映画など

2025年10月29日 (水)

県立図書館の映画会「月世界旅行&月世界征服」

2025年10月23日(木)です。
埼玉県立久喜図書館の名作映画鑑賞会に行ってきました。
有名なクラシックSF映画が二本。
「月世界旅行(1902年)」「月世界征服(1950年)」です。

どちらも、YouTubeなどでフリーで見られますが。
自宅のパソコンやテレビでは、じっくり集中して見るのは難しいです。
今回は、そこそこ大きなスクリーンで見られる、めったにない機会。
最前列で、しっかり見てきました。


・月世界旅行 Le Voyage dans la Lune
1902年、監督・脚本・主演:ジョルジュ・メリエス、モノクロ、サイレント、16分
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砲弾式の宇宙船にメンバーが乗り込み、大砲で月に打ち込む。
出発時には、セーラー服にショートパンツの女性たちが並ぶ。サービスカットなのでしょうか。
襲ってくる月世界人は、叩くと煙になって消えてしまう。そのタイミングが絶妙。
帰還は、がけから宇宙船を落とし自由落下。
その際に、月世界人がひとりロープにつかまり、地球に来てしまう。

DVDによるサイレント映画の上映です。
弁士はもちろん、ナレーションや音楽も一切ない無音上映。
違和感がすごく、最初はちょっと辛かったです。
それでも、入り込んでしまえばそれなりに面白く、しっかり見入ってしまいました。


・月世界征服 Destination Moon
1950年、製作:ジョージ・パル、脚本・原作:ロバート・A・ハインライン、カラー、91分
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こちらはもう、普通に面白いです。
科学者と将軍が実業家の援助を受けて、宇宙ロケットを建造。
当局からの出発禁止命令を振り切って、出発。
地球とは無線通信で交信、通信の遅延も描かれる。
月からの離脱には重量超過、不要物を廃棄しても足りない。
ついに、一人が月に残ろうとするが、、、
なるほど。
その後のSF映画に受け継がれるようなシーンが、幾つも見られます。
赤黄緑など色違いの宇宙服も、スーパー戦隊のルーツと言えるでしょうか(^^;


あー、楽しかった。

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2025年10月21日 (火)

見てきました!!! 午前十時の映画祭15「七人の侍」

午前十時の映画祭15「七人の侍」です。
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世界映画史に影響を与えた黒澤時代劇が最新リマスターで甦る
グループB 2025/10/17(金)~2025/11/06(木)

前回上映は「4Kデジタルリマスター版」だったのですが、今回は、、、
第77回カンヌ国際映画祭でも絶賛された、更に進化した高音質・高画質となる2024年新4Kリマスター版での上映。
だそうです。


何度見ても、面白いですねー。
良かったところを書き出せば、キリがないでしょう。
逆に、映画に出てこないシーンについて。

「侍たちが米の飯を食べる」シーンは、何度か出てきます。
志村喬が「おろそかには食わんぞ」なんて語ったりするわけですが。
一方で。
「百姓たちが粟や稗を食べる」様子や炊事のシーンはありません。
百姓の女房たちが、真っ白な米の飯を炊く一方で、雑穀の雑炊を作っている・・・
そんなシーンが、ちょっと見てみたいです。

いよいよ、野武士との決戦の前夜。
百姓たちは、隠し持っていた濁り酒「ちまき」らしい食べ物を出してきます。
この「ちまき」も、女たちが集まって作ったのでしょう。
どんな会話が繰り広げられたのでしょうか。

女性という事では。
野武士たちに連れ去られた女たち。
「利吉の女房」は、利吉の姿を見て、燃える建物の中に姿を消します。
その一方で、何人かが、悲鳴を上げて逃げ出してきます。
彼女たちは、その後どうなったのでしょう。

あれこれ心に浮かんで、鑑賞後の数日間は脳内でテーマ曲が鳴りっぱなしです。


個人的なメモです。

この映画を劇場で最後に見たのは、6年前でした。
・2020年3月1日(日) 見てきました!!! 映画「午前十時の映画祭ファイナル・七人の侍」
約100人の劇場に「観客わずか20人足らず」と私は書いています。

そのまた前は、更に3年前。
午前十時の映画祭「7」です。
・2016年10月22日(土) 見てきました!!! 映画「七人の侍」
料金は、一般1,100円、学生500円。
劇場は約100人の小規模ながら、観客約50人。

今回は、入場料1,500円、シニア1,300円。
観客は20人ほど。
一人を除き、全員50代以上という感じでした。

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2025年10月 4日 (土)

見てきました!!! 午前十時の映画祭15「E.T.」

午前十時の映画祭15「E.T.」です。
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世界中で愛された感動のSFファンタジー
グループB 2025/09/19(金)~2025/10/02(木)

最後に見たのは6年前でした。
・2019年4月28日(日) 見てきました!!! 映画「E.T.」
「午前十時の映画祭ファイナル」の上映2作目でした。
ちなみに。
「午前十時の映画祭」は、この年が10年目で一旦終了。
がっかりしていたら、1年の空白を経て2021年4月から「午前十時の映画祭11」として復活したのでした。


話を「E.T.」に戻します。
いやーほんと、何度見ても良いですねー。

序盤では、パパのいない家族の様子が描かれます。
主人公エリオットの兄マイケル。
友だちを家に招いて、暗くなるまでゲームに興じて、いかにも悪ガキという感じ。
幼い妹ガーティ。
無邪気に「パパはサリーとメキシコにいる」と語ります。
たまらず、その場を離れるママ。
ハロウィンにはキャットウーマンの仮装をして、はしゃぐ姿が切ない。

そしてラストでは。
「私も10歳の時から彼を待っていた」と語った捜査員とママは、共に旅立つ宇宙船を見送ります。
うーん。
この後も、調査員は事後調査のため何度もエリオット宅を訪れるでしょう。
そして彼とママは、、、なんてね(^^)


一応、書いておきます。
上映されたのは「20周年記念特別版」ではなく「オリジナル版」です。

YouTubeで、特別版の予告動画を見つけました。
https://www.youtube.com/watch?v=4LpBca6a-eQ&t=75s
私の手持ちの、オリジナル版VHSビデオとの、クライマックスシーンの比較です。
銃がトランシーバーに代わっています。
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銃を持った捜索隊がエリオットたちを追うシーンで、ママは「相手は子どもなのよ」と叫びます。
トランシーバーでは、その意味が伝わりませんよね。


おまけ情報です。
今後の、日本テレビ「金曜ロードショー」の放送予定です。
・2025年10月10日「E.T.」
・2025年10月17日「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」
家で吹替版をゆっくり見直すのも、楽しみです。

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2025年9月 5日 (金)

見てきました!!! 午前十時の映画祭15「エイリアン」

午前十時の映画祭15「エイリアン」です。
SFホラー・ジャンルを確立し、後世に絶大な影響を与え続ける傑作
グループB 2025/08/22(金)~2025/09/04(木)
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先日の「天使にラブ・ソングを…」同様に、これも何度見ても面白いですねぇ。
オープニングの「ALIEN」の文字が少しづつ浮き上がってくるところから、もうたまりません。
序盤のハイライトは、胸を食い破って飛び出すエイリアンの幼生。
いやー、怖いですねー。
Alien_2_202508

宇宙船も良いですねー。
鉱物を運搬する「宇宙貨物船」です。
乗組員が紙巻タバコを吸っています。
乗員は「宇宙飛行士」というよりは「貨物船の船員」なのですね。
今の感覚では、密閉空間でいかがなものかと思いますが。
この映画の公開当時は、現実の旅客飛行機でも喫煙可でしたっけ。

猫が乗っていました。
こちらも「貨物船のネズミ除け」のイメージなのでしょう。
船内の雰囲気も良く出来ています。
機関室や倉庫は、油っぽかったりメカっぽかったり。
一方、コールドスリープ室などは白っぽく清潔な感じ。
人工知能「マザー」の部屋は、何やら不思議な空間。
なるほど。
長期間航行する大型貨物宇宙船です。
エリア別に、雰囲気がぜんぜん違うのですね。

少しだけ「欲を言えば」という話です。
終盤で、主人公は猫を救うために奔走します。
事前に、猫を可愛がっているシーンでもあれば、より良かったかなと。
まぁこれは。
続編の「エイリアン2」では「救う対象が少女」という知識が、邪魔をしているのでしょうが。

平日に見てきたのですが。
観客は、わずかに3人でした。
うーん。
さすがに「テレビで見慣れている」という感じなのでしょうか・・・

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2025年8月27日 (水)

見てきました!!! 午前十時の映画祭15「天使にラブ・ソングを…」

天使にラブ・ソングを…
歌い踊るウーピーとソウルのコーラスも楽しいハッピー・コメディ

グループB 2025/08/08(金)~2025/08/21(木)
Tenshini_202508


あー面白かった。
何度見ても、面白くて心地よいです。

この映画には、不愉快な人物や出来事がまったく出てきません。

主人公は殺人の現場を目撃して命を狙われて、修道院に身をひそめるのですが。
その悪人までも、ちょっとユーモラス。
主人公を捉えて銃を向けても「尼僧は撃てない」と、ためらったりね。

修道院では、保守的な修道院長や、指導力のない聖歌隊長。
主人公は、彼女たちにも敬意をもって対応して、良い関係を築きます。

そしてローマ法王を迎えての聖歌隊コンサート。
この歌のシーン、何度見ても感動しますねぇ。

2週間上映の、終了直前の平日に見てきました。
観客はざっと20~30人ほど。
この「午前十時の映画祭」シリーズとしては、多い方です。
いつもは年配の観客が多いのですが、今回は若い人が多かったのも印象的でした。

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2025年8月12日 (火)

再度見てきました!!! 映画「この世界の片隅に」

2016年11月12日(土)公開の映画です。
・2016年11月18日(金) 見てきました!!! 映画「この世界の片隅に」

今年は終戦から80年。
加えて、主人公「浦野(結婚後は北條)すず」が生きていれば100歳。
節目の年として、8月1日(金)からリバイバル上映されています。

チラシは、こうです。
すずさんの頭に触れている手は、誰なのでしょうか。
うっすらと透けて描かれています。
空襲で失った、すずさん自身の右手なのでしょうか・・・
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今年4月にオープンした映画館「大宮OttOシアター」で見てきました。
50席ほどのミニシアターですが、映像や音響などの質の高さが売りだそうです。
体感してみて、確かにその通り。
空襲時の、戦闘機の機銃掃射、高射砲の発射音、爆弾の破裂音など。
まるで打ち上げ花火を間近で見るような臨場感でした。

公開から約3年後には、約40分250カットが追加された「この世界の(さらにいくつかの)片隅に」も公開されています。
そちらも公開後すぐに見てきました。
・2020年1月7日(火) 見てきました 映画「この世界の(さらにいくつかの)片隅に」

「さらに」の方が、より原作に近いようにエピソードが盛り込まれていますが。
やはり、今回見たオリジナルの方が、まとまりが良いように感じます。

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2025年8月11日 (月)

見てきました 映画館「大宮OttOシアター」

埼玉県さいたま市のJR大宮駅西口に、小さな映画館が出来ました。
2025年4月29日にオープンしたそうです。
https://otto-extended.com/
Otto_202508

映画館、カフェ、シェアハウスが一体となった施設です。
席数は、シアター内47席+親子観賞室3席。
音響スクリーン椅子といった設備も、良い物を揃えているようです。
これは面白そう。
ちょっと行ってみましょう。

大宮駅西口から500メートルほど。
映画館が2階分で、その上に3フロアある変則5階建てのようです。
この辺は以前は静かな住宅街でしたが、区画整理の工事が進んでいます。
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コンパクトでキレイな入口。
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地階のカフェスペース。
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スクリーン下には、立派なスピーカーが並んでいます。
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客席はこの通り、充分な傾斜。
最前列は「ふたり掛けソファクッション席」。
通常料金で利用可能。
面白そうですが、、、スクリーンを見上げるような感じになりますねぇ。
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映画は事前予約が可能ですが、シネコンのような座席別予約ではありません。
当日支払いで、入場順の自由席。

なるほど。
これは悪くないですね。

見てきた映画については、後ほど。

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2025年7月29日 (火)

埼玉県平和資料館の映画会「チャップリンの独裁者」

2025年7月21日(月・祝)です。
埼玉県平和資料館では、毎週末に映画会を開催しています。
https://www.saitama-peacemuseum.com/services-1
上映開始13:30、参加無料、各回160名先着順。
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7月と8月は、毎年戦争に関する作品が選ばれています。
今回は「チャップリンの独裁者」です。
この映画は、ラストの演説が全てです。
失礼して、ネット記事から一部コピペさせて頂きます。


チャップリンの史上ベストスピーチ全文
「機械よりも人類愛が、賢さよりも優しさと思いやりが必要なのだ」
2014.03.21
https://logmi.jp/knowledge_culture/speech/8250
ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も。
私たちは皆、助け合いたいのだ。

人間とはそういうものなんだ。
お互いの幸福と寄り添いたいのだ……。
お互いの不幸ではなく。
憎み合ったり、見下し合ったりしたくないのだ。
(中略)
欲が人の魂を毒し……。

憎しみと共に世界を閉鎖し……。
不幸、惨劇へと私たちを行進させた。
私たちはスピードを開発し、自分たち自身を孤立させた。
ゆとりを与えてくれる機械により、貧困を作り上げてしまった。
知識は私たちを皮肉にし、知恵は私たちを冷たく、無情にした。


自分で翻訳したいところですが。

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2025年7月15日 (火)

見てきました!!! 映画「国宝」

2025年6月6日(金)公開の映画です。
公開後1カ月以上経ちましたが、結構な観客数でした。
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なるほどー。
絢爛豪華な歌舞伎の映像。
人気の若手俳優二人をメインに、渋い重鎮、魅力的な女性たち。
シンプルで分かりやすいストーリー。
175分という長尺ですが、最後までどっぷり浸って楽しんできました。

前半の美しい女形の二人。
後半では厳しい運命に翻弄され、最後は汗で化粧が崩れながらの気迫あふれる舞台。

主人公を取り巻く、女性たちも良かったです。
森七菜さん、朝ドラ「エール」の文学少女役でしたっけ。
歌舞伎の世界から追われながらも、恋人を支える役どころ。

子役も良かったです。
主人公の子ども時代は、是枝裕和「怪物」の黒川想也くん。

ヤクザの出入りの雪景色で始まり、「鷺娘」の雪景色の紙吹雪で終わる。
展開も分かりやすくて、良いですねぇ。

個人的に気になったのは。
場を盛り上げる音楽が、いささか演出過剰という感じ。
そこまで大仰でなくても、充分伝わるのではないかと感じました。

まとまりませんが。

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2025年7月11日 (金)

見てきました!!! 午前十時の映画祭15「砂の器」その2

映画「砂の器」について。
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公式サイトから2行拝借。
『砂の器』は1974年10月に公開されて大ヒット。
当時の配収7億円は、『日本沈没』『ノストラダムスの大予言』に次ぐその年の3位の高成績だった。


以下、思いつくままに。

題名の「砂の器」。
映画の冒頭と、最後の親子放浪のシーンで、子どもの一人遊びが描かれます。
砂山を作り真ん中をくぼませ水を注いで、砂をすくい上げ、それを板の上に並べています。
簡単に崩れ去ってしまう、砂の器。
そこから何を感じ取れば良いでしょうか。

「らい病」にからむシーン。
犯人は、妊娠した愛人が子どもを一人で産み育てると言うのを、厳しく拒絶します。
「らい病」の遺伝を恐れたのでしょう。
愛人役の島田陽子さんが、大変美しい。
ベッドから起き上がる際に、ちらっとおっぱいも見せてくれました。

刑事は「らい病」の療養施設にいる犯人の父を探し当てます。
犯人である現在の息子の写真を見せるが、父は「知らない」と言い張る。
今の自分の存在が、息子のためにならないと直感しての言葉なのでしょう。

うーん。
以前、軽井沢の施設を見学したことがあります。
・2014年7月26日(土) Breva750で「重監房資料館」を見学


推理小説の分類で、以下のような言葉があります。
・フーダニット(Who done it?)
「誰が殺ったのか?」犯人の解明
・ハウダニット(How done it?)
「どう殺ったのか?」犯行方法の解明
・ホワイダニット(Why done it?)
「なせ殺ったのか?」犯行動機の解明

この映画は、この三要素の比率が独特です。
「誰が」について。
犯人に行きつくまでの刑事の努力が、じっくりと描かれています。
映画前半の大きな見どころです。
「なぜ」について。
自分の過去を知る被害者を殺害したという、出来事だけが描かれます。
犯人が子どもの頃、親身に面倒を見てくれた元警察官です。
偽名で社会的成功を得ていることを暴露するようなことも、しないでしょう。
ではなぜ犯人は、、、様々な議論ができそうです。
「どう」について。
殺害のシーンも、死体さえも一切描かれません。
先のような見どころを思えば、それらはもう、どうでも良い要素ということでしょう。


ちょっとどうかと思う部分。
犯行時の血の付いたシャツを、細かく切って列車の窓から捨てる。
それを目撃した人がいて、物的証拠の発見につながる。
いやいやー。
窓から捨てたりしないで、どこかに埋めるとか燃やすとか。
いくらでも方法はあるでしょう。


その他にも、見どころは一杯。

1974年作品ですからね、街並みや風俗の面白さ。
やたらとタバコをふかしていたり、場末感漂う街並み。
街を行くのは、スピンドルシェイプのクラウン510ブルーバード
刑事の出張は、固そうなボックスシートの夜行列車。
当時は当たり前だったのでしょうが、今の感覚では相当に大変そう。

細かい話ですが。
コンサート会場は、我が埼玉県の「埼玉会館」でした。
しばらくご無沙汰ですが、若い頃に何度も行った場所で、ちょっと懐かしい。

キリがないので、このへんで。


ちょっと原作も、読み返してみましょう。
手持ちは処分してしまいましたので、図書館で借りてきました。
私の好きな、スピン=しおりひも の付いている新潮文庫。
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