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2024年4月 1日 (月)

見てきました!!! 午前十時の映画祭13「愛と哀しみのボレロ」

午前十時の映画祭13。
Bグループのトリを飾るのは「愛と哀しみのボレロ」です。
公式サイトの解説を拝借します。
『男と女』の名匠ルルーシュの集大成ともいうべき3時間に及ぶ超大作。
指揮者カラヤン、作曲家グレン・ミラー、舞踏家ルドルフ・ヌレエフ、歌手エディット・ピアフという4人の芸術家たちをモデルに、1930年代から80年代の長きにわたる波瀾に満ちた人生が描かれる。
ジョルジュ・ドンが踊るラヴェルのボレロは、圧巻のクライマックス。
Bolero_202403
描かれるのは、ロシア、パリ、ドイツ、アメリカの四家族の二世代。
時代は、第二次世界大戦前の1930年代から戦中戦後を経て1981年まで。
それぞれの家族の栄光や挫折、戦中戦後の苦難が、これでもかとばかり続きます。

印象的なシーンも沢山。
収容所に連れ去られるユダヤ人夫婦。
幼い子どもだけでも助けようと、お金と手紙を添えて貨車から線路に置き去りにする・・・
戦後に名声を得た指揮者。
戦前にヒトラーから称賛された過去を理由に、屈辱を味わう。

映像は圧巻。
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線では、小銃を持つ兵士の背後を戦車が何台も通過。
戦後のシーンでは、巨大な航空母艦が登場したり。
これらが特にストーリーに絡むということもありません。
そして現代。
赤十字とユニセフの主催するチャリティで演じられる「ボレロ」。
背景にはエッフェル塔。
舞台両側には、赤十字マークを付けたヘリコプター。
ラストシーンでは、そのヘリコプターがパリの上空を飛ぶ。
見下ろすと、セーヌ川を越える橋には赤十字マークの大型トレーラーが長蛇の列。
「ボレロ」より、こんなシーンが気になる無教養な私。

何しろ、国も異なる四家族の物語が約50年間、平行して描かれますからね。
この間に、亡くなったり年老いたり子供が成長したり生き別れたり。
その上、ナレーションや説明的なセリフは一切なし。
世代交代すると、もう誰が誰の子なのかさえ、良く分からなくなります。

映画を見た後に、この映画をネット検索してみました。
検索候補ワード上位に「愛と哀しみのボレロ 相関図」が出てきます。
やはり、私と同じ思いの方も多いようです(^^;

この映画は、私は大昔にテレビの洋画劇場で見た記憶があります。
ストーリーも忘れてしまい、印象的なシーンだけ覚えていました。
数十年を経て映画館で見直して、やはり同じ結果になりそうです。

何と言いますか。
「すごいの見たなー」という感じ?


話は飛びますが。
太宰治「正義と微笑」という小説がありまして。
青空文庫で無料公開されています。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/1577_8581.html
その中で、こんな言葉が出てきます。
学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。
けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。
これだ。これが貴いのだ。

私にも、一掴み砂金が残ったでしょうか。

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