206
出演は「パラサイト」のおっさんソン・ガンホ、少し前の是枝作品「空気人形」ペ・ドゥナなど。
第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門でソン・ガンホが最優秀男優賞。
同じく、この映画はエキュメニカル審査員賞。
この賞は「人間の内面を豊かに描いた作品」が対象だそうです。
昨年は「ドライブ・マイ・カー」が受賞しています。

というわけで、さっそく見てきました。

うーん。これは面白い。
舞台は韓国。
「ベイビー・ボックス」の赤ちゃんを連れ去る男たち。
彼らは、赤ちゃんを非合法に高値で売買する「ベイビー・ブローカー」。
そこに赤ちゃんの母親も絡んで、おんぼろワゴン車での旅が始まる。
途中で、孤児の少年も旅に加わって。

そこに、赤ちゃん売買の現場を押さえようと尾行する女性刑事。
更に、ヤクザまで彼らを追跡します。
これらのからみで、ストーリーはぐっと深みを増します。

それぞれ事情を抱えた登場人物たちが、赤ちゃん売買のための旅を続ける。
淡々とした旅の中で小さな事件の積み重ね。
やがて、母親やブローカーたちの気持ちが変わって行く。
あぁこれは。
形は違いますが「万引き家族」のような、非合法の疑似家族。
最後はやはり、、、
法律により裁かれますが、それなりのハッピーエンド。
ただし、非合法なヤクザには、ソン・ガンホがそれなりの対応。

あー良かった。
わずかにビターながら、後味すっきり。
さすがの見応えです。

この映画は、舞台が韓国で俳優も韓国人です。
私は、韓国映画はほんの数本しか見ていません。
僅かな経験ながら、目をそむけたくなる描写が気になりました。
例えば「頭文字D」で、食べ物を口から吹き出すとか、
「パラサイト」の食べ散らかしとかリアルな殺人シーンとか。
そういうドギツイ面があまりなかったのは、ありがたかったです。

リアルな現在の日本では。
設置されている
「ベイビー・ボックス」は、わずか2か所。
まして赤ちゃんの人身売買となりますと、ニュースでさえ聞いたことがありません。
ですので、この映画を日本で撮るとしたら、、、
例えば時代を近未来に設定するとか、リアリティを出すための工夫が必要だったかも知れません。
韓国が舞台のおかげで「そういう社会なのか」と違和感なく見られたのも、良かったと思います。

是枝裕和監督、2019年の「真実」が、いささかアレだったので心配でした。
杞憂に終わり、良かったです。

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