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2025年10月 2日 (木)

根岸の里の侘び住まい

2025年9月20日(土)の夜です。
ずいぶん引っ張ってしまいましたが、これで終わりにしますので。

成田からの帰りは、京成スカイライナー。
空港第2ビルから日暮里まで、わずか40分足らず。
乗車券1280円に加え、スカイライナー1300円。合わせて2580円。


日暮里駅の近くで夕食です。
「豆富料理 笹の雪」
http://www.sasanoyuki.com/
創業は元禄四年。
上野の宮様(百十一代後西天皇の親王)のお供をして京より江戸に移ってきた、
とのこと。
2024年8月にリニューアルオープンしたばかり。
静かで落ち着いた店内です。
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まずはこんな感じ。
20250920_52_20251002062601

「あんかけ豆富」は二椀出てきました。
創業当時、先の上野の宮様がお代わりをして「これからはふたつ出すように」と言ったとか。
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デザートまで、どの料理も大変美味しかったです。


さて、本題です。
こちらのお店の隣は「子規庵」です。
https://shikian.or.jp/
正岡子規の住居跡地に、建物を再現した資料館です。
20250920_54

なるほどー。
ここが「根岸の里の侘び住まい」なのかと、ちょっと感心。
どなたもご存知でしょう。
この言葉の前に、季語を入れた五音を付ければ、それらしい俳句になるというマジックワード。
例えば、こんな感じ。
初春や 根岸の里の 侘び住まい
秋深し 根岸の里の 侘び住まい

私は、正岡子規の句なのだと思い込んでいたのですが。
ふと思い立って調べてみますと、、、
違いましたねぇ。


レファレンス協同データベース
https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000029747&page=ref_view
質問
「…根岸の里のわび住まい」というフレーズの出典・いわれが知りたい。
回答
1 『荷風の誤植』p25-26「根岸の里」と題する文章のなかで、「都新聞」に連載された初代柳家小せんの「失明するまでに」の中に、小せん宅の運座の席で(八代目)入船亭扇橋が「梅が香や根岸の里の侘住居」と詠んだ句以来のものであることが書かれている。
千葉県図所蔵の「都新聞 復刻版」を確認依頼したところ、大正4年11月23日・24日に該当記事があることがわかった。

(以下略)
そうだったのかぁ。
訳知り顔で、誰かに語ったりしなくて、良かった。

この機会に。
似たような言葉が幾つか思い付くので、確認しておきます。


「それにつけても金の欲しさよ」
いささか品がないようですが。
どなたもご存知の、子規の「柿くへば…」にくっつけたり、どんな俳句でも大丈夫。
私もこれが念頭にあって「根岸の里…」も子規だと思い込んでいました。

レファレンス協同データベース
https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000307939&page=ref_view
質問
正岡子規の「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」という俳句の後に「それにつけても金の欲しさよ」と下の句を続けたものを見たが、意味のつながりがわからない。
解説してある資料はあるか。

回答
「それにつけても金の欲しさよ」は、金欲し付合(つけあい)と言われるもので、連歌でどんな上の句につけてもそれらしく聞こえるという。
江戸中期に流行した。前半の句との関連はない。

(以下略)


「明治は遠くなりにけり」
最近は見かけませんが、昭和の終わり頃には、世相を語るエッセイなどに結構出てきたように思います。
こちらも簡単。
例えば、今が満開の花なら、こうです。
彼岸花 明治は遠く なりにけり

こちらは、あっさり見つかりました。
中村草田男
「降る雪や 明治は遠く なりにけり」
https://ja.wikipedia.org/wiki/中村草田男
代表的な句としては、
降る雪や明治は遠くなりにけり(1931年作。『長子』所収)


浅い知識で偉そうに語るな、という話ですねぇ・・・

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