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2026年6月18日 (木)

見てきました!!! 映画「箱の中の羊」

是枝裕和監督の新作映画「箱の中の羊」です。
公開は2026年5月29日(金)。
そろそろ映画館も空いて来たでしょう。
平日の朝、観客は10人足らずで落ち着いて見られました。
Hakono_202606

監督・原案・脚本・編集は、是枝裕和
主演は、綾瀬はるか大吾
あらすじは、公式サイトより拝借。
息子を亡くして2年、建築家の音々(おとね)と工務店の二代目社長を務める健介の甲本夫婦は、
息子・翔(かける)の姿をしたヒューマノイドを迎え入れることになる。
彼が到着した日、「おかえり」と駆け寄り喜びを隠さない音々と、戸惑いを隠せない硬い表情の健介。
「パパだよね」と問いかけられた健介は、「おじさんでええよ」と答えるのだった。
少しずつ動き始める家族の時間。静かに広がっていく波紋。
ほどなく予期せぬ事態が起こり、夫婦がそれぞれに抱く息子の死への想いが露わになっていくのだった。
夫婦とは?家族とは?彼らは大きな決断に迫られる。
そんな中、ヒューマノイド翔は密かにヒューマノイドの仲間たちとつながり始める──。


うわー。
これはもう、破局することは明白です。
半世紀前の「鉄腕アトム」から、そう決まっています(^^;
1963年 アニメ「鉄腕アトム」第一話。
科学省長官の天馬博士は、事故死した息子にそっくりのロボット「トビオ」を作る。
数年間は人間同様に過ごすが、トビオは大きくならない。
絶望した博士は、トビオをサーカスに売り飛ばす・・・
Atom19631_202606


話がどう進むのか、ひやひやしながら見ていました。

息子の死に対して、主人公夫婦は二人とも深い後悔に苛まれているのが分かってきます。
そもそも、事故なのか事件なのかさえ、明らかになっていないようです。
あの日、母が突然訪ねて来なければ、私が迎えに行ったのに・・・
パチンコが大当たりして、俺が迎えに行くのが遅くならなければ・・・

うーん。
これはつらい。
見ている私もつらくなります。

謎の少年が登場。
息子ヒューマノイドの背中を切り開き、位置情報を把握するGPSチップを取り外してしまう。
(表皮は、自己融着素材なのですね)

その少年や薄汚れた姿の少年少女たち10人ほどが、廃校舎に集まっている。
彼らは、捨てられたヒューマノイド。
なんと、中には本物の人間も混じっているらしい。

うわー。
これはまずい。
いよいよ、破滅的な結末に近づく予感。
こんな映画、見なければよかった。
ところが。

彼らは、人から離れて暮らす計画を進めていました。
主人公夫婦もそれに協力して、最後は息子ヒューマノイドや彼らと笑顔で別れる。

あー、良かった。
ほっとした。


妻と折り合いの悪い母親が「グリーフケア」と言っていました。
人が喪失に直面した際の心理的プロセスとして、有名な「悲しみの5段階モデル」があります。
元々「自分の死」に対する考え方ですが、これを「大切な人やものの喪失」に拡大した考え方ですね。
ウィキペディアから抜粋します。
・https://ja.wikipedia.org/wiki/エリザベス・キューブラー=ロス
死の受容のプロセス
否認・隔離
自分が死ぬということは嘘ではないのかと疑う段階である。
怒り
なぜ自分が死ななければならないのかという怒りを周囲に向ける段階である。
取引
なんとか死なずにすむように取引をしようと試みる段階である。何かにすがろうという心理状態である。
抑うつ
なにもできなくなる段階である。
受容
最終的に自分が死に行くことを受け入れる段階である。


これですね。
一人息子の突然の死に際して、自分を責めたり他人を憎んだり。
主人公夫婦は第二段階の「怒り」に囚われていたのですね。
そして、ヒューマノイドという手段で「取引」をする。
疑似的な二度目の別れを経験して、ついに「受容」に至る。

そんな物語なのですね。

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