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2024年5月27日 (月)

見てきました!!! 映画「鬼平犯科帳 血闘」その3

2024年5月10日(金)公開の映画「鬼平犯科帳 血闘」について。
あと少しだけ。

今回映画化された「鬼平犯科帳」シリーズ。
もちろん、原作もテレビドラマも好きなのですが。

池波正太郎の長編小説と言えば。
「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3作です。
このうち私が一番好きなのは、断然「剣客商売」です。
シリーズ通しで、何度読み返したか分かりません。
もちろん「鬼平」や「梅安」も何度も通しで読んでいますが、数回程度に留まります。


話を「鬼平」に戻します。
今回の映画の公式サイトに、なぜかこんな表がありました。
Onihei2_20240525
『鬼平犯科帳』は池波正太郎三大シリーズの一作品に数えられ、累計発行部数3,000万部を超える大ベストセラー時代小説。
連載期間年 / 作品名 / 出版社 / 巻数 / 累計発行部数(一巻あたり)
1968-1990 / 鬼平犯科帳 / 文藝春秋 / 24巻 / 3,000万部(125万部)
1972-1989 / 剣客商売 / 新潮社 / 18巻 / 2,500万部(139万部)
1972-1990 / 仕掛人・藤枝梅安 / 講談社 / 7巻 / 600万部(86万部)


なるほど。
累計発行部数は「鬼平」が一番多いことが分かります。
なぜか「一巻あたり」の部数まで記載されています。
これにより、一巻あたり発行部数は「剣客商売」が一番多いのが分かります。

表の中で「一巻あたり」は、()付きで記載され、いかにも付け足しという感じです。
これは、どういう意味でしょう?
巻数が多い作品が発行部数が多いのは、当然のこと。
一巻当たりの部数こそ、作品の人気を表している。
と言いたいのでしょうか?

うーん。
もしかして。
この記事の担当者は、私と同じ「剣客」ファンだったりして。

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2024年5月26日 (日)

見てきました!!! 映画「鬼平犯科帳 血闘」その2

2024年5月10日(金)公開の映画「鬼平犯科帳 血闘」について。
Onihei_20240525

原作の池波正太郎「鬼平犯科帳」は、文庫版で全25巻(本編24巻+番外編1巻)全135作。
今回の映画は、以下の2作をベースにしているようです。
・文春文庫「鬼平犯科帳(四)」血闘
・文春文庫「鬼平犯科帳(五)」凶賊

いずれも「平蔵一人が多数の敵に囲まれ絶体絶命、そこへ手下が駈けつけ窮地を脱する」という展開のお話です。

原作の名セリフ名シーンが再現されていて、嬉しくなります。
私の本棚に並んでいる原作から、何か所か拾い出して転記します。


文春文庫「鬼平犯科帳(四)」血闘

密偵のおまさを救うため、平蔵は単身敵の隠れ家に乗り込む。
P.161
庭に、廊下に、駈けつけて来る盗賊どもの足音と声が近寄って来る。
平蔵は、左手に、倒れた賊の太刀をひろいあげた。
(二刀流か……)
この、はじめての経験に、むしろ平蔵は不敵な微笑さえうかべたものである。

多勢に無勢。追い詰められた平蔵のもとに、火付盗賊改方の手下が駆けつける。
それを見た平蔵は、安心してその場にへたり込む。
P.168
おどろいた佐嶋忠介が、
「ふ、深手を……?」
「いやなに、くたびれすぎて腰が抜けたのさ。おれも年だわ」
賊どもの悲鳴が、まだ、きこえている。

文春文庫「鬼平犯科帳(五)」凶賊

鷺原の九平の芋酒屋で、平蔵は居合わせた年増夜鷹のおもんを相手に、ひと時を過ごす。
P.176
「旦那。うれしゅうござんすよ」
「なぜね?」
「人なみに、あつかっておくんなさるからさ」
「人なみって、人ではねえか。お前もおれも、このおやじも……」

平蔵に好感を抱いた鷺原の九平は、店を出た平蔵の後をつける。
P.181
平蔵は役宅の潜門(くぐりもん)のところへ来ると、いきなり、うしろを振りむいたものである。
濠端の闇にしゃがみこんで、これを見まもっていた九平が、はっとくびをちぢめた瞬間、彼方の平蔵が、
「おやじ、御苦労」
大きく、声をかけてよこした。
Onihei5_20240525


ちなみに。
池波正太郎の長編シリーズ3作のうち、私は「剣客商売」が一番好きです。
シリーズ通しで、何度読み返したか分かりません。
もちろん「鬼平」「梅安」も何度も通しで読んでいますが、数回程度に留まります。それも十年以上前のことです。
その程度の「ぬるいファン」の私にも、しっかり記憶に残っている名シーン。

全135作に及ぶ原作から、厳選して映像化しているのだと実感させられました。

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2024年4月30日 (火)

NHK朝ドラ「虎に翼」オープニング「本の形は鳥の形」

4月からスタートした、NHK連続テレビ小説「虎に翼」
Nhk_toratuba_202404
この番組については、先日も書きました。
・2024年4月4日(木) NHK朝ドラ「虎に翼」にポンキッキーズメロディ(^^)

その後も、バンカラ大学生の轟高等試験に落ちる書生の佐田優三など、脇役にも良い見せ場があったり。
サブタイトルが、女性に関する古いことわざ「?」付きだったり。
いろいろと、面白いです。


今回は、オープニングの映像について。

アニメーションで描かれる主人公。
開いた六法全書は、色とりどりの花びらを舞い散らせ、ふわりと浮き上がる。
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鳥の羽のようにページをはばたかせ、さらに高く飛んでいく。
Tora_202404_12


このシーンで思い出すのは、私の好きな漫画「重版出来」です。

作中に出てくる架空の漫画作品「100万オトメバイブル」というのがありまして。
原作の第5巻です。
Jyuhan5_202404
私たちはみんな羽を持っていて
立派な羽に育てたかったら
本をたくさん読みなさいって

本の形は鳥の形でしょ?
読めば読むだけ
強くてしなやかな羽になるのですって

どこまでも飛んでゆけるのよ
強くて美しい羽で

ありがたいことに、TBSでドラマ化した際の公式サイトが今も存在します。
https://www.tbs.co.jp/juhan-shuttai/
架空の雑誌「週刊バイブス」の紹介サイト。
https://www.tbs.co.jp/juhan-shuttai/vibes/otome.html

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2024年4月 1日 (月)

見てきました!!! 午前十時の映画祭13「愛と哀しみのボレロ」

午前十時の映画祭13。
Bグループのトリを飾るのは「愛と哀しみのボレロ」です。
公式サイトの解説を拝借します。
『男と女』の名匠ルルーシュの集大成ともいうべき3時間に及ぶ超大作。
指揮者カラヤン、作曲家グレン・ミラー、舞踏家ルドルフ・ヌレエフ、歌手エディット・ピアフという4人の芸術家たちをモデルに、1930年代から80年代の長きにわたる波瀾に満ちた人生が描かれる。
ジョルジュ・ドンが踊るラヴェルのボレロは、圧巻のクライマックス。
Bolero_202403
描かれるのは、ロシア、パリ、ドイツ、アメリカの四家族の二世代。
時代は、第二次世界大戦前の1930年代から戦中戦後を経て1981年まで。
それぞれの家族の栄光や挫折、戦中戦後の苦難が、これでもかとばかり続きます。

印象的なシーンも沢山。
収容所に連れ去られるユダヤ人夫婦。
幼い子どもだけでも助けようと、お金と手紙を添えて貨車から線路に置き去りにする・・・
戦後に名声を得た指揮者。
戦前にヒトラーから称賛された過去を理由に、屈辱を味わう。

映像は圧巻。
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線では、小銃を持つ兵士の背後を戦車が何台も通過。
戦後のシーンでは、巨大な航空母艦が登場したり。
これらが特にストーリーに絡むということもありません。
そして現代。
赤十字とユニセフの主催するチャリティで演じられる「ボレロ」。
背景にはエッフェル塔。
舞台両側には、赤十字マークを付けたヘリコプター。
ラストシーンでは、そのヘリコプターがパリの上空を飛ぶ。
見下ろすと、セーヌ川を越える橋には赤十字マークの大型トレーラーが長蛇の列。
「ボレロ」より、こんなシーンが気になる無教養な私。

何しろ、国も異なる四家族の物語が約50年間、平行して描かれますからね。
この間に、亡くなったり年老いたり子供が成長したり生き別れたり。
その上、ナレーションや説明的なセリフは一切なし。
世代交代すると、もう誰が誰の子なのかさえ、良く分からなくなります。

映画を見た後に、この映画をネット検索してみました。
検索候補ワード上位に「愛と哀しみのボレロ 相関図」が出てきます。
やはり、私と同じ思いの方も多いようです(^^;

この映画は、私は大昔にテレビの洋画劇場で見た記憶があります。
ストーリーも忘れてしまい、印象的なシーンだけ覚えていました。
数十年を経て映画館で見直して、やはり同じ結果になりそうです。

何と言いますか。
「すごいの見たなー」という感じ?


話は飛びますが。
太宰治「正義と微笑」という小説がありまして。
青空文庫で無料公開されています。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/1577_8581.html
その中で、こんな言葉が出てきます。
学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。
けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っているものだ。
これだ。これが貴いのだ。

私にも、一掴み砂金が残ったでしょうか。

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2023年1月14日 (土)

生誕100年「好きな司馬作品」アンケート

新聞などでニュースにもなっていますが。
司馬遼太郎記念財団が「好きな司馬作品」のアンケート結果を発表しました。
https://www.shibazaidan.or.jp/100th_aniv/index.php
Shiba_202301
「好きな司馬作品」総合ランキング
1位『坂の上の雲』(21.8%)
2位『竜馬がゆく』(15.7%)
3位『燃えよ剣』(10.9%)

男女別ランキング
【男性】
1位『坂の上の雲』
2位『竜馬がゆく』
3位『燃えよ剣』
4位『街道をゆく』
【女性】
1位『燃えよ剣』
2位『坂の上の雲』
3位『竜馬がゆく』
4位『街道をゆく』

年代別ランキング
【1位】
10代『燃えよ剣』
20代『燃えよ剣』
30代『燃えよ剣』
40代『坂の上の雲』
50代『坂の上の雲』
60代『坂の上の雲』
70代『坂の上の雲』
80代以上『坂の上の雲』
【2位】
10代『坂の上の雲』
20代『坂の上の雲』
30代『坂の上の雲』
40代『燃えよ剣』
50代『燃えよ剣』
60代『燃えよ剣』
70代『燃えよ剣』
80代以上『燃えよ剣』
【3位】
10代『竜馬がゆく』
20代『竜馬がゆく』
30代『竜馬がゆく』
40代『燃えよ剣』
50代『燃えよ剣』
60代『街道をゆく』
70代『街道をゆく』
80代以上『街道をゆく』

総合ランキングのベスト3は、男女別や年代別でも同じなのですね。
明治時代を俯瞰的に描く『坂の上の雲』は、男性・高齢者好み。
土方歳三個人を中心に新選組を描く『燃えよ剣』は、女性・若年層好み。
といった感じでしょうか。
『街道をゆく』は60代以上で3位にランクイン。
25年もの長期連載で、全43巻。
現役で週刊朝日を読んでいた世代に人気なのでしょう。

男性・高齢者の私としましては、、、
歴史背景などの引用文が少なく、ストーリーがシンプルで読み物として面白い『燃えよ剣』でしょうか。

次世代におすすめの司馬作品の5位に『二十一世紀に生きる君たちへ』が入っていました。
小学生の国語の教科書のために書かれた作品です。
私はそれまで未読で「司馬遼太郎記念館」に行った時に買った、思い出の本です。
ちょっと嬉しく、懐かしいです。
2014年11月9日(日) 大阪で「司馬遼太郎記念館」など
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2022年11月27日 (日)

映画「THE FIRST SLAM DUNK」雑考

もうすぐ公開の映画です。
「THE FIRST SLAM DUNK」
2022年12月3日公開
原作・脚本・監督 井上雄彦
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2022年7月「プラン75」を見た時に、映画館で見かけたパネルです。
ずいぶん場所を取るのに、ずーっと置いてあるようです。
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Youtubeでは、3カ月ほど前から、アニメ全話を毎日一話づつ無料公開。
私も途中から知って、後半を毎日楽しませてもらいました。
何度見ても面白い、まさに名作中の名作だと思います。
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このように、期待をあおる長期間の宣伝活動。
原作者の井上雄彦さん自ら、この映画の脚本と監督を行うそうです。
うーん。
漫画家としては大したものですが、脚本家やアニメ映画監督としては未知数ですからね。
同様の事例としては「AKIRAの大友克洋」が思い浮かびますが、そううまく行くでしょうか?

この映画の成否の心配はさておき。
私が言いたいのは、、、
映画の前に、やることがあるのではないですか?
ということです。

井上雄彦さんの代表作について、ウィキペディアで確認。
「SLAM DUNK」
連載:週刊少年ジャンプ 1990年42号~1996年27号
コミックス:全31巻
「バガボンド」
連載:週刊モーニング 1998年~2015年(以後休載)
コミックス:既刊37巻 2014年7月 ←【8年前!】
「リアル」
連載:週刊ヤングジャンプ 1999年48号~連載中
コミックス:既刊15巻 2020年11月 ←【2年前!】

つい先日、「頭文字D」で名高いしげの秀一さんについて、こんなニュースがありました。
2022年11月21日(月) MFゴースト「しげの秀一氏体調不良のため休載」

漫画家の個人的な事情について、私は何も知りません。
また、ネット上の噂話や「作者インタビュー」といった記事も、あまり興味はありません。
井上雄彦さんにも、私の知らない、何か特別な事情があるのかも知れません。
ですが、何があろうと「著作物は作品がすべて」ですよね。

この意味で、井上雄彦さんは「終わらせる力がない」漫画家なのだなぁ、と思います。

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2022年7月26日 (火)

真夏の大航海「ONE PIECE」コミックス1~92巻無料公開

遅ればせながら。
10代の男の子から教えてもらいました。

どなたもご存知。
少年ジャンプ連載の人気漫画「ONE PIECE・ワンピース」です。
2022年6月27日から、コミックス1~92巻がネットで無料公開されているのですって。

連載25周年記念企画
ONE PIECE ISLAND
92巻無料大航海
Onepiece_202207_01
ちなみに、現在の最新刊は102巻です。
92巻まで無料公開するので、最新の10冊は買って読んで下さい。
そんな感じでしょうか。

さすがに「全巻まとめて一挙公開」ではありません。
以下のように、3期に分けて順に公開するという形式です。

  期間 公開範囲 話数 日数 一日当たり話数
1期 6月27日~7月10日 1話~303話 303話 14日 22話/日
2期 7月11日~7月24日 304話~597話 293話 14日 21話/日
3期 7月25日~7月31日 598話~931話 334話 7日 48話/日

全部読もうとすれば。
コミックス一巻は、大体10話くらいですので、
1期2期は、毎日コミックス約2冊分
学期末ではありますが、これくらいは無理なく読み切れるでしょう。

さて問題は、7月25日からの3期です。
なんと、日当たり48話、毎日コミックス約5冊分
うーん。
これは、結構きつそうですねぇ(^^;

子どもたちにとっては、夏休みが始まったばかり。
めったにない、ルフィの大航海大公開ですからね。
一週間どっぷり浸って過ごすのも、良い経験かも知れません。

後で宿題に追われて、大後悔・・・なんて(^^;

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2022年6月14日 (火)

再読です 池波正太郎「幕末新選組」・司馬遼太郎「燃えよ剣」

「鎌倉殿の13人」で思い出した、ふたつの小説。
結局、両方とも面白くて、全部読み返してしまいました。

池波正太郎「幕末新選組」
主人公は「永倉新八」
新選組の最初からの隊士の一人で、幕末を生き残り、大正年間まで生きた人物。
近藤勇や土方歳三の振る舞いを、一歩引いた立場から描きます。
新選組が力をつけると、二人はすっかり偉くなってしまう。
近藤も土方も、このごろでは、いよいよ近よりがたくなってきている。
 二人とも、毎日、仕立ておろしのような黒紋付の羽織、仙台平のパリパリするような袴をつけ、
胸をそらし、廊下ですれ違ったときなど、新八が頭を下げると、
「うむ……」
 挨拶を返す近藤の頭は下るかわりに、ぐぐっと反り返ってしまうのだ。
(近藤さんも、とうとう成り上り者になってしまやァがったな)
 苦々しくて、たまらない。
新八の語った、こんな言葉も出てきます。
なあに、明治維新なんてえものはね、つまり薩長たち雄藩と徳川との争いさ。
いまのような文明開化の世が来たのも、そいつは時勢というやつでね。
つまりは日本国民がえらいのだよ

司馬遼太郎「燃えよ剣」
主人公は土方歳三」
自らを「喧嘩師」として、最後まで戦う姿が描かれます。
先の「幕末新選組」では、近藤勇と土方歳三の二人をまとめて「成り上がり」として描いていました。
こちらでは、近藤勇はほぼ同様ですが、土方歳三は新選組を強くすることだけを考えている、と描かれます。
時々入る、著者のコメントが面白い。
例えば、こんな感じです。
鳥羽伏見の戦い・その一
 数日前、筆者は、歳三がいた伏見奉行所あとを訪ねるために、京都から伏見街道を南下してみた。
 途中、
「御香宮」
 という広大な神域をもつ神社がある。道路の西側に森をなしている。
 そのわずかに南、御香宮よりおそらく十倍はひろかったであろう地域に、
「伏見奉行所」
 は、塀をめぐらせていた。
「いま、どうなっています」
 と、御香宮の神主さんにきくと、
「団地どすわ」
 と、吐きすてるようにいった。
(中略)
 私は、ぼう然と、団地風景を見渡した。
 日本歴史は関ケ原でまがり、さらに鳥羽伏見の戦いでまがった。
 その場所にひとかけらの碑もなく、ただ団地は、見渡すかぎり、干し物の列である。

このあとも、すごいんです。
「暑うおすな」
 と、偶然、知人から声をかけられた。
 伏見の葭島で川魚を獲っているおやじで、京都の老人らしく、錆びさびとした声を出す。
「あの年は、寒おしたそうどすな」
 と、老人は、曾祖母から聞きつたえているはなしをしてくれた。
「お奉行所のそばに、小ぶななどがいる水溜りがおして、そこに暮から正月にかけて一寸ほどの氷が張っていたそうどす」
当時の様子の伝え聞き。
昭和30年代の取材時の話でしょうが、さすがは京都ですねぇ。

土方歳三が、愛する女性と過ごした京都最後の二日間。
 西昭庵には、茶室がある。
 そのあと、お雪は、炉の支度などをして、歳三をよんだ。歳三は、炉の前にすわった。
「私には、茶ができない」
「お喫みになるだけでよろしゅうございます」
「この菓子は?」
「京の亀屋陸奥の松風でございます」

以前、頂きもので食べたお菓子が出てきました。
2015年9月24日(木) 頂きました京都土産「亀屋陸奥の松風」
この時は流してしまいましたが、ここに出ていたのですね。

さてこの後は、司馬遼太郎「新選組血風録」ですかね。
或いは、戦国時代に飛んで池波正太郎「蝶の戦記」「火の国の城」あたり。

「鎌倉殿の13人」から、話は大きく飛んでしまいました、これくらいで終りにします。

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2022年6月13日 (月)

面白い!!! NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」上総広常 余談

話は更に遡ります。

4月17日放送の第15回「足固めの儀式」
佐藤浩市演じる上総広常が、謀反の首謀者として殺されます。
死後、広常の書いた文章を義時が読み上げる、感動シーン。

鎧の中から忠誠を誓う手紙が出てきた、といった話は、元からあったと思います。
このドラマの数回前では、広常が読み書きの練習をする様子が描かれました。
広常は「京に上って恥をかかないように」と義時に語っていました。
これによって、先のシーンがぐっと深みを増していると思います。
Kama13_202206_3
うーん、さすがですねえ。
同じNHKでもね。
何の前振りもなくお蕎麦のつゆをひっくり返すようなドラマとは、出来が違うなと思います。

話は変わります。

ずっと以前に、新選組の近藤勇が書の手習いをする、といった話を読んだ覚えがあります。
この二冊のどちらかだと思い、チェック。
池波正太郎「幕末新選組」初出不明、あとがきは昭和39年春
司馬遼太郎「燃えよ剣」初出は週刊文春 昭和37年11月~昭和39年3月連載

「燃えよ剣」上巻に出ていました。
祇園「山の尾」
 歳三は、すぐ、隣りの近藤の部屋をたずねた。
「なんだ」
 そういったきり、近藤は顔をあげない。
 字を習っている。独習である。
(三十の手習いだな)
 と歳三はよくからかう。
 もともと、近藤は関東にいたころはひどい文字を書いていたのだが、京にのぼってからは、
(新選組局長がこれでは)
 と、にわかに発心して手習いをはじめた。
士大夫たる者の唯一の装飾は、書であろう。
書がまずければ、それだけで相手にされないばあいも多い、と近藤は考えている。

新選組組長として京都で名を馳せて、書の手習いも多少は役立ったのかもしれません。

話がそれて、長くなってしまいました。
「鎌倉殿の13人」については、これくらいで終りにします。

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2022年5月25日 (水)

行ってきました 日本科学未来館「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」雑考

2022年5月15日(土)の続きです。
これで終わりにしますので。

日本科学未来館 特別展
「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」

「D.E.A.D.」
について、ネットで確認。
https://dead.work/
Dead_202205

私たちはこの状況を「D.E.A.D.(Digital Employment After Death = 死後デジタル労働)」と名付けました。
おいおい。
「私たち」って誰ですか?

(C)Whatever Inc.とありました。
https://whatever.co/ja/
良く分かりませんが、CGなどのクリエイター集団、という感じでしょうか。
トップページで、NHKの朝ドラ「スカーレット」のオープニングCG画像も出てきました。
Whatever_202205


このテーマは、現在60代の私たちのような世代は、子どもの頃から考えてきことですね。

平井和正・桑田次郎「8マン」
谷博士は、某国で軍事用に開発したスーパーロボットを持ち出して、日本に脱出。
博士は瀕死の東刑事に出会い、彼の記憶や人格をロボットに転送する。
ロボットは「8マン」と名付けられ、 自分の運命に悩みながら「捜査1課8人目の刑事」として活躍。
普段は私立探偵の東八郎として暮らす。

えー。
東刑事の肉体の方は、どうなったんだろう?

手塚治虫「鉄腕アトム」
天馬博士は交通事故死した息子「トビオ」に似せて、ロボットを作る。
博士は、ロボットが人間のように成長しないことに絶望してサーカスに売りとばす。
ロボットはお茶の水博士に保護され、「アトム」と名付けられる。
アトムは、弟と妹と両親まで作ってもらい、家族で暮らす。

えー。
ロボットの家族なんて、どんな暮らしをしているんだろう?

浦沢直樹「PLUTO」第1巻に、印象的なシーンがあります。
原作は鉄腕アトム「地上最大のロボット」です。
夫の死を告げられる、旧型の家政婦ロボット。
お茶でもいかがですか。
あなたもロボットでらっしゃるから、
飲むふりをするだけでしょうけど。
ロボットは人間と同じような生活をすることで、
より人間らしい感覚をアップグレードさせる……
確かにその通りですけど……
お茶を飲む喜びまでは、
なかなかわかりませんよね
Pluto_202205

話は変わります。

申し訳ありません。もう少し書いてしまいます。
たどたどしく語る、かわいいロボット。
シリコンで柔らかく、人肌くらいのあたたかさ。
仰向けに寝ている、リアルな女性ロボット。
これらを前にした、おっさんの連想の方向は、、、もう決まっています(^^;

ふるーいSF小説をふたつ。
いずれも出版は1969年。

眉村卓「わがセクソイド」
SF短編集です。
主人公は、風俗店のセクソイド「ユカリ」に惚れこむ。
お店のセクソイドは、一定期間で記憶がリセットされてしまう。
主人公は、その前にユカリを
連れ出してしまう・・・
ちょっと「ぽんこつポン子」に似た展開。

平井和正「アンドロイドお雪」
こちらは単行本一冊のSF長編。
遺産として入手した、精巧な家政婦アンドロイド。
実は非合法の「セクソイド・アンドロイド」で、やがて自我に目覚め・・・

後で、古い本棚を探してみましょう。

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