会津若松市の余談「白木屋漆器店の表札」
遅ればせながら。
2023年9月9日(土)に行った、会津若松市の七日町通り。
大正3年竣工という「白木屋漆器店」の表札についで。
・2023年9月9日(土) 一気乗りです「只見線全線」と「磐越西線 SLばんえつ物語」その3
住所はありません。
大店ですからね、郵便物は「若松市(当時)白木屋」だけで届いたのでしょう。
名前の左側には、図案化された赤い郵便記号。
それを挟むように、以下の内容が書かれています。
電話[長]二百0三番 電略シロキ
振替貯金口座五四三六番
電話の[長]は電話局のことでしょうか。
ダイヤル式になる前ですからね。
電略は「電報略号」のことでしょう。
振替貯金口座は今の「ゆうちょ銀行の決済専用口座」。
このうち「口座」の「座」が、不思議な字です。
ネット辞書のウィクショナリーで確認。
https://ja.wiktionary.org/wiki/座
俗字の「𫝶」から、更に「たれ」が無いのですね。
右側です。
「白木屋の次の文字」が分かりません。
なぜかここだけ書体が違い、行書のように点画が繋がっています。
おかげで余計に分かりにくい。
左の「へん」は「号」でしょう。
右の「つくり」は、初めは「厂がんだれ」+「弔」かと思いましたが、違うようです。
一画めは右から左にはらう「丿」のようです。
繋がった部分を除いて考えると「乕」なのでしょう。
というわけで。
再度ウィクショナリー。
「乕」は「虎」の異体字。
https://ja.wiktionary.org/wiki/乕
なるほど。
となれば「号」+「虎」=「號」ですね。
「號」は「号」の異体字。
https://ja.wiktionary.org/wiki/号
「号」の意義
1.さけぶ、どなる、大きな音を立てる。
・号泣、号令、号砲
2.呼び名。
・称号、商号
3.(助数詞、「第」とともに用いるのが正式)順序・序列を表す。
結局、ただの「号」に戻ってしまいました。
単に「白木屋号」と書いてあるのですね。
漢文調に「白木屋と号する」とでも読めば良いのでしょうか?
真ん中の名前「高瀬喜左衛門」について。
「はしご高」だったり「喜」や「衛」も俗字ですね。
俗字についての突っ込みは、止めておきましょう。
最後に、名前の上にある家紋ですが。
見た通りで検索してビンゴ。
「丸にいの字」というようです。
かなり珍しいようで、ネット上にもほとんど情報はありません。
岩下書店
丸にいの字、ひらがなの家紋とは珍しい!
https://kanazawabunko.net/art/3849
これくらいにしておきます。
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