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2023年9月 4日 (月)

見てきました!!! 映画「こんにちは、母さん」

山田洋次監督の最新作が、2023年9月1日(金)に公開されました。
Kaasan_202309

監督は1931年9月13日生まれ。現在91歳。
最近は、新作のたびに「これが最後の作品かも知れない」と思いながら見ていました。

先日書きましたが、映画の出来がちょっと心配だったのですが。
結論から言えば、私の心配は杞憂に終わりました。
様々な要素の「盛り込みのバランス」が良くて、見やすかった。
という感じでしょうか。

お話は、主人公の吉永小百合の生活を中心に回ります。
近所の付き合いとか、いかにもな下町の暮らしを描き、楽しそう。
寺尾聰演じる教会の牧師さんとの関係が、ほのぼと描かれます。

主人公の息子の大泉洋は、大会社の人事部長。
職場では、リストラを推進する立場。
家庭では、妻との離婚問題。更に大学生の娘との関係。
これらを全部じっくり描かれては、気が滅入ってしまいそう。

これらの悩みの中で、同期入社の友人がリストラ対象になる事件がメインとなります。
暴言を吐いて暴挙に出る友人を、ややコミカルに描きます。
娘の永野芽郁は、吉永小百合おばあちゃんの家に居候し、結構楽しそう。
山田洋次監督の映画では、いつも子どもは「添え物」か「良い子」ですからね。
別居中の妻に至っては、高級そうなパンプスを履く足元しか出てきません。

その他、いつもの「山田洋次節」
ホームレス支援東京大空襲のエピソードも盛り込まれています。
これらはあまり重くならず、ほどよく描かれていました。
どのシーンも「これで良いんだよなー」と感じます。

細かい話ですが。
北山雅康さんが、交番のお巡りさん役で出演していました。
「男はつらいよ」で「くるまや」の店員三平ちゃんだった方です。
前作「キネマの神様」では借金の取立人という、あまり良くない役どころ。
今回は、良い役で良かったなーと思いました。

欲を言いますと。
公式サイトには、こんな表現が。
割烹着を着ていたはずの母親が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。
おまけに恋愛までしているようだ!
映画では、割烹着のような以前の様子は一切描写されていません。
そのため、元々今の通りの明るく社交的な女性のように見えてしまいます。
夫がいた頃の回想シーンでも入れば、息子の大泉洋の戸惑いが強調されたでしょう。

まぁ、小さなことです。
山田洋次監督、いつまでもお元気で、次回作を楽しみに待ちたいと思います。

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