見てきました!!! 午前十時の映画祭13「お葬式」
上映期間は、2023年5月26日(金)~8日(木)の2週間。
「伊丹十三に外れなし」
これも面白いですねぇ。
1984年の、伊丹十三の長編映画初監督作。
当時、伊丹十三が実際にお葬式を経験して「これは映画になる」と直感した。
という話を、何かで読んだ覚えがあります。
これはもう、確かにそうですね。
最近の葬儀は「葬儀場」で行うのが一般的ですよね。
更には、少人数の「家族葬」も増えています。
ですが、この映画の時代には「自宅葬」が一般的でした。
普段暮らしている家を片付けて祭壇をしつらえて、親戚知人近所の人まで大勢集まって。
身内との悲しい別れにしんみり、、、では済まない、段取りのあれこれ。
お金もかかるし、良く分からない決まり事も沢山。
この映画でも、そのような描写が連続します。
北枕はどっちだ、と考え込んだり。
お坊さんの読経の間、正座でかしこまって、足がしびれてひっくり返ったり。
私も覚えのあるような出来事が、リアリティたっぷりにコミカルに描かれます。
もちろん、それだけではありません。
葬儀の最後に、菅井きんがお礼の言葉を述べます。
良くあるような「目に涙を一杯」などという描写はなしで、しっかりと感情を伝える。
それから、劇中の8ミリ映画の撮影は浅井慎平。
不思議な雰囲気の、モノクロサイレント映像。
更には、弔電を配達する郵便局員は井上陽水。
普通に見ていては、まず気付かない「カメオ出演」です。
あぁこれは。
半年ほど前に、失敗例を見ましたっけ。
・2022年11月11日(金) 見てきました! 映画「天間荘の三姉妹」
友情出演など、出演者はやけに豪華でした。
これが逆に「あれ、あんなところに中村雅俊が」と、気が逸れたり。
伊丹十三、さすがですねぇ。
個性派俳優としても活躍されましたが、私はエッセイストとして、すごいと思っています。
「ヨーロッパ退屈日記」「日本世間噺大系」などは、今もウチの本棚の一等席にあります。
ほんの数号で打ち切りになりましたが「モノンクル」という雑誌も面白かったです。
以前も書きましたが。
・2023年3月8日(水) さて2023年4月からは「午前十時の映画祭13」
「午前十時の映画祭」シリーズ年間で、日本映画は「東宝特撮1作と伊丹十三2作」というのは、納得できません。
ですが、面白い物は面白いですよね。
とにかく「伊丹十三に外れなし」。
で終われば良いのですが。
反社会的勢力や新興宗教をテーマにした作品は、見ていてちょっと辛くなりますね。
伊丹十三の死亡の経緯については、ウィキペディアにも詳しく記載されています。
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