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2024年4月 2日 (火)

SF小説「流浪地球」が全文無料公開

こんなアナウンスがありました。
KADOKAWAは、全国公開中の映画「流転の地球 -太陽系脱出計画-」の原作小説、劉慈欣(りゅう じきん/リウ・ツーシン)著「流浪地球」を3月25日(月)~4月7日(日)まで文芸WEBマガジンのカドブンにて全文無料試し読み公開いたします。
というわけで。
第54回星雲賞受賞作のSF短編集「流浪地球」のうち、表題作が無料公開中です。
https://kadobun.jp/trial/rurouchikyu202403/
Rurochikyu_202403
内容は、ざっとこんな感じです。
400年前に、やがて太陽の爆発により太陽系は壊滅することが判明。
世界政府は、地球まるごと4.3光年彼方の別の星系に移住することを決定。
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の平野部に12000基の「地球エンジン」を建造。
まず地球の自転を止めるのに43年。地表は壊滅し人々は地下都市に移住。
そして、別の星系に向けて2500年の旅がはじまる・・・

この小説を原作とする2019年の中国映画「流転の地球」というのがありまして。
その前日譚の新作映画「流転の地球 -太陽系脱出計画-」が、ただいま公開中です。
https://rutennochikyu.jp/

残念。
関東の上映館は、東京と神奈川だけ。
正直なところ、埼玉県から交通費をかけてまで、見に行く気にはなりません。
小説だけ、無料で楽しませていただきました。


なぜこんな話をしているかといいますと。
来年1月のお楽しみが、こちらです。

午前十時の映画祭14
Bグループ:2025年1月17日(金)~1月30日(木)
妖星ゴラス[映画祭初上映]
燃える妖星が地球に急接近! 人類滅亡の危機を描くSFスペクタクル
Gorath_202403
質量が地球の6000倍という黒色矮星ゴラスが地球に接近していた。
世界各国の科学者が一堂に会し、衝突回避のため、地球を40万キロ移動させ、軌道を変える計画が決定。
南極では巨大な推進装置、ジェットパイプの建設が始まった。

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2023年12月29日 (金)

全11巻つながり「ぼくらの」

先日の、武田一義/平塚柾緒(太平洋戦争研究会)「ペリリュー」
全11巻つながりという、こじつけです(^^;

鬼頭莫宏「ぼくらの」全11巻です。
Bokurano_202312

以前「長編漫画は、ざっと4年で20巻くらいが理想的なのではないか」ということを書きました。
2020年12月11日(金) 最終巻発売「鬼滅の刃」雑考その2
完結ではないがピークがそのあたりの作品。
・ワンピース:23巻 アラバスタ編の完結
・スラムダンク:21巻 県大会で陵南を破り全国大会出場を勝ち取る
・頭文字D:17巻 群馬が舞台の第一部終了
きっちり完結の作品。
・JIN-仁-:全20巻
・鬼滅の刃:全23巻

こちら「ぼくらの」全11巻も、「JIN-仁-」鬼滅の刃」と同様に、
「綿密な構成案に沿って、きちんと終わらせた結果」というように感じます。

内容は、ざっとこんな感じ。
・舞台は近未来の日本
・主人公は、たまたま夏休みの自然学校に参加した少年少女15人
・彼らが謎の巨大ロボットの操縦者となり、地球を守るために戦う
・戦闘時は全員が乗り込みむが、操縦は一人
・その一人づつを主人公に、連作形式で話が進む

戦いのルールはこうです。
・敵ロボットとの戦闘に負ければ、この地球は滅亡する
・勝っても、戦闘が終われば操縦者の命はない

操縦者になれば、勝っても負けても死は免れない。
このヘビーな設定の中、様々な事情を抱えた少年少女がしっかりと描かれます。
巨大ロボット同士の戦闘の方が、サブストーリーのようです。

その他、防衛軍のメカや空間転送の原理などの描き込みも充実していて、物語に深みを与えています。
Boku_4187Boku_6181

そして、ラスト2ページが素晴らしい。
巨大メカ物ではごく普通のセリフなのですが、それまでのストーリーと相まって、心に深く響きます。

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2023年12月28日 (木)

白泉社つながり「ペリリュー 外伝 2」

年末総括というほどではありませんが、漫画つながりで。
先日の、panpanya最新刊「商店街のあゆみ」と関連する作品です。
とは言っても、内容は全く関係ない、単なる偶然の類似ですが。
・出版元は同じ白泉社
・リアルな背景にかわいいキャラクター
・年に一冊の新刊

ペリリュー 外伝 2
https://www.hakusensha.co.jp/comicslist/67060/
Peleliug2_202312

涙なくしては読めない「ペリリュー 楽園のゲルニカ」は、2021年7月の第11巻で完結しました。
こちら「ペリリュー 外伝」は、これに出てくるキャラクターのサイドストーリーです。
「本伝」と同じ、白泉社「ヤングアニマル」に不定期連載されています。
2022年7月に第1巻が出て、2023年7月に第2巻が出ました。

こちらも、良いんですよ。
日本軍兵士はもとより、米軍兵士や現地の人々、更には生き残った主人公の息子の視点など。
失礼して、数コマ引用します。
PTSDに悩む米兵
Peleliug2_202312_1
かっこいい戦記漫画が好きな、主人公の息子
Peleliug2_202312_2

今でも連載が続いているようなので、来年は三冊目が読めるでしょう。

白泉社の公式サイト。
https://www.hakusensha.co.jp/
Hakusensha_202312

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2023年12月27日 (水)

panpanya最新刊「商店街のあゆみ」

私は60代半ばのジジイです。
小さい文字を読むのがきつくなり、読書はもっぱら電子版です。
最近は、それも面倒になりまして。
19インチ液晶画面縦置きで、漫画を読むことの方が多くなってしまいました。


というわけで。
最近気に入っている漫画です。
今年の11月に発売された、panpanya商店街のあゆみ」
この作者の新刊は、年に一度のお楽しみ。
Panpanya_syoten_202312

まずは、不思議なペンネームの作者について。
ウィキペディアから抜粋。
panpanya(パンパンヤ、本名・生年月日・性別非公表)は、日本の漫画家。
2000年代後期より活動を開始し、2013年に単行本『足摺り水族館』にて商業誌デビュー。
以降、年に約1冊のペースにて短編作品集の単行本が白泉社より発表されている。
緻密に描き込まれた画と、現実と空想が混在する世界観が作品の特徴とされる。

雑誌「ユリイカ」でも特集されます。
ユリイカ2024年1月号 特集=panpanya
-夢遊するマンガの10年-
商業誌デビュー10年・単行本10冊目刊行記念
「端切れ」を拾い、観察し、想像するというプロセスからpanpanyaのマンガは生成される。
「寝入りばなにみる夢のよう」とも形容され、時に「ガロ系」をはじめとする日本のオルタナティヴ・コミックの水脈上に位置づけられるその仕事は、まるで終わらない自由研究のように拡大と深化を続けている。
最新刊『商店街のあゆみ』の刊行に際し、拾い集められてきた「端切れ」たちを改めて見つめ直し、それらによって形成された架空の町の中でこれからも道に迷い続けるための地図を想像したい。


私としては。
「寝入りばなにみる夢」というよりは。
「目覚める直前に見る夢」のような感じがします。
どなたも経験があるでしょう。
現実のように感じながら、場所や人がふわふわ移り変わったりして。
「あれ、これはどうもおかしいぞ?」
なんて思いはじめると、だんだん目が覚めてきて。
「あっ。さっきのは夢だったんだ。」
というような、不思議な目覚め。

自分の見た夢を描いた作品で有名なのは、この辺でしょうか。
小説では、夏目漱石「夢十夜」
漫画なら、つげ義春「ねじ式」
panpanyaさんの濃密な描き込みは、このつげ義春に近い感じがします。
ですがそれは、背景だけ。
登場人物は、淡い鉛筆のようなタッチ。
設定が不思議な話ほど、人物が淡く描かれているようです。
不条理で濃密な背景こそが現実で、登場人物の方が非現実であるかのような、不思議な絵柄。
Panpanya_syoten_3_202312

そんな世界で起きる出来事の「落ち」も面白い。
Panpanya_syoten_2_202312
この一冊で、数日間ふわふわした非現実感が楽しめます。

白泉社の紹介ページ。
https://www.hakusensha.co.jp/comicslist/68848/

pxivのpanpanyaさん。
https://www.pixiv.net/users/225434

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2023年12月26日 (火)

読書はもっぱら電子版

私は60代半ばのジジイです。
小さい文字を読むのがきつくなり、読書はもっぱら電子版
思い切り大きなフォントで、らくらく。
ちょっと確認したら、大体10年前から。
2013年4月9日(火) 春のルーティンワーク
 20130409_04

最近は、それも面倒になりまして。
19インチ液晶画面で漫画を読むことの方が多くなってしまいました。
2017年3月20日(月) 液晶ディスプレイ交換
20170319

何を読んでいるかは、後ほど。

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2023年9月17日 (日)

プロ野球「阪神がアレ」で「重版出来!」再び(^^)

阪神タイガースが、18年ぶりに「アレ」したそうです。

阪神ファンと言えば、、、
興都館の週刊コミック誌「バイブス」の和田(元)編集長。
さぞかし喜んでいるだろうと思ったら。
SNS上に画像が上がっていました。

失礼して、2画面をキャプチャ。
Hanshinn_202309_1

Hanshinn_202309_2

連載は終わってしまいましたが、姿が見られてちょっと嬉しい(^^)
・2023年8月13日(日) 完結です 漫画「重版出来!」


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2023年8月16日 (水)

映画「君たちはどう生きるか」雑考その2

蒸し返しになりますが。
7月14日に公開された、宮﨑駿監督の新作映画君たちはどう生きるかについて。
世間では高評価と低評価に、はっきりと分かれているようです。
私としては「後者」なわけですが。

この映画について、鈴木敏夫プロデューサーの言葉です。
失礼して、ネットの記事を一部引用します。
https://coconutsjapan.com/etm/post-99048/99048/
鈴木さんはこれまで、プロデューサーとして手堅く作品づくりに携わってきたと言います。
「石橋を叩いて渡るって言うじゃないですか。僕、叩いても渡らないですよ。そのぐらいね、慎重だったんです」と言うほど、作品の内容も宣伝方法も手堅く、興行収入につながるような手法を取ってきたそう。
しかし、『君たちはどう生きるか』で初めて鈴木さんは手堅さから離れ、自由な作品づくりに挑戦。
「宮崎駿に今回だけ、初めてですよ?『好きなものやって下さい』って」と、宮崎監督の好きなように任せたことを明かします。



なるほど、ねぇ。
先の重版出来!の中で、この件にマッチする名セリフがあります。
第2巻の22ページ。失礼して、一部を切り出し。

漫画雑誌「バイブス」編集部の五百旗頭(いおきべ)デスク。
人気漫画家の不調に対して、何も言えない新人の黒沢を、きつく指導します。
Jyuhan_2_22
漫画家に自由に描かせてどうする!
描きたいシーンしか描かないぞ。

描きたくないような地味なコマを重ねて重ねて、
やっと辿り着くのが「物語」だよ。

描く側の苦しみは読者の喜びと正比例するんだ。
その作品を最も高いクオリティに引き上げるのが、
俺たち編集者の仕事なんだ。



この機会に書いてしまいます。
あくまで私の個人的な評価ですが。
分かりやすく面白い大ヒット作の後に、あれれ?となった、あれこれ。

しげの秀一のバイクやクルマ作品の3作目。
バリバリ伝説↗頭文字D↘MF-ゴースト

平成版ガメラ三部作の3作目。
大怪獣空中決戦↗レギオン襲来↘邪神<イリス>覚醒

新海誠の大ヒット後の作品。
君の名は。↘天気の子↘すずめの戸締まり

樋口真嗣と庵野秀明の「シン」シリーズ。
シン・ゴジラ↘シン・ウルトラマン→シン・仮面ライダー

いずれも「成功体験」を受けて「大作家」になってしまい、、、
周囲のチェック体制が弱くなってしまったのかな、と想像しています。

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2023年8月13日 (日)

完結です 漫画「重版出来!」

2023年8月9日発売のコミックス「重版出来!20」です。
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2012年から連載開始だそうですが、私が知ったのは2017年。
・2017年11月23日(木) これは面白い!!!「重版出来」
それ以来、毎年2冊の新刊を楽しみにしていたのですが、この20巻で、完結しました。

主人公は、学生時代にはオリンピックを目指す柔道選手でした。
怪我で断念して、出版社に就職し漫画週刊誌の編集部に配属されます。
そこで出会う、出版業界に関わる様々な仕事の様子をリアルに描き、大変面白かったです。

最終巻では、新人漫画家の成長や、ベテラン作家が国際的な賞を獲るなど。
更には「ディスクレシア・読字障害」の問題を取り上げたり。
その上、ネット投稿の謎の新人まで登場したり。
いささか詰め込み過ぎのような印象もありますが、とにかく大団円。

一番気になるのは、第2巻で失踪した、かつて大人気だったギャグ漫画作家です。
残された娘の成長はしっかり描かれて、最後には帰って来るだろうと楽しみにしていましたが、、、
残念ながら、最終巻でも、そのままでした。


ついでにご紹介。
こちらは、2023年7月28日発売「あぶさん 球けがれなく道けわし」
「あぶさん」単行本未収録作品集。
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「あぶさん」は、どなたもご存知ですね。
1973年から2014年までという長期連載の野球漫画です。
こちらも、スコアラーやスカウトなど、野球界の裏方を描いた話が結構ありましたっけ。

今回の作品集は、連載終了後に単発掲載された2作などが収録されています。
・2018年8月21日(火) ビッグコミックオリジナルに「あぶさん」
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このように「重版出来!」も、「その後」を描いた作品が出ると良いのですが、、、

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2023年7月13日 (木)

熊谷市妻沼の古書店「むすぶん堂」その2

埼玉県北部には、面白そうな古書店が幾つかあり、以前から気になっていました。
そのひとつ、熊谷市妻沼の「むすぶん堂」に、ちょっと行ってみました。

欲しい本もいろいろありましたが、今日は挨拶代わりに一冊だけ。
内田百閒「贋作吾輩は猫である」
昭和55年10月25日 初版発行
株式会社 六興出版
装丁は川上澄生
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さーて。
遅いお昼です。
店長さんのお話では、妻沼には、NHKのEテレ「ふるカフェ系 ハルさんの休日」で紹介されたカフェもあるそうです。
いやいやー。古民家再生は良いとは思いますが、、、
それなら「ザ・喫茶店」という感じのお店もありますよ、とのこと。
そちらに行ってみました。
「喫茶タンネの森」
山小屋風の外観に、店内にはスキー板が飾ってありました。
「タンネ」はドイツ語で「樅の木」。
ネット検索すると、同名のスキー場もあるようです。
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日替わりランチの オムライスセット 900円
なるほど、いかにも喫茶店のランチ。
これは良いですねぇ。
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食後にコーヒーを飲みながら「贋作吾輩は猫である」をぺらぺら。
ビニールのカバーがかかった、川上澄生の装丁が良い感じです。
ペン書きのキレイな字で、1980.11.19.(水) 桜文堂 とあります。
こんなスタンプも押してあります。
国鉄バス50周年記念
昭和55年12月20日
東京駅
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出版元「六興出版」について。
品の良い文芸書を出していた出版社という、かすかな記憶。
ウィキペディアで確認。
1992年まで存在した日本の中堅出版社とのこと。
戦後の「六興出版部」創業時のメンバーがすごい。
菊池寛の秘書だった佐藤碧子の夫の石井英之助
吉川英治の弟・吉川晋
直木三十五の愛人の弟・香西昇
が文藝春秋から入社する。

次に、ネットで「桜文堂」を検索。
川崎市にある書店がヒットしました。
前の持ち主は、ここで買ったのかも知れません。

というわけで。
もう中身を読む前から、色々と楽しめます。
以前も書きましたが。
文章を読むだけなら、Kindleや青空文庫の方がずっと便利です。
この本だって、Kindle版はありませんが文庫本なら今でも新品が買えます。

ですが、質感装丁書体など「紙の本」自体の楽しさは格別です。
更には、先のような古書ならではの面白さ。
今回も「この本」自体を、ゆっくり楽しみましょう。

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2023年7月12日 (水)

熊谷市妻沼の古書店「むすぶん堂」

埼玉県北部には、面白そうな古書店が幾つかあり、以前から気になっていました。
そのひとつ、熊谷市妻沼の「むすぶん堂」に、ちょっと行ってみました。

熊谷市妻沼の「妻沼聖天山」のすぐそばです。
ここ10年ほどで4~5回は行っている、お馴染みの場所です。
まずは埼玉県唯一の国宝建造物「妻沼聖天山 本殿」に手を合わせて。
境内の土俵の上には、子ども神輿が並んでいました。
夏祭りの準備でしょうね。
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目的地は、ここから歩いて、ほんの数分。
境内南側の「縁結び通り」に、無料休憩所「めぬま館」がありまして。
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その一部が「フベンな本屋 むすぶん堂」です。
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店内の様子です。
広くは無いですが、凝った展示で宝探しのよう。
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中央は、主に埼玉の地理や歴史に関する新刊図書。
周囲の棚には、様々な古書。
おー。あるある。
文芸書はもちろん、映画パンフやレコードなども。
銀の背表紙のハヤカワSFシリーズ。
筒井康隆など懐かしのSF作家。
つげ義春特集の「ガロ」は、作品が映画化された時期のもの。
マンガ関連の新書なども並んでいたり。
棚の奥の方に、ひっそりと岩波文庫。
小引き出しには、古い観光地図が並んでいたり。
これは楽しい(^^)

店長さんと、少しお話をさせて頂きました。
「無店舗のネット専業古書店は結構あるんです、その方が利益が出るんですけどね・・・」
なるほど。あえて対面店舗を始めたのですね。

続きは後ほど。

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