漫画です「本なら売るほど」
先日、新聞の書評欄で紹介されていました。
「本なら売るほど」第一巻 児島 青
読んでみたら、なるほどこれは面白い(^^)
舞台は「蛍玉線の千川駅」近くにある、小さな古書店「十月堂」。
モデルは東京都調布市の京王線仙川駅でしょうか。
都心への通勤圏内のベッドタウンというイメージでしょう。
そこを舞台に、一話完結の古書にまつわる様々なエピソードが描かれます。
あれこれ「そうそう」と頷きたくなるようなシーンが続きます。
失礼して、一部画像付きでご報告。
ほんの言い訳ですが、画像品質は落としておきます。
応接間に飾ってあったという「古い文学全集」が持ち込まれる。
出版バブル時代に「棚の飾り用」に出回った全集で、古書としての商品価値はない。
1980年前後ですね。
当時、椎名誠が「本の雑誌」で「ほるぷ出版の本はかなしい」と題して語っていました。
当時の同じような企画本で「復刻版の名作全集」がありました。
今はそれのバラ本が安価で手に入って、嬉しい(^^)
・2017年12月10日(日) 購入しました(^^) 古本「復刻版 海底軍艦」
不動産屋から、取壊し予定の家屋の本の処分を頼まれる。
蔵書はもとより、レコードや趣味の小物なども多数あるが、日の目をみることなく廃棄される。

この人・・・・
会ってみたかったな
私も少し前、同じようなつらい思いをしました・・・
新潮文庫の特徴。
新潮文庫は天のギザギザとスピンで見分けられます
天アンカットと呼ばれる格調高い製本スタイルです
そうそう(^^)
・2024年12月25日(水) 山形県鶴岡市来訪記念「藤沢周平」
若い女性が「旺文社の半七捕物帳全6巻揃 2500円」を購入。
年配の女性と嬉しそうに語り合う。
うわー良いですね。
このシリーズ、私も持っていました。
「青木まりこ現象」。
古書店の「トイレはありません」という意味の貼り紙。
1985年2月発行「本の雑誌」40号の投書欄に端を発して、この名がついた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/青木まりこ現象
青木まりこ現象(あおきまりこげんしょう)とは、書店に足を運んだ際に突如こみあげる便意である。
ウィキペディアにも「以前から言及されていた」と書かれています。
私もよく覚えています。
1970年代はじめ、私の中学生時代。
理科の前野先生が、同じ話をしていました。
その時に私はすでに「どこかで聞いた話だ」と思ったのを、良く覚えています。
うーん。
良いですねぇ。
セリフは少な目で、心象風景の描写も上手い。
少しだけ気になった点。
不動産屋からの処分依頼について。
現実の世界では、レトログッズはそれなりの市場があり、かなりの高値が付くこともあります。
不動産屋なら、そのことを知らないはずはないでしょう。
まぁ、この作品世界では「取るに足らないもの」という扱い、ということで。
先の「本の雑誌」が出てくる話は、こうです。
老店主の古書店には、100円コーナーの本を沢山買ってくれる美大生のお客さん。
本好きなのかと思っていたら。
全く違う目的で本を集めていたことを知り、老店主はひどく落胆。
いやいやー。
買っている内容を見れば、読むためかどうかは、分かりそうなものですが。
細かい点で揚げ足取りをしてしまいましたが、とにかく面白い。
連載は、漫画誌「ハルタ」です。
私の好きな「ふしぎの国のバード」と共に、年6回掲載。
・2015年6月26日(金) 面白い!「ふしぎの国のバード」
試し読みは、こちら。
https://www.harta.jp/articles/100163.html
次巻を楽しみにする作品が、ひとつ増えました。
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