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2022年12月 8日 (木)

見てきました! 午前十時の映画祭12「蜘蛛巣城」

2022年12月3日(土)です。
懐かしの名作映画の上映企画「午前十時の映画祭」で、黒澤明「蜘蛛巣城」を見てきました。
20221203_1

私がこの映画を最初に見たのはハタチ前後、池袋の文芸坐だったと思います。
その後も、テレビ画面で一度か二度見ています。
ですので、内容はよく覚えています。

今回、数十年振りに見直したわけですが。
10月のフェデリコ・フェリーニ「1 1/2」同様に「午前十時の映画祭」存続のための「応援鑑賞」という気持ちです。
2022年5月16日(月) さて今年度は「午前十時の映画祭12」
2022年10月11日(火) 見てきました.. 午前十時の映画祭12「8 1/2」

これまで上映された、たまらなく面白い黒澤作品と比べますと、、、これは、ねぇ。
私の気持ちを裏付けるデータを、幾つかご報告します。

「午前十時の映画祭」での黒澤明監督作品の上映履歴は、この通りです。
1(2010/2~):なし
2(2011/8~):なし
3(2012/3~):なし
4(2013/4~):なし
5(2014/4~):羅生門
6(2015/4~):赤ひげ
7(2016/4~):生きる、七人の侍
8(2017/4~):野良犬、天国と地獄
9(2018/4~):七人の侍、用心棒、椿三十郎
10(2019/4~):七人の侍
※ブランク1年
11(2021/4~):隠し砦の三悪人赤ひげ
12(2022/4~):蜘蛛巣城

これらの作品の、映画.comヤフー映画での評価点です。
羅生門(1950年)3.8/3.9
生きる(1952年)4.1/4.4
七人の侍(1954年)4.4/4.5
蜘蛛巣城(1957年)3.7/3.9
隠し砦の三悪人(1958年)4.0/4.2
用心棒(1961年)4.0/4.4
椿三十郎(1962年)4.2/4.4
天国と地獄(1963年)4.1/4.3
赤ひげ(1965年)4.2/4.5

4ポイントを切っているのは「羅生門」と今回の「蜘蛛巣城」だけ。
最初に「羅生門」が上映されたのは、分かります。
1950年に初めて世界的評価を得た黒澤映画という、記念碑的な作品ですからね。

その後は、今見ても面白い作品がずらり。
上記の評価通り、毎回旧作とは思えない観客の多さでした。
例えば、2016年の「七人の侍」
約100人の小さい劇場で観客50人以上
2016年10月25日(火) 見てきました!!! 映画「七人の侍」

で、今回の「蜘蛛巣城」です。
私の見た公開2日目の土曜日で観客は15人でした。
20221203_2

黒澤作品「7」「8」2作「9」でなんと3作
黒澤映画以外でも「7」では「バック・トゥ・ザ・フューチャー」三部作土日動員新記録だったそうです。
2016年7月30日(土) 午前十時の映画祭「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の上映で土日動員新記録

今にして思えば。
この頃から採算面で存続が危ぶまれていて「客を呼べる作品」を優先したのかもしれません。

先の通り「午前十時の映画祭」は「10」で打ち切りとなり、一年のブランクを経て「11」で復活。
そして今年4月からは、復活2年目の「12」です。
入場料も上がり、一般の作品と大差ないレベルになっています。
「10」まで:大人1100円、学生500円
(初期は一般1000円だったと思います、シニア料金は記憶にありません)
「11」以降:大人1500円、学生1000円 (子ども3歳から・障害者も同額)、シニア1200円

以前も遠回しに書きましたが。
私は「蜘蛛巣城」に限らず、今年のラインナップ全体がいま一つだと思っています。
2022年5月16日(月) さて今年度は「午前十時の映画祭12」

私は、業界の裏事情など全く知りませんし興味もありませんが。
もしかして、選定委員の皆さん、復活2年目で安心して油断・慢心していませんか?
「素人受けする人気作」から脱却して「マニアックな芸術作品優先」というような。


まぁねぇ。
この企画が存続しているだけでも、ありがたいわけで。
値上げだとかラインナップがどうとか、文句を言っても。
とにかく、見たいものがあれば、それを見れば良いだけの話で。
慢心しているのは、私の方かも知れませんが。

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