見てきました!!! 午前十時の映画祭15「砂の器」
映画「砂の器」
製作国:日本
製作年:1974年
カラー:カラー
スクリーンサイズ:スコープ
上映時間:143分
監督:野村芳太郎
出演者:
丹波哲郎
加藤 剛
森田健作
島田陽子
山口果林
笠 智衆
加藤 嘉
原作:松本清張
脚本:橋本忍・山田洋次
公式サイトから2行拝借。
『砂の器』は1974年10月に公開されて大ヒット。
当時の配収7億円は、『日本沈没』『ノストラダムスの大予言』に次ぐその年の3位の高成績だった。
まずはジジイの昔語り。
この映画の公開当時、私は高校生。
友人とこの映画を見に行ったのですが、、、
大混雑のせいか友人が貧血を起こして、ロビーのベンチで休んでそのまま帰ってきました。
松本清張の原作は、その頃に読みました。
当時の私は、文庫本なら「時速100ページ」で幾らでも読み続けられた乱読時代。
この本も、さほど私の好みでもなかったのですが、流行っていたので一応読みました。
細かい部分までは覚えていませんが、特にすごく良いとは思いませんでした。
犯人と父親の放浪の原因が「らい病」なのですが。
あの頃は、不治の病を扱った小説や映画などが、多くありました。
・吉永小百合の「愛と死をみつめて」、
・恋人の日高美奈が亡くなる「巨人の星」
・アメリカ映画「ある愛の詩」 などなど。
世間知らずのガキだった私は「あぁ、よくある難病ものね」といった受け止めでした。
病の苦しみ、不条理な差別など、自分には関係ない世界の話のように感じていました・・・
というわけで。
この映画は見る機会もなく、50年もたってしまいました。
当時を懐かしく思い、さほど期待もせず見に行ったのですが。
いやー。
すごく良かったです。
殺人の被害者は、誰にも恨まれることのない善人の元警察官。
彼を殺害したのは誰か?
じりじりと暑い夏。
地道な捜査を続け、真実に迫る刑事たち。
犯人は、順風満帆の人生を歩む新進気鋭の音楽家。
実は偽の戸籍で暮らしており、悲惨な出生の秘密を抱えている。
ミステリーとして、謎解きの部分も面白いのですが。
見どころは、クライマックスの演出。
以下の三つの情景が、交互に描かれます。
犯人は、新曲の「宿命」のコンサート会場で、重厚なピアノ演奏を披露します。
気がかりだった愛人もすでに亡くなり、満員の会場には、婚約者とその父親。
まさに人生の絶頂です。
それに重ねて、捜査会議で殺人に至る経緯の説明。
刑事は、犯人の出自や犯行動機の説明で、その宿命の悲惨さに、声を詰まらせます。
更に、犯人の子ども時代の情景。
父の「らい病」で、故郷を追われて放浪の旅を続ける親子の姿。
初めは巡礼姿ですが、時を経てみじめな姿になっていきます。
「乞食浮浪者犯罪者、当村に入るべからず」といった立札。
心ない駐在の警察官に追い払われたり。
子どもが石を投げて来たり。
見かけた小学校の様子を、じっと見つめる子ども時代の犯人。
そして、人情味ある警察官により救われるまで。
最後は、コンサート会場の裏手で、犯人の姿を見下ろす刑事。
いやー。
もうたまりません。
高校生のガキだった私も、今や60代後半です。
大した出来事もない平々凡々の人生ではありますが。
あれこれと思い浮かぶこともあり、やはり胸に迫るものがありますね。
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