今年のクリスマスケーキは、チョコのシフォンケーキ。
カットすると、ホイップのチョコクリームと銀つぶアラザンが、とろーり。
クリスマスにちなんで、6年前に書いた文章をコピペします。
2017年12月24日 (日)
サンタ・クロースっているのでしょうか?
大変有名な、120年前のアメリカの新聞の社説です。
埼玉県民に「うまい」と言えば、、、
必ず「うますぎる、十万石まんじゅう」と答えます(^^;
以前、英会話のゾルナー先生に試してみました。
「Yes, VIRGINIA」と言ってみると、即座に「there is a Santa Claus.」。
アメリカ人なら、誰でも知っているそうです。
ネット上では様々な和訳が見られます。
子ども向け口語体だったり、飾りの多い意訳だったり、どうも納得が行きません。
僭越ながら、私もやってみました。
なるべく原文通りに、飾り言葉を極力入れないように。
ニューヨーク・サン新聞 1897年9月21日 社説欄
Is There a Santa Claus?
サンタ・クロースっているのでしょうか?
We take pleasure in answering at once and thus prominently the communication below,
expressing at the same time our great gratification that its faithful author is numbered among the friends of The Sun:
本誌は以下のような投書を頂き、ただちに喜んでお答えいたします。
同時に、誠実な著者がサン新聞社を友だちと思って下さったことに、大変感謝しています:
DEAR EDITOR: I am 8 years old.
Some of my little friends say there is no Santa Claus.
Papa says,'If you see it in THE SUN it's so'
Please tell me the truth; is there a Santa Claus?
VIRGINIA O'HANLON.
115 WEST NINETY-FIFTH STREET.
編集者さま:
私は八歳です。
私の小さいお友だちの何人かは「サンタ・クロースはいないよ」と言います。
お父さんは「サン新聞社がそう言うなら、そうなんだろうね。」と言います。
どうぞ本当のことを教えて下さい、サンタ・クロースはいるのでしょうか?
バージニア・オハンロン
西95通り 115番
VIRGINIA, your little friends are wrong.
バージニアさん、あなたの小さなお友だちは間違っています。
They have been affected by the skepticism of a skeptical age.
その人たちは、疑い深い時代の影響で、疑い深くなっているのです。
They do not believe except they see.
その人たちは、目に見えるものしか信じません。
They think that nothing can be which is not comprehensible by their little minds.
その人たちは、その小さな心で理解できるもの以外は存在しないと思っているのです。
All minds, Virginia, whether they be men's or children's, are little.
バージニアさん、大人であれ子どもであれ、人間などちっぽけなものです。
In this great universe of ours man is a mere insect, an ant, in his intellect,
as compared with the boundless world about him,
as measured by the intelligence capable of grasping the whole of truth and knowledge.
全ての真実と知識を知る知性と比べ、この大きな宇宙の中で、人は知識において虫や蟻にすぎません。
Yes, VIRGINIA, there is a Santa Claus.
そうです、バージニアさん、サンタ・クロースはいるのですよ。
He exists as certainly as love and generosity and devotion exist,
and you know that they abound and give to your life its highest beauty and joy.
愛や広い心や献身がこの世にあるように、彼は確かにいます。
そしてそれが、あなたの人生を最高の美しさと楽しさに満ちたものにしていることを、あたなたは知っていますね。
Alas! how dreary would be the world if there were no Santa Claus.
あぁ。サンタ・クロースがいなかったら、世界はどれほど寂しくなるでしょう。
It would be as dreary as if there were no VIRGINIAS.
それは、バージニアさんがいなかったら、どれほど寂しくなるのかと同じです。
There would be no childlike faith then, no poetry, no romance to make tolerable this existence.
子どもらしい信じる心がないなら、暮らしを潤してくれる詩や物語もなくなります。
We should have no enjoyment, except in sense and sight.
私たちの味わう喜びは、ただ目に見えるもの、手で触れるものだけになってしまうでしょう。
The eternal light with which childhood fills the world would be extinguished.
世界を満たす子どもらしさの永遠の光も、消え失せてしまいます。
Not believe in Santa Claus!
サンタ・クロースがいない、ですって!
You might as well not believe in fairies!
妖精を信じないというのと同じです!
You might get your papa to hire men to watch in all the chimneys on Christmas Eve to catch Santa Claus,
お父さんに頼んで人を雇って、クリスマス・イブにサンタ・クロースを捕まえるために、
すべての煙突を見張ることも出来るでしょう、
but even if they did not see Santa Claus coming down, what would that prove?
でも、降りてくるサンタ・クロースを見なかったとしても、それが証明になるでしょうか?
Nobody sees Santa Claus, but that is no sign that there is no Santa Claus.
だれもサンタ・クロースを見ていませんが、それはサンタ・クロースがいない証拠にはなりません。
The most real things in the world are those that neither children nor men can see.
この世界でもっとも真実なことは、子どもにも大人にも目に見えるものではありません。
Did you ever see fairies dancing on the lawn?
芝生で踊る妖精を見たことがありますか?
Of course not, but that's no proof that they are not there.
もちろんありませんね、でもそれは妖精がいない証明にはなりません。
Nobody can conceive or imagine all the wonders there are unseen and unseeable in the world.
だれもこの世界で見えない探せないことを、思い描いたりはできません。
You may tear apart the baby's rattle and see what makes the noise inside,
赤ちゃんのガラガラをこわし、中で音を出しているものを見ることはできます、
but there is a veil covering the unseen world which not the strongest man, nor even the united strength of all the strongest men that ever lived, could tear apart.
しかし、目に見えない世界のベールは、世界一の力持ちでも今まで生きていた力持ちすべてが集まっても、引き裂くことは出来ません。
Only faith, fancy, poetry, love, romance, can push aside that curtain and view and picture the supernal beauty and glory beyond.
信頼、想像力、詩、愛、物語だけがそのカーテンを上げ、その向こうの素晴しい美しさと輝きを見せてくれます。
Is it all real?
それは全部真実でしょうか?
Ah, VIRGINIA, in all this world there is nothing else real and abiding.
あぁ、バージニアさん、この世界すべてで、これほど真実でいつまでも変わらないものは、他にはありません。
No Santa Claus!
サンタ・クロースはいない、ですって!
Thank God! he lives, and he lives forever.
ありがたいことに、彼はいます、そして彼は永遠に生き続けます。
A thousand years from now, Virginia, nay, ten times ten thousand years from now, he will continue to make glad the heart of childhood.
今から千年も、いやバージニアさん、今から千年の十倍の十倍の後でも、子どもの心を喜びで満たし続けるのですよ。