2023年2月3日(金)です。
黒澤明監督の4作を35mmフィルムで上映!
よみがえる昭和 日本映画名作劇場
午前の「わが青春に悔なし」に続き、午後は「酔いどれ天使」です。
参考まで、この間にはもう一作あります。
わが青春に悔なし(1946年)
素晴らしき日曜日(1947年)
醉いどれ天使(1948年)
三船敏郎はこの作品が黒澤映画の初出演だそうです。
生年月日から、主演のお二人の公開時の年齢はこうなります。
志村喬 1905年3月12日 → 43歳
三船敏郎 1920年4月1日 → 28歳
この通り、二人とも若くて元気なこと。
概要は、ウィキペディアから転載。
闇市を支配する若いやくざと、貧乏な酔いどれ中年医者とのぶつかり合いを通じて、
戦後風俗を鮮やかに描き出したヒューマニズム溢れる力作。
黒澤・三船コンビの最初の作品であると同時に、志村が黒澤作品で初主演した。
第22回キネマ旬報ベスト・テン第1位。
結核に罹患した若いやくざを救おうとする、酔いどれ中年医者。
舞台は、汚いドブ池そばの闇市。
当然ながら、やくざは言うことを聞かず自堕落な生活を続け、やがて重症化。
頬がこけ、げっそり痩せて、、、
様々なトラブルに巻き込まれながらも、中年医者は彼を見捨てることはありません。
ですが結末は、、、言うまでもないですね。
黒澤明のヒューマニズムものとしては「生きる」や「赤ひげ」が有名どころ。
これらに対して、戦後間もなくの、荒っぽい雰囲気が面白いです。
乱暴な口をききながら人情に篤い医者という点は「赤ひげ」と重なります。
映画の初めと終わりに、久我美子扮する明るくかわいい女子学生が登場します。
生年月日から、公開時の年齢はこうなります。
久我美子 1931年1月21日 → 17歳
彼女も結核患者なんです。
やくざが亡くなり、しんみりしているところに「ほら先生、卒業証書!」と、笑顔で登場。
大きな病院で撮ったレントゲン写真を見せます。
そしてお祝いに、酔いどれ医者と「あんみつ」を食べに行くラストシーン。
荒々しくて救いの少ない話に、花を添えてくれる存在でした。