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2023年7月 8日 (土)

見てきました!!! 映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」その2

というわけで「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」です。
20230702

最終作にふさわしい内容でしたが。
個人的には、いまひとつでした。

このシリーズの面白さは「冒険の目的」や「敵が誰なのか」が明確なことだと思います。
・ナチスに「聖櫃」を渡してはならない!
・魔宮から「サンカラストーン」と「子どもたち」を奪還せよ!
目的が明らかだからこそ、インディや仲間に感情移入し、共に冒険が楽しめるのだと思います。

それが、本作では、、、
・そもそも「ダイヤル」が、何をする物なのか分からない
・襲ってくる敵は「ナチスの残党」と「友人の娘に騙された男たち」の二組
・インディ自身も、ダイヤルを奪還したら「博物館に入れる」と語るだけ

問題の「ダイヤル」は、タイムスリップ出来る「時空の裂け目」を探す機械。
ナチスの残党は、これを使い第二次世界大戦末期に戻り歴史改変を目指すという、悪だくみ。
おー、それはすごい。
それならそうと、最初から教えてくれれば良いのに。

単にアクション映画として見ても、、、
・アポロ11号祝賀パレードの中、馬とバイクでのチェイスは、豪華ながらいささか冗長
・モロッコでのカーチェイス、三輪おんぼろ貨物車は、高性能すぎてハラハラ感が足りない
・「ダイヤル」に関する謎解きも、ちょっと底が浅い

さらに揚げ足取りのようですが。
ナチスの残党は「ダイヤル」を使って「時空の裂け目」を探します。
ところがその位置は不正解。
「大陸移動」により、作られた時から位置がずれているのだそうです。
えーと。
大陸移動説の、大陸の移動距離は1年に数cm。
2000年ほど経過して、誤差は数十メートル程度ということになります。
飛行機で「時空の裂け目」に飛び込むのですからねぇ。それほど精密な位置把握は難しいでしょう。
そもそもその「ダイヤル」で、タイムスリップ先の時代と座標をどう把握するのかの説明も、ありませんでした。

とにかく、タイムスリップした先は、紀元前212年ローマのシラクサ包囲戦
このローマの光景自体は、大変見ごたえがありましたが。
それをインディ・ジョーンズで見たいかというと、、、

そしてこのタイムスリップが、アルキメデスに影響を与える。
ああ、アレはコレだったのかと、分かりやすい伏線回収。
これもねぇ、SFものでは良くある展開すぎて、残念な感じ。

更に、重箱の隅のようなことも書いてしまいます。
「インディ・ジョーンズ'と'運命のダイヤル」
ハリー・ポッターやディズニー映画でよく見るパターンのタイトルです。
このシリーズなら「インディ・ジョーンズ'/'運命のダイヤル」でないと。

もちろん、シリーズを通しての懐かしいシーンの再現は満載です。
・奥さんは「失われたアーク」「クリスタル・スカル」に登場したヒロイン
・蛇がこわい
・虫だらけ
・体中痛くて、痛くないのは肘だけ
・帽子と鞭のシーンには、テーマ曲が流れる
これらを見るだけでも、充分面白かったです。

印象深いのは、終盤のこのシーン。
タイムスリップした紀元前のローマで、インディは「ここに残る」と言い出します。
考古学者として「長年の研究テーマのその場所にいられる」確かに夢のような機会でしょう。

同時に。
「現実世界に戻りたくない」という気持ちも、あったのかも知れません。
70歳になり、息子は亡くなり、奥さんとも別居。
やかましい隣人のいる小さなアパートで一人暮らし。
それまでの暮らしに、未練もなかったのでしょうね。
結局、ここが一番のハラハラのポイントでした。

映画が終わり周囲を見れば。
60代半ばの私と、ほぼ同年代ばかり。
一人の人もいれば、夫婦らしい二人連れ。
皆さん、それなりの思い出があるのでしょうね。

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