最近の本棚

2025年2月 7日 (金)

漫画です「本なら売るほど」

先日、新聞の書評欄で紹介されていました。
「本なら売るほど」第一巻 児島 青
読んでみたら、なるほどこれは面白い(^^)

舞台は「蛍玉線の千川駅」近くにある、小さな古書店「十月堂」。
モデルは東京都調布市の京王線仙川駅でしょうか。
都心への通勤圏内のベッドタウンというイメージでしょう。
そこを舞台に、一話完結の古書にまつわる様々なエピソードが描かれます。

あれこれ「そうそう」と頷きたくなるようなシーンが続きます。
失礼して、一部画像付きでご報告。
ほんの言い訳ですが、画像品質は落としておきます。


応接間に飾ってあったという「古い文学全集」が持ち込まれる。
出版バブル時代に「棚の飾り用」に出回った全集で、古書としての商品価値はない。
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1980年前後ですね。
当時、椎名誠が「本の雑誌」「ほるぷ出版の本はかなしい」と題して語っていました。
当時の同じような企画本で「復刻版の名作全集」がありました。
今はそれのバラ本が安価で手に入って、嬉しい(^^)
・2017年12月10日(日) 購入しました(^^) 古本「復刻版 海底軍艦」
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不動産屋から、取壊し予定の家屋の本の処分を頼まれる。
蔵書はもとより、レコードや趣味の小物なども多数あるが、日の目をみることなく廃棄される。
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この人・・・・
会ってみたかったな
私も少し前、同じようなつらい思いをしました・・・

新潮文庫の特徴。
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新潮文庫は天のギザギザとスピンで見分けられます
天アンカットと呼ばれる格調高い製本スタイルです
そうそう(^^)
・2024年12月25日(水) 山形県鶴岡市来訪記念「藤沢周平」
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若い女性が「旺文社の半七捕物帳全6巻揃 2500円」を購入。
年配の女性と嬉しそうに語り合う。
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うわー良いですね。
このシリーズ、私も持っていました。


「青木まりこ現象」
古書店の「トイレはありません」という意味の貼り紙。
1985年2月発行「本の雑誌」40号の投書欄に端を発して、この名がついた。
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https://ja.wikipedia.org/wiki/青木まりこ現象
青木まりこ現象(あおきまりこげんしょう)とは、書店に足を運んだ際に突如こみあげる便意である。
ウィキペディアにも「以前から言及されていた」と書かれています。
私もよく覚えています。
1970年代はじめ、私の中学生時代。
理科の前野先生が、同じ話をしていました。
その時に私はすでに「どこかで聞いた話だ」と思ったのを、良く覚えています。


うーん。
良いですねぇ。
セリフは少な目で、心象風景の描写も上手い。

少しだけ気になった点。


不動産屋からの処分依頼について。
現実の世界では、レトログッズはそれなりの市場があり、かなりの高値が付くこともあります。
不動産屋なら、そのことを知らないはずはないでしょう。
まぁ、この作品世界では「取るに足らないもの」という扱い、ということで。

先の「本の雑誌」が出てくる話は、こうです。
老店主の古書店には、100円コーナーの本を沢山買ってくれる美大生のお客さん。
本好きなのかと思っていたら。
全く違う目的で本を集めていたことを知り、老店主はひどく落胆。
いやいやー。
買っている内容を見れば、読むためかどうかは、分かりそうなものですが。


細かい点で揚げ足取りをしてしまいましたが、とにかく面白い。
連載は、漫画誌「ハルタ」です。
私の好きな「ふしぎの国のバード」と共に、年6回掲載。
・2015年6月26日(金) 面白い!「ふしぎの国のバード」

試し読みは、こちら。
https://www.harta.jp/articles/100163.html

次巻を楽しみにする作品が、ひとつ増えました。

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2024年12月24日 (火)

特撮アーカイブセンター来訪記念「学研の図鑑 スーパー戦隊」

私は60代半ばをすぎたジジイです。

私にとっては、福島県須賀川市「特撮アーカイブセンター」の展示品は、もうたまりません。
https://s-tokusatsu.jp/

・2022年8月1日(日) 行ってきました 須賀川市「特撮アーカイブセンター」
・2024年12月8日(日) 東北の主に鉄道関係あちこち その5
今回、スーパー戦隊やメタルヒーロー関連の収蔵品が増えていたのが嬉しいところ。
入口すぐに「五星戦隊ダイレンジャーの気伝獣」「恐竜戦隊ジュウレンジャーの守護獣」たち。
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この機会に、少し前に入手した本をご報告。
・学研の図鑑「スーパー戦隊」
・2021年4月20日第一刷発行
・定価3630円(10%税込)

これがなんと、近所の書店のアウトレットで半額の1815円(^^)
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外箱には秘密戦隊ゴレンジャー
本体表紙には特捜戦隊デカレンジャー
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まずは目次です。
以下のような分類に基づき紹介されています。
学問の基本は「分類と体系化」ですからね。
さすが。
1.世界組織のスーパー戦隊
 秘密戦隊ゴレンジャーなど
2.民間組織のスーパー戦隊
 大戦隊ゴーグルVなど
3.伝統組織のスーパー戦隊
 忍者戦隊カクレンジャーなど
4.古代組織のスーパー戦隊
 恐竜戦隊ジュウレンジャーなど
5.超自然・異世界からのスーパー戦隊
 五星戦隊ダイレンジャーなど
6.宇宙由来のスーパー戦隊
 電子戦隊デンジマンなど
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さて中身です。
各組織の概要が、この通り見開きで記載されています。
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図解「ライオン型戦力の大きさ」
動物で言えば「走る速さ」とか「体の大きさ」などで、お馴染みですね。
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スーパー戦隊の歴史のページ。
室町時代
バイオマン1484年
ハリケンジャー・ゴウライジャー1495年
安土・桃山時代
ニンニンジャー1571年
カクレンジャー1593年
といった具合で、もうたまりません。
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巻末には50音順の索引も付いています。
学研の図鑑としての、しっかりとした内容はさすが。

公式サイトでは「大人も楽しい図鑑」として紹介されています。
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2024年7月 7日 (日)

見てきました!!! 映画「違国日記」その2

遅ればせながら。
2024年6月7日(金)公開の映画「違国日記」について。
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一応書いておきます。
アニメ化も進んでいるそうです。
https://ikoku-anime.com/
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ちがう国の女王の
王座のかたすみで眠る
原作第一巻の印象的な言葉です。

小説家の槙生が一人で暮らしていた、狭いマンション。
同居することになった女子高生のは、仕事部屋の隅に布団を敷いて寝ます。
原作では、こうです。
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映画同様に、原作重視で作られているのが、良く分かります。

前のページののモノローグがなかなか良いです。
失礼して、全文転記します。

槙生ちゃんの

叩くパソコンの
キーボードの音

たまに迷うように止まって
たまに殺すようにたぶん
消去を連打する

紙をめくる音と
深いため息

おざなりに消された電気と
あけっぱなしのカーテンから入る
遠くのコンビニの明るさ
枕元の本の山の隙間で眠る

私の好きな夜

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2024年6月24日 (月)

岩波ブックレット 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

先日見てきた映画「関心領域」と、直接の関連はないのですが。
ナチス関連ということで、この機会にご報告。

岩波ブックレット No.1080
検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?
2023年7月5日 第1刷発行
定価 本体820円+税
歴史学からみて
ナチスに評価できる点はあるか?
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目次を一部転記します。
・第四章 経済回復はナチスのおかげ?
・第五章 ナチスは労働者の味方だったのか?
・第六章 手厚い家族支援?
・第七章 先進的な環境保護政策?
・第八章 健康帝国ナチス?
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「ナチスは良いこともした」という議論が国内外で繰り返しわき起こります。
先のような論点に対し、事実・解釈・意見と、三つの層に分けて、きちんと反証しています。
更に「おわりに」では、ネットで炎上した反論ツイートを、ばっさり切り捨てています。

岩波書店のサイトでは、冒頭10ページが公開されています。
また、参考文献リストも添えられています。
https://www.iwanami.co.jp/book/b628046.html

120ページほどの小冊子なので、読みやすいのもありがたいです。
近頃よく見聞きする歴史修正主義に対抗する、良心的な冊子だと思います。

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2024年6月16日 (日)

映画「そして父になる」参考書籍「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年」

映画「そして父になる」の続きです。
エンドロールで、参考書籍がクレジットされていました。

ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年 奥野修司
1995年発行のハードカバーは新潮社、文庫版は文春文庫、Kindle版もあります。

古書なら数百円で購入可能ですが、映画も無料で見ていますからね(^^;
検索すると、埼玉県内あちこちの図書館にあることが分かりました。
・埼玉県内図書館横断検索
https://www.lib.pref.saitama.jp/calil/

とりあえずハードカバーを借りて読んでみました。
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裏表紙の、小さな靴のイラストが切ない。
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昭和52年、沖縄で起きた赤ちゃんの取り違え事件を克明に追ったノンフィクションです。
小学校にあがる際の血液検査で、出生時の取り違えがわかった二人の少女。
他人としか思えない実の親との対面、そして交換。
「お家に帰りたいよう」子どもたちの悲痛な叫び――。

子どもたちが生まれたのは、昭和46年8月。
子どもたちを交換したのが、小学校入学直前の昭和53年3月。
60代の私には、割合最近のようにも思えますが、もはや半世紀前ですね。
ちなみに、沖縄の本土復帰は昭和47年。
決して裕福とは言えず、血縁地縁を重視する当時の沖縄での出来事です。
まずは「浮気」を疑われる。
事実が判明し、母親は心痛のあまり寝込む。
お互いの交流のため、めったに行かない遊園地などに一緒に出掛ける。
毎週末の交流で、費用も大きな負担になる。

慣れてもらうために、ついつい甘やかしてしまう。
それでも新しい家族に馴染めない子どもたち。
明るかった子どもが、すっかり無口になる。

交換後も、週末の元の家との交流が止められない。
更には、子どもたちの親の親世代の、貧しさからの移住生活まで描かれる。

片方の子は、名字はもとより名前まで変えられてしまいます。
そして、二組の親子の行く末も、大きく異なっています。

うーん。これは厳しい。
文庫版には、その後の子どもの様子など加筆されているようです。
後日、近くの別の自治体の図書館に行って、読んでみましょう。


これを読みますとね。
是枝裕和監督。本作の他にも「誰も知らない」「万引き家族」などなど。
子どもの自然な演技を巧みに引き出している、と思っていたのですが。

何しろ6歳児が、親元から離されて他人と暮らすわけです。
例えば、兄弟で仲が悪い、我がままになり増長する、今の生活に耐えられず泣きわめく。
そういった激しい感情的な描写は、映画には出てこなかったな、なんて思ってしまいます。

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2024年4月 2日 (火)

SF小説「流浪地球」が全文無料公開

こんなアナウンスがありました。
KADOKAWAは、全国公開中の映画「流転の地球 -太陽系脱出計画-」の原作小説、劉慈欣(りゅう じきん/リウ・ツーシン)著「流浪地球」を3月25日(月)~4月7日(日)まで文芸WEBマガジンのカドブンにて全文無料試し読み公開いたします。
というわけで。
第54回星雲賞受賞作のSF短編集「流浪地球」のうち、表題作が無料公開中です。
https://kadobun.jp/trial/rurouchikyu202403/
Rurochikyu_202403
内容は、ざっとこんな感じです。
400年前に、やがて太陽の爆発により太陽系は壊滅することが判明。
世界政府は、地球まるごと4.3光年彼方の別の星系に移住することを決定。
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の平野部に12000基の「地球エンジン」を建造。
まず地球の自転を止めるのに43年。地表は壊滅し人々は地下都市に移住。
そして、別の星系に向けて2500年の旅がはじまる・・・

この小説を原作とする2019年の中国映画「流転の地球」というのがありまして。
その前日譚の新作映画「流転の地球 -太陽系脱出計画-」が、ただいま公開中です。
https://rutennochikyu.jp/

残念。
関東の上映館は、東京と神奈川だけ。
正直なところ、埼玉県から交通費をかけてまで、見に行く気にはなりません。
小説だけ、無料で楽しませていただきました。


なぜこんな話をしているかといいますと。
来年1月のお楽しみが、こちらです。

午前十時の映画祭14
Bグループ:2025年1月17日(金)~1月30日(木)
妖星ゴラス[映画祭初上映]
燃える妖星が地球に急接近! 人類滅亡の危機を描くSFスペクタクル
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質量が地球の6000倍という黒色矮星ゴラスが地球に接近していた。
世界各国の科学者が一堂に会し、衝突回避のため、地球を40万キロ移動させ、軌道を変える計画が決定。
南極では巨大な推進装置、ジェットパイプの建設が始まった。

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2023年12月29日 (金)

全11巻つながり「ぼくらの」

先日の、武田一義/平塚柾緒(太平洋戦争研究会)「ペリリュー」
全11巻つながりという、こじつけです(^^;

鬼頭莫宏「ぼくらの」全11巻です。
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以前「長編漫画は、ざっと4年で20巻くらいが理想的なのではないか」ということを書きました。
2020年12月11日(金) 最終巻発売「鬼滅の刃」雑考その2
完結ではないがピークがそのあたりの作品。
・ワンピース:23巻 アラバスタ編の完結
・スラムダンク:21巻 県大会で陵南を破り全国大会出場を勝ち取る
・頭文字D:17巻 群馬が舞台の第一部終了
きっちり完結の作品。
・JIN-仁-:全20巻
・鬼滅の刃:全23巻

こちら「ぼくらの」全11巻も、「JIN-仁-」鬼滅の刃」と同様に、
「綿密な構成案に沿って、きちんと終わらせた結果」というように感じます。

内容は、ざっとこんな感じ。
・舞台は近未来の日本
・主人公は、たまたま夏休みの自然学校に参加した少年少女15人
・彼らが謎の巨大ロボットの操縦者となり、地球を守るために戦う
・戦闘時は全員が乗り込みむが、操縦は一人
・その一人づつを主人公に、連作形式で話が進む

戦いのルールはこうです。
・敵ロボットとの戦闘に負ければ、この地球は滅亡する
・勝っても、戦闘が終われば操縦者の命はない

操縦者になれば、勝っても負けても死は免れない。
このヘビーな設定の中、様々な事情を抱えた少年少女がしっかりと描かれます。
巨大ロボット同士の戦闘の方が、サブストーリーのようです。

その他、防衛軍のメカや空間転送の原理などの描き込みも充実していて、物語に深みを与えています。
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そして、ラスト2ページが素晴らしい。
巨大メカ物ではごく普通のセリフなのですが、それまでのストーリーと相まって、心に深く響きます。

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2023年12月28日 (木)

白泉社つながり「ペリリュー 外伝 2」

年末総括というほどではありませんが、漫画つながりで。
先日の、panpanya最新刊「商店街のあゆみ」と関連する作品です。
とは言っても、内容は全く関係ない、単なる偶然の類似ですが。
・出版元は同じ白泉社
・リアルな背景にかわいいキャラクター
・年に一冊の新刊

ペリリュー 外伝 2
https://www.hakusensha.co.jp/comicslist/67060/
Peleliug2_202312

涙なくしては読めない「ペリリュー 楽園のゲルニカ」は、2021年7月の第11巻で完結しました。
こちら「ペリリュー 外伝」は、これに出てくるキャラクターのサイドストーリーです。
「本伝」と同じ、白泉社「ヤングアニマル」に不定期連載されています。
2022年7月に第1巻が出て、2023年7月に第2巻が出ました。

こちらも、良いんですよ。
日本軍兵士はもとより、米軍兵士や現地の人々、更には生き残った主人公の息子の視点など。
失礼して、数コマ引用します。
PTSDに悩む米兵
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かっこいい戦記漫画が好きな、主人公の息子
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今でも連載が続いているようなので、来年は三冊目が読めるでしょう。

白泉社の公式サイト。
https://www.hakusensha.co.jp/
Hakusensha_202312

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2023年12月27日 (水)

panpanya最新刊「商店街のあゆみ」

私は60代半ばのジジイです。
小さい文字を読むのがきつくなり、読書はもっぱら電子版です。
最近は、それも面倒になりまして。
19インチ液晶画面縦置きで、漫画を読むことの方が多くなってしまいました。


というわけで。
最近気に入っている漫画です。
今年の11月に発売された、panpanya商店街のあゆみ」
この作者の新刊は、年に一度のお楽しみ。
Panpanya_syoten_202312

まずは、不思議なペンネームの作者について。
ウィキペディアから抜粋。
panpanya(パンパンヤ、本名・生年月日・性別非公表)は、日本の漫画家。
2000年代後期より活動を開始し、2013年に単行本『足摺り水族館』にて商業誌デビュー。
以降、年に約1冊のペースにて短編作品集の単行本が白泉社より発表されている。
緻密に描き込まれた画と、現実と空想が混在する世界観が作品の特徴とされる。

雑誌「ユリイカ」でも特集されます。
ユリイカ2024年1月号 特集=panpanya
-夢遊するマンガの10年-
商業誌デビュー10年・単行本10冊目刊行記念
「端切れ」を拾い、観察し、想像するというプロセスからpanpanyaのマンガは生成される。
「寝入りばなにみる夢のよう」とも形容され、時に「ガロ系」をはじめとする日本のオルタナティヴ・コミックの水脈上に位置づけられるその仕事は、まるで終わらない自由研究のように拡大と深化を続けている。
最新刊『商店街のあゆみ』の刊行に際し、拾い集められてきた「端切れ」たちを改めて見つめ直し、それらによって形成された架空の町の中でこれからも道に迷い続けるための地図を想像したい。


私としては。
「寝入りばなにみる夢」というよりは。
「目覚める直前に見る夢」のような感じがします。
どなたも経験があるでしょう。
現実のように感じながら、場所や人がふわふわ移り変わったりして。
「あれ、これはどうもおかしいぞ?」
なんて思いはじめると、だんだん目が覚めてきて。
「あっ。さっきのは夢だったんだ。」
というような、不思議な目覚め。

自分の見た夢を描いた作品で有名なのは、この辺でしょうか。
小説では、夏目漱石「夢十夜」
漫画なら、つげ義春「ねじ式」
panpanyaさんの濃密な描き込みは、このつげ義春に近い感じがします。
ですがそれは、背景だけ。
登場人物は、淡い鉛筆のようなタッチ。
設定が不思議な話ほど、人物が淡く描かれているようです。
不条理で濃密な背景こそが現実で、登場人物の方が非現実であるかのような、不思議な絵柄。
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そんな世界で起きる出来事の「落ち」も面白い。
Panpanya_syoten_2_202312
この一冊で、数日間ふわふわした非現実感が楽しめます。

白泉社の紹介ページ。
https://www.hakusensha.co.jp/comicslist/68848/

pxivのpanpanyaさん。
https://www.pixiv.net/users/225434

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2023年12月26日 (火)

読書はもっぱら電子版

私は60代半ばのジジイです。
小さい文字を読むのがきつくなり、読書はもっぱら電子版
思い切り大きなフォントで、らくらく。
ちょっと確認したら、大体10年前から。
2013年4月9日(火) 春のルーティンワーク
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最近は、それも面倒になりまして。
19インチ液晶画面で漫画を読むことの方が多くなってしまいました。
2017年3月20日(月) 液晶ディスプレイ交換
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何を読んでいるかは、後ほど。

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